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国際エコツーリズム年(2002年)
~国連本部の記者会見~

プレスリリース 02/011-J 2002年02月07日

 2002年は、国連総会によって「国際エコツーリズム年」と定められています。この国際年に関連して1月28日、国連本部で記者会見が開かれ、自然を基本とした観光旅行が盛んになりつつあり、自然保護と発展の道具としてのそうした旅行の価値も認識されるようになってきたことが発表されました。

 国連環境計画(UNEP)が主催したこのブリーフィングに参加したのは、UNEP 事務局長のクラウス・テプファー氏、世界観光機関(WTO)事務局長のフランチェスコ・フランジアリ氏、カナダ観光委員会会長兼 CEO のジム・ワトソン氏、ケベック州青年・観光・レジャー・スポーツ大臣のリシャール・レジャンドル氏でした。

 WTOのフランジアリ氏は、現在エコツーリズムは観光業全体の24パーセントを占めているに過ぎないものの、急速に成長していると述べました。多くの場合、エコツーリストが訪れるのは都会から遠く離れた地域ですが、そうした地域社会は、観光客の興味をかきたてたまさにその魅力を損なうことなく、観光客の受け入れ態勢を整える必要があります。フランジアリ氏によると、WTOは、今後、山、砂漠、珊瑚礁、熱帯雨林への旅の関心が高まることを予測しているとのことでした。

 「都市から離れた地域、特に衰退に直面している開発途上国の僻地にとって、観光を開発する以外に現実的な選択肢がない場合が多いのです」、フランジアリ氏はこうした社会が他の産業を引き付け付けることが難しいと話し、観光業は、女性、若者、先住民族の人々に雇用の機会をもたらすと指摘しました。また、観光業は、こうした地域の若い人々の人口流出に歯止めをかけることにも役立つだろうと述べました。

 観光業の可能性の大きさを示す例として、フランジアリ氏は、1950年に海外旅行をした人の数は2,500万人でしたが、今日ではその数は7億人にのぼり、これらの人々が4,760億ドルを使っていると指摘しました。海外旅行者の数は、2010年には10億人、2020年には15億人を上回るだろうと予測されています。

 テプファーUNEP事務局長は、5月19日から22日にかけて、世界エコツーリズム・サミットがこの度初めてカナダのケベック市で開かれると発表しました。テプファー氏は、観光業は世界中でとてもダイナミックな産業になっていると述べ、一方、非常にこわれやすい生態系を保護することが、観光が直面している課題であることも指摘しました。各地域や開発途上国がそれぞれの自然資産を最もうまく活用する機会を生かしていかなければならないことを強調しました。観光客が無制限に流れ込めば、その地域の自然や社会の安定が傷つきかねないのです。氏は、エコツーリズム・サミットと、8月に南アフリカのヨハネスブルクで開かれる持続可能な開発サミットのつながりを指摘し、エコツーリズム・サミットは、貧困を克服し消費のパターンを変えるという目標に貢献することができると述べました。

 カナダ観光委員会のワトソン氏は、自然資源が搾取されたり破壊されたりしないようにするという道徳上の義務があると強調しました。そして、エコツーリズム・サミットは、政府の指導者、環境保護論者や保護活動家、旅行業界の専門家が一堂に会し、世界中で持続可能な観光業を発展させる各種の事業や活動に関して助言と情報を共有できるはじめての機会になるだろうと述べました。

 ケベックを代表してレジャンドル氏は、エコツーリズムは観光業の中で比較的新しい部門であり、非常に大きな発展の可能性があると述べました。世界遺産に指定されているケベック市の場合、過去7、8年の間に旅行者が大幅に増加したと説明し、世界エコツーリズム・サミットは、ケベック市にとって、その観光政策に関するフィードバックを受け取り、それをさらに前進させる機会になるだろうと語りました。

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