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シリア危機と国連の対応【ウィークリー・アップデート第79号】1/28付資料

2015年02月01日

国連広報局(DPI)は、シリア危機への国連の様々な対応をまとめた資料を週に一度発表しています。以下はその日本語訳です。

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ウィークリー・アップデート

国連広報局(DPI)第79号/2015128

 

国連人道問題担当事務次長補、安保理にシリア情勢を報告

康京和(カン・ギョンファ)国連人道問題担当事務次長補128、安全保障理事会に対し、シリアにおける人道アクセスに関する決議2139および2165の実施状況を報告しました。事務次長補はこの中で、シリアでの執拗な暴力と破壊によって、この数十年間で世界最悪とも言える規模の避難民が生じていると述べました。現時点で、シリア国内では1,220万人が人道援助を必要としているほか、近隣国に逃れた難民も380万人に達しています。事務次長補は、トルコとヨルダンからの越境支援にもかかわらず、援助アクセスに引き続き大きな困難をきたしている区域で約480万人が暮らしていることを強調しました。特に、イラクおよびレバントのイスラム国(ISIL)の支配下にあるラッカ県とデリゾール県が大きな懸念材料となっています。事務次長補は、現地の武装集団との合意ができなかったため、国連機関は12月、これら両県の60万人にまったく援助を提供できなかったことを明らかにしました。

-詳しくは以下をご覧ください。

https://docs.unocha.org/sites/dms/Documents/USG%20SecCo%20statement%20on%20Syria%2028%20January%202015%20as%20delivered.pdf

 

◆国連報告書、困窮するシリア人への援助提供が依然として阻まれていることを指摘

潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は、シリアにおける人道アクセスに関する安全保障委員会への最新の報告書(S/2015/48)で、紛争当事者に対し再三にわたり、民間人の尊重と保護を求めているにもかかわらず、国内の情勢は一向に改善していないと述べました。人道状況は急速な悪化をたどる一途となっています。民間人の居住地区では、樽爆弾や爆発性兵器による攻撃が続いています。支援が絶対に必要な多くの人々に対する人道援助物資の提供は、依然として妨げられています。報告書によると、約21万2,000人が包囲され、食料や医療、保護を受けられない状態が続いています。事務総長はまた、国連機関の資金不足にも懸念を表明し、2014年に発足した国連越冬支援計画が、現時点で7,000万ドルの資金不足に陥っていることを強調しました。暴力を鎮める方法の模索を改めて呼びかけた事務総長は、人道状況改善のためにも、政治的解決が緊急に必要だと述べました。事務総長はこの関連で、ロシアの和平協議をはじめ、信頼できる包括的かつ包摂的な政治プロセスを立ち上げ、危機に終止符を打ち、シリア国民の正当な希望を実現するための取り組みを歓迎しました。

-事務総長による安全保障理事会への報告は以下をご覧ください。

http://www.un.org/ga/search/view_doc.asp?symbol=S/2015/48

 

◆ジョリーUNHCR特使がシリア難民とイラク国内避難民を訪問、暴力終焉に向けた国際的リーダーシップを呼びかけ

アンジェリーナ・ジョリー国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)特使125、330万人に上る避難民への支援の意志を伝えるとともに、その切迫したニーズを訴えるため、ドホーク(イラク)のシリア難民とイラク国内避難民を訪問しました。特使は、前回の2012年の訪問以来、人道危機の規模が急激に拡大していることを指摘しました。「前回の訪問から、イラクの人道状況が大きく悪化している様子を目にし、ショックを受けました。大量のシリア難民に加え、2014年だけでもイラクで200万人が避難民となっています」。ジョリー特使はさらに、シリア紛争が5年目を迎えようとしていることを受け、次のように付け加えました。「シリアの内戦は、ここイラクだけでなく、地域全体が直面する数多くの問題の根源となっています。シリアでの暴力の連鎖を断ち切り、公正で持続可能な和平合意に向けた打開策を見つけるためには、国際的なリーダーシップが緊急に必要です」

-詳しくはUNHCRプレスリリースをご覧ください。

http://www.unhcr.org/54c5244d6.html

 

◆国連緊急対応基金、シリアと近隣国に救援活動支援のための資金を供与

ヴァレリー・エイモス国連緊急援助調整官123、シリアのほか、大きな人道援助のニーズを抱えながら、財政支援が不足している11カ国での救命・救援活動を推進するため、国連中央緊急対応基金(CERF)から1億米ドルを割り当てることを明らかにしました。「資金が大幅に不足する中で、人道援助要員は、弱い立場に置かれたシリア人をひとりでも多く救おうと奮闘を続けています。今回のCERFからの資金割当は、その救命活動継続の確保に資するものです」。緊急援助調整官はこのように語りました。2015年のCERFによる資金供与の大部分は、シリア危機の影響を受けた国々に配分されることになっています。最大の受益国はシリア(3,000万ドル)で、残りの金額はエジプト(350万ドル)、イラク(800万ドル)、ヨルダン(900万ドル)、レバノン(1,800万ドル)、トルコ(900万ドル)の人道援助機関に供与される予定です。

-詳しくは以下をご覧ください。

http://reliefweb.int/report/syrian-arab-republic/un-emergency-fund-gives-100-million-aid-operations-syria-and-other

 

国連の事務局、機関、基金および計画へのリンク:

国連広報局(DPI)シリア特集ページ:

http://www.un.org/apps/news/infocusRel.asp?infocusID=146

 

国連の人道関係機関:

国連児童基金(UNICEF)

http://www.unicef.org/media/index.html

世界食糧計画(WFP)

http://www.wfp.org/countries/syria

人道問題調整事務所(OCHA)

http://www.unocha.org/crisis/syria

世界保健機関(WHO)

http://www.who.int/countries/syr/en/

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)

http://www.unhcr.org/pages/4f86c2426.html

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)

http://www.ohchr.org/en/NewsEvents/Pages/NewsSearch.aspx?CID=SY

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)

http://www.unrwa.org/

 

ソーシャルメディア:

Twitter: https://twitter.com/UN

Flickr: http://www.flickr.com/photos/un_photo/

YouTube: http://www.youtube.com/unitednations

Tumblr: http://united-nations.tumblr.com/

 

フォトギャラリー:

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)

http://www.unhcr.org/pages/49c3646c25d.html

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)

http://www.unrwa.org/photogallery.php

人道問題調整事務所(OCHA)

http://www.unocha.org/media-resources/photo-gallery

国連児童基金(UNICEF)

http://www.unicef.org/photography/photo_2013.php#UNI82253

統合地域情報ネットワーク(IRIN)

http://www.irinnews.org/photo/

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ドホーク(イラク)のシリア難民とイラク国内避難民を訪れるアンジェリーナ・ジョリーUNHCR特使© UNHCR/A.McConnell
康京和(カン・ギョンファ)国連人道問題担当事務次長補は、安全保障理事会に対し、シリアにおける人道アクセスに関する決議2139および2165の実施状況を報告した©UN Photo/Eskinder Debebe
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