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世界海の日(6月8日)事務総長メッセージ

プレスリリース 18-034-J 2018年06月08日

海は私たちの青い地球を太陽系の中で唯一無二の存在にしています。それは単に視覚的な話だけではありません。海は地球全体の気候を制御するとともに、サンゴ礁から、雪で覆われた山々、熱帯雨林から大河、さらには砂漠に至るまで、地球上のあらゆる生命を維持する水の究極的な供給源でもあるからです。しかし、海がその不可欠なサービスを提供する能力は、気候変動や汚染、持続不可能な利用によって脅かされています。

今年の「世界海の日」にあたり、私たちはプラスチック汚染の問題を重視しています。海洋汚染全体の80%が陸上に起因していますが、その中には毎年約800万トンのプラスチック廃棄物が含まれています。こうした廃棄物は水路を塞ぎ、漁業や観光に依存するコミュニティーに被害を及ぼし、カメや鳥、クジラやイルカの命を奪い、地球上で最も遠く離れた島々や、私たちが究極的に依存する食物連鎖全体にも影響します。私たちが方針を変えなければ、海には魚よりもプラスチック廃棄物が多くなりかねません。

私たちは個人としても集団としても、この予防可能な悲劇を防ぎ、プラスチックを含むあらゆる種類の海洋汚染を減らすよう努めなければなりません。行動は家庭から始まり、しかも言葉よりも大きな意味を持ちます。国連は先頭に立って模範を示していく所存です。30を超える国連機関がすでに、使い捨てプラスチックの使用をやめるための取り組みを始めています。 

しかし、誰もが役割を果たすことが必要です。皆さんはきょうから毎日、自分の水筒やコーヒーカップ、買物袋を持ち歩いたり、買ったプラスチック製品を再利用したり、マイクロプラスチックを含む商品の購入を控えたり、地元で清掃ボランティア活動を行ったりすることで、世界を変えていくことができるのです。

私たち全員が少しずつ努力すれば、その成果はとても大きなものとなるでしょう。今年の「世界海の日」にあたり、私はあらゆる政府やコミュニティー、そして個人に対し、汚染の除去に力を貸すことで、私たちの海を大切にし、子孫にもずっと健やかな海を残していくよう強く訴えます。

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