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世界人口デー(7月11日)に寄せる潘基文(パン・ギムン)事務総長メッセージ

プレスリリース 10-041-J 2010年07月09日

今年は約60カ国が、2010年国勢調査の一環としてデータを収集し、人口の集計を行っています。国勢調査は、国内全土のすべての国民を対象とする唯一の統計収集活動です。国連人口基金(UNFPA)、およびその他のパートナーは、世界各地で展開されているこの大々的な取組みを支援しています。

良質のデータを入手できることは、よいガバナンス、透明性、そしてアカウンタビリティの一要素です。人口データは、指導者や政策立案者が貧困と飢餓を削減し、教育や保健、さらにはジェンダーの平等を推進するための政策やプログラムについて、情報に基づく決定を下すのに役立ちます。人道的危機への効果的対応にも、内容の充実したデータが必要になります。

今年の「世界人口デー」のテーマは、「すべての人に価値がある。(Everyone counts)」です。数に入れられた人々は、目に見えるようになります。これは特に女性と若者にとって重要です。ジェンダー別、年齢別のデータがあれば、各国の政策決定者たちは女性や若者の権利とニーズによりよく対応できるようになるばかりか、より衡平で豊かな社会の構築にも役立ちます。

過去に国勢調査を完了できなかった多くの国々が今回、成功を報告していることは、期待できる動きといえます。次の課題は、このデータを、現在そして将来の世代にとっての機会を改善できる、証拠に裏づけられた計画と政策の策定にしっかりと活用することにあります。

今年の「世界人口デー」にあたり、私は各地の政策決定者に対し、一人ひとりの人間を数に数えるよう求めます。すべての女性と男性、女児と男児のニーズを検討することによって初めて、私たちはミレニアム開発目標(MDGs)を達成し、国連の共有の価値観を推進することができるのです。