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広島平和記念式典に寄せる潘基文(パン・ギムン)国連事務総長メッセージ 広島、2009年8月6日 セルジオ・ドアルテ国連軍縮担当上級代表が代読

プレスリリース 09-037-J 2009年08月06日

毎年8月6日、私たちは広島と長崎への原爆投下の犠牲となられた数多くの男性、女性、そして子どもたちを追悼するとともに、計り知れない被害を受けながら暮らしてこられた被爆者とその家族の方々に敬意を表します。

この日はまた、私たちが1945年8月の教訓についてじっくりと考える機会でもあります。核兵器の恐ろしい威力だけでなく、紛争を解決する手段としての戦争それ自体がもたらす人的損失も忘れてはならないからです。核攻撃により、世界は岐路に立たされました。核兵器と国連はこの同じ年に生まれています。一方はいわゆる恐怖と破壊に基づく平和を象徴したのに対し、もう一方は議論、妥協、法の支配、人権、正義の追求そして経済の繁栄を通じ、各国が力を合わせて作り出す平和を体現したのです。

ですから、きょうは過去を思い出すためだけの日ではなく、共通の平和の将来像、つまり核兵器のない世界の実現に向けた決意を新たにする日でもあります。それは不可能で、安全は核兵器の獲得のみによって保障されるのだと言う人々もいます。

それでも私たちは今、核兵器の廃絶によって安全を保障しようという新たな力強いアイデアの奔流を目の当たりにしています。核保有国はすべて、正式にこの目標を支持しています。市民社会による取り組みも次々と生まれています。私は昨年10月、国際社会が講じることのできる実際的かつ現実的な措置からなる5項目の提案を出しました。この提案は、核軍縮こそが今後、核兵器の再使用を防ぐうえで唯一信頼できる道だという私の信念に根ざしています。この勢いをさらに強めるため、来月の「国際平和デー」には全世界を動員し、核軍縮と核不拡散の進展を働きかける予定です。

私たちには核兵器の脅威がない世界を作り上げる力があります。私は全人類に対し、この理性的で達成可能な目標を支持するよう呼びかけます。この共通の目標実現に向け、それぞれの役割を果たそうではありませんか。そして、きょう私たちが追悼するような犠牲者を、二度と出さないようにしようではありませんか。