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パレスチナ人民連帯国際デー(11月29日)に寄せる潘基文国連事務総長メッセージ

プレスリリース 08-067-J 2008年11月24日

パレスチナの人々は60年以上にわたり、自決権と国家独立権を含む不可譲の権利を奪われてきました。イスラエルの人々は、常に不安を感じながら暮らしています。このような正当な権利と恐怖に取り組む手段は一つしかありません。それは占領の終結、紛争の終結、そして、イスラエル国家と平和共存するパレスチナという国の創設につながる和平合意です。

イスラエルとパレスチナの指導者は1年前、アナポリスで直接交渉を再開しました。そして、2008年末までに和平協定を成立させることで合意しました。この目標達成が望み薄となったことを、私は遺憾に思います。とはいえ、両当事者は2年前には存在しなかった信頼感と枠組みを作り上げることに成功しました。この成果を軽んじてはなりません。今月に入り、アッバース大統領とリヴニ外相はシャルム・エル・シェイクで、来年も交渉を継続し、全面的かつ最終的な解決を図ることを約束しましたが、私はこれを称えたいと思います。この交渉プロセスでは、エルサレムの恒久的地位や入植地、国境、難民、安全、水の問題を解決しなければなりません。

当面の最大の懸念は、現地の情勢です。私はイスラエルに対し、入植活動を停止し、違法入植地を解体し、東エルサレムにパレスチナの機関を開設するとともに、現状維持を損なう取り壊しや追放など、エルサレムでの一方的行為を控えるよう強く呼びかけます。イスラエルの安全上の懸念は承知しています。しかし、情勢を安定させ、パレスチナ経済にとって不可欠な活性化を実現するためには、治安協力の環境を改善することで、ヨルダン川西岸地区の封鎖が緩められなければなりません。

ガザ地区の情勢も大きな不安の種です。私は、ガザ地区のほぼ全面的な封鎖が基本的な物資の供給を絶ち、人間の尊厳を損なうものであることを憂慮し、その緩和に向けた措置を直ちに講じるよう求めます。同時に、ロケット弾の発射も全面的に非難します。エジプトの仲介による平穏を守ること以外に、全ての当事者にとって進むべき道はありません。私はイスラエルに対し、人々への十分かつ予測可能な物資供給を認め、人道援助要員の立ち入りを確保するとともに、中断されている国連のプロジェクトが再開されるよう呼びかけます。また、ハマスをはじめとするパレスチナ各派に対しても、正当なパレスチナ自治政府の枠組み内でガザ地区とヨルダン川西岸地区の再統合を図るべく、緊急に作業を進めるよう呼びかけます。

この1年、多くの困難が生じました。しかし、それが和平に向けた下準備を整える上で、極めて重要な時期であったことも事実です。2009年は、こうした準備が結実する年としなければなりません。パレスチナ問題の公正、恒久的、包括的かつ緊急な解決に向け、全員が建設的なたゆまぬ努力を続けていこうではありませんか。