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「UNハウス」展示会におけるアナン国連事務総長の開幕スピーチ
(2001年1月24日、UNハウス)

プレスリリース 01/14-J 2001年02月08日

 私の話は簡潔に終わらせることに致しましょう。なぜなら、良き友人でもある欧州委員会のポール・ニールセン開発・人道援助担当委員がとても詳しく、かつ正確にお話をしてくださったからです。

 過去10年間を振り返ると、人道主義の分野においてさまざまな発展がある一方で危機にも直面してきました。ここで言う人道上の危機とは、戦争によって起こる可能性もあれば、自然災害によって起こる可能性もあり、あるいは自国で行き場を失った人々によって引き起こされる可能性もあります。その数は莫大です。つまり、何百万という多くの人々についての話をしているのです。私たちはしばしば現地へ赴き、欧州連合(EU)あるいは各国政府その他の資金提供者のご協力と援助を頂いています。

 しかし、私たちは常にこのように問いかけています。「私たちは適切な援助を行っているのだろうか?」「正しいことをしているのだろうか?」「私たちの援助はしかるべき効果を生んでいるのだろうか?」「私たちの援助によって戦争もしくは紛争が回避されただろうか?」「援助を必要としている人々に対して、私たちはどうしたら援助をより効果的に提供できるのだろうか?」、と。

 こういった模索は今後も永遠に続くでしょう。私たちの援助の手が届く人々もいれば、届かない人々もいます。そして私たちは常に、援助を求める人々の要求が満たされるよう努めています。私たちの手の届く人々にしか援助が届いていないのではないだろうか。私たちの手の届かない人々、あるいは私たちの視野に入らない人々はどうだろうかと。このような人は忘れられた存在になっているのではないか?どうしたら私たちの手が彼らに届くのだろう?彼らのために何ができるのだろう?私たちは現在も、そしてこれからも、こういった疑問に取り組んでいくことでしょう。

 私たちには協力や資金援助をしてくれる国々があり、そのおかげでこれまで通り、いや今までより一層問題の改善を図ることができるでしょう。すべての人々にあますところなく援助の手を差し伸べることはできなくても、たった一人の人しか助けることができなくても、あるいは半数の人々しか助けることができなくても、「誰か」に援助の手を差し伸べることができたこと、そして状況を少しでも良くすることができたことに満足しなければなりません。

 今回の展示会をご覧頂ければ、私たちに比べて不運な人々の状況を理解することができると思います。個人的に、そして皆で一緒に自分たちが彼らのために何ができるかを考えることにより、彼らの生活も豊かになり、援助が拡大し、援助対象となっている人々と彼らを援助するために様々な計画が設けられていること、そして彼らが望む援助を与えるべきであることを各国政府が認識する助けとなります。

 皆さんは展示会をご覧になるためにいらっしゃったわけで、話を聞きに来られたわけではありませんね。ですからこのへんでやめておきましょう。さあ、皆で展示会を拝見しようではありませんか。