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国際山岳年(2002年)によせる
コフィー・アナン国連事務総長メッセージ

プレスリリース 01/105-J 2001年12月18日

~将来の世代のために山岳地帯の保全を~

 畏敬と気分の高揚を同時にもたらす山々ほど、見る者に多くの発想を与えてくれる自然の風景はほとんどありません。それでも山は、人類の日常的関心から遠いものと捉えられることがあまりにも多くなっています。しかし、それは真実とはかけ離れているといってよいでしょう。山は世界中のコミュニティと重要な文化的伝統の故郷です。生物多様性の宝庫にもなっています。そして、水や木材など、不可欠な資源を提供し、世界人口の多くを占める人々の生活に貢献しています。

 山の環境が直面するリスクは高まっています。衛星写真によれば、過去10年から20年の間に、山地の森林の多くが消失しました。山に住む動植物は、生息地の消滅と気候変動によって危機に瀕しています。河川系と流域は劣化し、汚染されています。先住民の伝統と知識は姿を消しつつあります。観光の衰退、給水量と漁場の縮小、沈泥の堆積や不十分な流域管理によって生じる水力発電の減少と貯水池の閉塞など、コミュニティとビジネスにとってのコストは高まっています。開発と保全のバランスを取ることは緊急の課題です。

 国連は、山の生態系に対する意識を高め、山岳コミュニティの文化遺産を守り、山地の保全と持続可能な開発を推進するため、2002年を「国際山岳年」と宣言しました。山岳コミュニティ、観光業者、環境問題研究家および民間セクターの効果的な協力が、恒久的な解決策を探る上で、1つの鍵となりましょう。世界の山岳地帯が将来へと続く世代にその豊かさを提供し続けるようにすることは、あらゆる人々の関心事です。この課題にともに取り組むことは、世界の人々にとって可能であるとともに、義務でもあるのです。

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SG/SM/8075
OBV/259