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リマ(COP20)の成果とパリ(COP21)への道のりに関する 加盟国へのブリーフィング 潘基文(パン・ギムン)国連事務総長挨拶

プレスリリース 15-015-J 2015年03月03日

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~ リマからパリへ:グローバルな気候協定の実現に向け協力を ~

(ニューヨーク、2015年2月23日)

このブリーフィングを開催していただいたフランスとペルーの常駐代表に感謝いたします。

まず、巧みなリーダーシップを発揮し、リマでの前向きな成果を導き出したペルーに対し、お祝いを申し上げます。今回の会議で、パリ会議を成功に導くためのしっかりとした基盤ができ上がりました。

私は、ここにお集まりの皆様全員に対して今年、締約国会議の現議長国と次期議長国であるペルーとフランスへの全面的かつ強力な支援をお願いしたいと思います。

私たちには、両国を支援し、人間と地球のためのグローバルな行動を確保するために力を合わせる必要があるからです。

2015年は、気候に関する行動の時となります。それを締めくくるのが、12月のパリ会議です。

9月には、加盟国が特別サミットで、一連の普遍的目標を含むグローバルな開発アジェンダを採択します。

7月にアジスアベバで開かれる開発資金会議では、世界が開発のための新たなグローバル・パートナーシップを確保することができます。

そして3月には、日本の仙台で開催される国連防災世界会議で、災害リスク削減に向けた世界的枠組みを強化します。

これらを総合して考えれば、私たち自身と子孫にとって、より安全、健全、公平かつレジリエント(しなやかで強靭)で住みやすい世界の構築に向け、決定的かつ包摂的な変革へのステップを踏む機会が、私たちに訪れているといえます。

皆様には、加盟国代表として、果たすべき特別な役割があります。私は、これらの側面すべてで前進を遂げるとともに、この歴史的な1年の可能性を十分に発揮できるようにするため、皆様の支援をお願いしています。

皆様、

気候変動については、この数カ月で大きな前進が見られました。私は昨年9月、気候サミットを招集した際、すべての人々の協力が必要であると述べました。

私は、それがまさに実現したことを嬉しく思います。政府が金融、ビジネス、市民社会のリーダーと力を合わせ、排出量を削減し、レジリエンスを高められる新たな意義のある行動を発表しました。

林業や輸送、農業、工業、エネルギー、レジリエンスについても、マルチステークホルダー型のパートナーシップによって重要な作業が進められ、具体的な成果が生まれています。

あらゆる部門と職業の人々やリーダーが、問題解決に参加する能力と義務を実証したのです。

気候サミットは、大いに必要とされた気候変動対策の財源確保にも、弾みをつけました。官民のリーダーが、低炭素の気候変動に強い成長を実現するため、今年末までに2,000億ドルを超える資金の動員を約束したのです。

この弾みを土台に、締約国はリマの気候変動枠組み条約第20回締約国会議(COP20)で、協定締結の基盤構築に向け、大きな前進を遂げました。

リマ・パリ行動アジェンダが発足したことで、気候サミットで採択された気候変動対策がその影響力を広げ、パリ会議に向けて新たなパートナーを増やし続けることも確実になりました。

2014年には、各国がグリーン気候基金(GCF)に必要な資金100億ドルの拠出も誓約しました。

私は先進国、途上国を問わず、すべての国々からの拠出に感謝したいと思います。そして、拠出誓約国に対し、GCFがパリ会議までに全面的な活動を開始し、最も必要とする場所に資金を届けられるよう、できるだけ早期の資金拠出を強く促します。

これら2014年に達成された大きな前進は、2015年の成功に向けた土台を築きました。私たちの課題は明確です。それは、気候変動に関する有意義で普遍的な最終合意を形成することです。

10日ほど前、締約国はジュネーブで交渉案文に合意しました。しかし、重要な問題がまだ残っています。

気候変動対策のための財源は、行動の媒介となるだけでなく、パリ会議で普遍的な合意に至るために必要な政治的信頼を構築するという意味でも、極めて重要です。先進国は2020年までに、毎年1,000億ドルを動員するという目標の達成に向けた道のりを明らかにする必要があります。

特に小島嶼国や後発開発途上国については、適応性とレジリエンスを高める取り組みを強化、支援しなければなりません。

ローカルからグローバルに至るまで、あらゆるレベルでの行動を加速しなければなりません。私たちに時間的余裕はありませんが、低炭素社会の実現に向けた道を一気に進めば、多くの成果が得られます。

国連総会議長は6月、気候変動に関するハイレベル協議を主宰します。私は全加盟国に対し、この協議を全面的に支持し、合意に向けた政治的な支援の取り付けに協力するよう、強く促します。

また、各国に対しては、意欲的な約束草案(INDC)を作成し、これをできるだけ早く提出することも求めます。国連システムには、加盟国によるINDC作成を支援する用意があります。

私たちが気温上昇を摂氏2度未満に抑えるという目標を達成するためには、すべての国が問題解決に関わらなければなりません。

社会全員の参画が必要なのです。

各国代表の方々、

皆様、

皆様は先週、ポスト2015年開発アジェンダのさまざまな側面について、議論されました。

持続可能な開発を実現するためには、気候変動への取り組みが欠かせません。私たちが気候変動に適切に取り組むことができなければ、すべての人の尊厳ある暮らしを支える世界を構築することもできません。しかし、私たちが気候変動の課題を克服すれば、より持続可能で公平な世界の構築に向けて、大きく前進できることになります。

私たちは2015年中、開発、気候、そして人間と、私たちに共通の故郷である地球の持続可能な繁栄のために、力を合わせねばならないのです。

ご清聴ありがとうございました。

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Japanese

国連防災世界会議は、国際的な防災戦略について議論する国連主催の会議です。第1回(1994年・横浜)、第2回(2005年・神戸)に次いで日本で開かれる第3回会議は、東日本大震災の被災地である宮城県仙台市で、3月14~18日に開催されます。