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国連にスイス連邦の旗を掲げるに当たって

プレスリリース 02/081-J 2002年09月25日

コフィー・アナン国連事務総長メッセージ
(2002年9月10日)

 本日は、スイス連邦にとってだけでなく、全世界の国々にとっても記念すべきお祝いの日です。国連加盟諸国の旗の中にスイス国旗の白い十字が誇り高く翻っている様は、国連の価値と理想を信じるすべての人の心に、そして私の心に、感動をよび起こします。
 スイスは多くの面で、国連が追求するものの鮮やかな例を示しています。すなわち、しっかりとした民主主義の伝統の上に築かれた平和な多文化社会なのです。
 この国には4つの言語があります。その数は国連公用語の数より2つ少ないにすぎません。
 この国は歴史に深く根ざしています。スイス連邦の起源は、129181日、3つの州(カントン)の連合体が生まれたときにさかのぼります。そして、きょう国連に加盟するまで7世紀以上の歴史を歩んできました。
 この国は小国でありながら、世界に大きな存在感を示しています。多くの人道活動組織の本拠地であり、民間の経済活動が盛んで、ニューヨーク本部を除いて最大の国連本部をもっています。
 この国は、グローバル化の進む世界に門戸を開くことから利益を得ながら、自分たちの伝統と文化を維持することを学んできました。
 スイスはずっと以前から、広い意味での国連ファミリーの活動に積極的かつ寛大に参加してきました。国連が取り組む数々の分野の最前線で、貴重な経験とノウハウを私たちにもたらしてくれています。
 本日、正式加盟国となったスイスは、国連のあらゆる活動において発言権を得ることになりました。私としましては、スイスの意見を聞かせていただけることを心から楽しみにしています。
 
ですから、私は、21世紀最初の新たな加盟国に対してこう歓迎の言葉を告げることにしましょう。
 
BienvenuWillkommenBenvenutiBainvegniと。

訳注:順にフランス語、ドイツ語、イタリア語、ロマンシュ語。いずれも「ようこそ」の意。

ありがとうございました。