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「気候サミット」 事務総長による閉会の辞 (ニューヨーク、2014年9月23日)

プレスリリース 14-061-J 2014年09月26日

「気候サミット」参加者全員の方々の貴重な知見と貢献に、深く感謝したいと思います。

主な来賓の方々からのご挨拶に先立ち、私はここで、きょうの審議の内容を総括させていただきたいと思います。

各国代表の方々、
皆様、

きょうは素晴らしい、歴史的な日となりました。

これほど多くの指導者が一堂に会し、気候変動への対策を約束したことは、未だかつてありません。

意欲と決意を持ってニューヨークにお集まりになった皆様一人ひとりに感謝いたします。

私は政府や企業、金融機関、そして市民社会に対し、5つの重要分野に関する大胆な発表をお願いしました。

サミットは、その目標をしっかり果たしたのです。

第1に、私たちは来年、パリで有意義な普遍的気候協定を締結するという確約を聞くことができました。そのたたき台となる原案は12月、リマで提示されることになっています。

指導者は、(温室効果ガス)排出量の削減により、地球の気温上昇を摂氏2度未満に抑えるという決意を再確認しました。

2020年までに温室効果ガス排出量を頭打ちとし、その後はこれを決定的に削減するとともに、今世紀の後半には気候ニュートラル化を達成すべきだと主張する指導者は、地域や経済開発のレベルを問わず、多くいました。

多くの国々は、排出量の削減を約束しました。

また、林業、省エネ、輸送の分野での連合結成も発表されました。

さらに、石油・ガス産業の指導者は、各国政府や市民社会団体とともに、メタンガスの排出量を特定し、これを2020年までに削減するという歴史的な約束を行いました。

第2に、金融に関し、官民の関係者は、私たちに必要な資金の動員に向けた道のりを示しました。

指導者は「グリーン気候基金」に対する強い支持を表明しました。

同基金の当初資本金を100億ドル以上とするよう求める指導者も多くいました。

きょうの時点で、基金の当初資本金として計23億ドルの拠出誓約があったほか、2014年11月までに拠出を約束する向きもありました。

政府、企業、金融機関、多国間開発銀行、そして市民社会の指導者により新たに結成された連合は、低炭素で気候変動に抵抗力を持つ開発に向けた資金として、2,000億ドル以上を動員するという約束を発表しました。

民間銀行は、200億ドルに上る「グリーン債」を発行するとともに、来年2015年までに、この市場の規模を倍の500億ドルへと拡大することを発表しました。

保険業界は、来年のきょうまでに、グリーン投資の金額を820億ドルへと倍増させることを約束しました。

機関投資家連合は、2015年12月までに1,000億ドルの投資を「脱炭素化」するとともに、来年までに少なくとも投資5,000億ドル分の二酸化炭素排出量を測定、開示することを約束しています。

3つ目は、カーボン・プライシングです。

これは、排出量を削減し、持続可能な開発と成長を実現するために利用できる最も強力なツールのひとつです。

政府と企業の指導者の多くが、さまざまな手段を通じたカーボン・プライシングを支援するとともに、化石燃料への補助金撤廃に向けた取り組みの強化を求めました。

30社の企業は、「Caring for Climate Business Leadership Criteria on Carbon Pricing(カーボン・プライシングに関する気候に配慮するビジネスリーダー基準)」に従うことを表明しました。

また、カーボン・プライシング方針の強化と投資先の転換をねらいとする行動を推進するため、新たに結成された「Carbon Pricing Leadership Coalition(カーボン・プライシング・リーダーシップ連合)」への参加に同意するリーダーも多くいました。

第4に、気候への抵抗力と金融面の強靭性を高めるための投資が賢明かつ不可欠であるという意見が多く聞かれました。

最大のリスクに直面し、国際的支援の必要性も最も高い後発開発途上国や小島嶼開発途上国では特に、適応面のニーズが高まっています。

指導者は、アフリカ・カリブ海諸国向けのリスク・ファイナンシング・メカニズムの強化と拡充に合意しました。

また、太平洋の小島嶼開発途上国を支援するため、気候への抵抗力を高める包括的なイニシアティブも立ち上げられました。

30兆ドル規模の資産運用を行う保険業界の指導者は「Climate Risk Investment Framework(気候リスク投資枠組み)」を創設し、来年末までに業界全体で採用することを約束しました。

第5に、気候変動問題に総合的に取り組むための連合もでき上がりつつあります。

新たに立ち上げられた「Global Agricultural Alliance(グローバル農業連合)」は2030年までに、全世界で5億人の農民が、気候変動対応型農業を実践できるようにすることを目的としています。

石油・ガス産業の指導者は、各国政府や市民社会団体とともに、メタンガスの排出量を特定し、これを2020年までに削減するという歴史的な約束を行いました。

計4億の人口を抱える200都市が参加して発足した「Compact of Mayors(市長コンパクト)」は新たに、年間排出量を12.4%から16.4%削減することを約束しました。

年金基金の指導者は、1,000億ドルの投資を「脱炭素化」するとともに、投資5,000億ドル分の二酸化炭素排出量を測定、開示することを約束しています。

以上が私の「議長サマリー」の要旨です。皆様の参考としてお役に立てるよう、「2014年気候サミット議長サマリーおよび成果文書」が近日中に各加盟国に配布されることになっています。

各国代表の方々、
皆様、

意欲と決意を持ってニューヨークに参集いただいた政府、企業、金融機関、そして市民社会の指導者全員に感謝いたします。

私たちはこれからも、きょうの話合いを特徴づけた妥協と約束の精神を維持していかなければなりません。

私たちは、きょう表明された誓約と取り組みをすべて実現、拡大しなければならないのです。

2014年12月のリマ、そして2015年のパリでの会合へと歩を進める中で、きょうという日を、私たち人類が家族として、子孫たちが気持ちよく暮らせるよう、我が家の整理整頓を決心した日として振り返ろうではありませんか。

きょうのサミットは、私たちが気候変動という課題に立ち向かえることを証明しました。

皆様のリーダーシップと決意に感謝いたします。ありがとうございました。

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