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世界人口デー(7月11日)に寄せる
コフィー・アナン国連事務総長メッセージ

プレスリリース 04/064-J 2004年07月12日

今年の「世界人口デー」は、国際人口開発会議(ICPD/カイロ、1994年)10周年記念にあたり、この画期的な出来事以来どのような進展があったかを省みる機会となっています。

10年前、179カ国の代表がカイロに集い、今後も開発政策が継続されるのであれば、人口問題に対処しなければならないことに合意しました。人口問題は単なる数字の問題ではなく、何よりもまず人間の問題です。地球上のどこに生まれようとも、発展し、相応の生活を送るという、人間が生来持っている権利に関わる問題であることに合意したのです。また女性のエンパワーメントと男女間の平等、女性や少女に対する暴力の撲滅が、人口開発政策に不可欠であることについても合意がなされました。

この10年間、カイロ行動計画は、人口動態や推移に対処し、教育や生殖医療サービスへのアクセスを増やし、女性に基本的人権としての社会参加の機会を与えるために各国政府の努力の指針となってきました。様々な結果が表れています。多くの人々の寿命は長くなり、死亡率は減少し、多岐にわたって選択肢や機会が増えました。それでもなお、このような良い結果を享受できずにいる人が多くいます。今以上の決意と行動が緊急に必要であり、特に女性の権利を推進し、生殖医療と家族計画を含めた教育と健康に対する投資の強化が急務となっています。

今年の「世界人口デー」は、20カ年計画であるカイロ行動計画のちょうど中間地点にあたります。カイロで交わした約束を、今日ここで再確認しようではありませんか。そしてミレニアム開発目標(MDGs)を達成しようとする私たちの努力に対するICPD議題の重要性を心にきざみましょう。