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気候行動サミットに先立ち、国連事務局の排出量を2030年までにほぼ半減させる計画を採択(プレスリリース日本語訳)

プレスリリース 19-084-J 2019年09月24日

第74回国連総会の開幕に合わせ、SDGsの17ゴールが並ぶ。後方に見えるのが国連事務局ビル©UN Photo/Laura Jarriel

気候緊急事態への対応を率先して示す国連の取り組みの一環として

ニューヨーク、9月22日 — 国連事務局は、2030年までに温室効果ガス排出量を45%削減し、電力の80%を再生可能エネルギーから調達すべく、その業務の変革を図ることをねらいとする新たな「10カ年気候行動計画」を採択しました。

この計画は、世界的な野心を高め、気候変動を抑えるための行動を大幅に増やすための一助として、国連事務総長が開催する「気候行動サミット」に先駆けて採択されたものです。

国連環境計画(UNEP)が9月20日に発表した最新の『Greening the Blue(環境に優しい国連)』報告書によると、国連事務局の全世界での業務は、報告されている国連システム全体の温室効果ガス排出量のおよそ58%を占めています。

国連事務局は国連システム内部で最大の主体であり、その業務には、世界の最も脆弱な地域で安全面、ロジスティクス面、政治面で困難な状況に直面しつつ展開されている平和活動が含まれています。そのため事務局は、国連自らの持続可能性に関する目標を達成するうえで、不可欠な役割を演じます。

事務総長は、国連が模範となって先例を示すことを約束し、国連システムや事務局自体に対しても、気候危機に取り組むための変革をもたらす行動を求めています。

新たな気候行動計画は、気候変動を1.5°Cに抑えることで明らかな利益が得られることを指摘した2018年の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)報告書の目標に沿い、国連事務局の業務を変革することを目的としています。計画は炭素排出量削減に関するIPCCの提言にも沿うものとなっています。

事務局は2030年に向けて行動を推進するため、大胆な定量的実績目標を定めています。行動計画のねらいは、絶対量と1人当たりの数字で、温室効果ガス排出量を2025年までに25%、2030年までに45%削減することにあります。そのための取り組みとして、1人当たりの電力消費量を2025年までに20%、2030年までに35%削減するとともに、電力調達に再生可能エネルギーが占める割合を2025年までに40%、2030年までに80%へと高めることが計画されています。その他、民間航空機での移動やイベントが気候に及ぼす影響に取り組む定量的目標もあります。

国連はこの計画により、その全世界での業務を恒常的に気候ニュートラルとすることも確約しています。『環境に優しい国連』報告書によると、国連事務局は今年、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)認定の炭素クレジットを活用し、2020年という国連システムの目標達期限に先駆けて、気候ニュートラルを達成しています。国連による2018年の排出量は、二酸化炭素換算(CO2eq)で200万トンとなっていますが、これは1人当たりCO2eqで7トンに相当します。

報告書によると、2018年に気候ニュートラルを達成している国連主体は55ありますが、これらは国連システム全体として報告されている温室効果ガス排出量の95%を占めており、しかもその割合は前年の39%から大幅に増えています。国連主体からの温室効果ガス排出源の内訳は、本部やフィールド事務所、物流拠点などの施設が45%、航空機による移動が42%、その他の交通手段が13%となっています。

国連事務局気候行動計画の目標は、現行の環境管理対策の強化、革新的な解決策の促進、組織文化の変革、外部ステークホルダーとのパートナーシップにより達成されます。対策の強化によって、30%台という大幅な炭素排出量削減が見込まれています。幅広いパートナーとの協力により、革新的な対策でエネルギー転換を完了すれば、国連は45%という削減目標に大きく近づくことになるでしょう。

こうした対策の中でも、国連事務局は特に、自らの平和活動と現地コミュニティーのエネルギー需要を賄うため、ビジョンを共有する他の気候変動対策擁護者とのパートナーシップにより、活動に困難が伴う地域で気候変動対応型インフラの整備を促そうとしています。

国連事務局は、マルチステークホルダー型の取り組みで自らの変革とエネルギー転換を遂げつつ、直接的な経済開発と持続可能な開発のコベネフィットを達成することを目的としています。長期的に業務効率を向上させ、各国レベルでの国連気候変動対策をよりよく統合させるとともに、国連事務局が活動し、奉仕する脆弱なコミュニティーに好影響をもたらすことをねらいとしています。

国連はすでに、フィールド・ミッションと事務局全体での現行の取り組みを足がかりに、ここ数カ月でその業務の環境的持続可能性を加速させています。2019年9月に環境政策を公表したほか、国連の気候ニュートラル目標の期限である2020年を待たずに、気候ニュートラルを達成することも公約しています。この勢いはこれからも続いていきます。国連は、気候変動対応型の事務局を目指す10年の旅路を共にするパートナーを歓迎します。

さらに詳しい情報については、下記にお問い合わせください。

Dan Shepard, UN Department of Global Communications
メールアドレス:shepard@un.org
電話:1 212-963-9495

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原文(English)はこちらをご覧ください。