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国連事務総長、災害の悲劇を持続可能な未来へと変えるモデルとして、仙台の震災復興を称賛(2015年3月15日、仙台)

2015年03月15日

2015年3月15日 – 潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は、4年前の地震と津波で壊滅的な被害を受けた仙台の被災地を視察し、災害リスク削減を開発に統合すれば、人命と生活を救うことができると述べました。被災地は今、大がかりな復興努力を経て、「私たちが災害の痛ましい教訓をすべて、よりよい未来に向けた新たな政策へと変えてゆかねばならない」ことを改めて世界に知らせています。

「レジリエントな復興とは、将来の災害による最悪の損害から社会を守ることを指します。使われる金銭は費用ではなく、貴重な投資です」。潘事務総長は東北大学のシンポジウム「東日本大震災の教訓を未来に紡ぐ」での基調講演で、このように語りました。

事務総長は仙台で昨日開幕し18日に閉会するの第3回防災世界会議に参加しています。仙台会議には、死者を減少させ、経済的損失を抑える災害リスク管理に向けた新たな枠組みに合意するために、各国政府や市民社会の代表者約4000人が参加しています。

事務総長は、人間、特に高齢者や子ども、女性、障害者その他、社会的弱者を最優先に考える包括的アプローチを求め、次のように語りました。「仙台防災会議が成功を収めれば、この歴史的な年が最良のスタートを切ることになります。」

事務総長は事実、国連が2つの優先課題に取り組むことをねらう「重要な年」として、2015年を位置づけていることを明らかにしました。目標の1つは、画期的なミレニアム開発目標(MDGs)の後継となるポスト2015開発アジェンダの採択です。「私たちは今、一連の持続可能な開発目標を伴う持続可能な開発アジェンダを策定しているところです」。

事務総長はさらに、「第2に、私たちは今年12月までに、普遍的で極めて有意義な、しかも強力で野心的な気候変動協定に合意し、これを採択せねばなりません」と述べ、成果の上がる効率的で効果的な防災・減災メカニズムを設ければ、これら2つの優先課題の克服に役立つと説明しました。

「私たちが全力で求めている持続可能性が、仙台から始まると申し上げているのも、このためです」。事務総長はこのように述べ、毎年、60億ドルを災害リスク削減に割り当てれば、2030年までに最大で3,600億ドルが節約できることを指摘しました。「きょう、私たちが防災に1ドルを投資すれば、7ドルの利益が生まれます」。

潘事務総長はきょう、2015年をすべての人にとっての持続可能な開発に向けた変革的行動の年にすることが必要だというメッセージを携え、津波で機能できなくなった南蒲生浄化センターをはじめ、2011年の震災で打撃を受けた仙台市内の被災地をいくつか訪問し、再建と復興に向けた取り組みを視察しました。

事務総長は南蒲生コミュニティ・センターも訪れ、地域の指導者や学生、市民にも会いました。その際、事務総長は4年前に[福島]南高校を訪問し、当時生徒だった多くの人々と面会した様子や、困難の克服に向けたその強い意志と精神、そして勇気によって、大いに鼓舞されたことに言及し、「日本人が悲劇を、以前よりもさらに強いコミュニティーを目指す機会へと変えている姿に、深い感銘を受けています」と、語りました。

さらに、「現在、仙台で開催中の国連防災国際会議はまさに、悲劇をよりよい未来、持続可能な未来へと変えてゆこうとする日本の政府や国民のこのような精神と、ビジョンに富むリーダーシップを実証するものです」とするとともに、「国際社会も国連もあなた方を応援しています。頑張ってください」と述べました。

潘事務総長はきょう、タイのプラユット・チャンオチャ首相のほか、岸田文雄・外務大臣、スワジランドのムスワティ3世国王とも会談しています。

原文はこちら→http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=50329#.VQoeztKsWVN

南蒲生浄化センターを視察する事務総長 UN Photo/Eskinder Debebe