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2005年世界サミット ハイレベル本会議
2005年世界サミットの成果

プレスリリース 05/081-J 2005年09月21日

ファクトシート

世界の指導者は2005年9月14日から16日にかけ、国連本部で会合を開き、幅広いグローバルな課題に対処することで合意しました。

開発

  • 援助国、被援助国にかかわらず、あらゆる政府は2015年までにミレニアム開発目標を達成することを強くはっきりと約束する。
  • 2010年までに、さらに年間500億ドルを貧困対策のために拠出する。
  • すべての開発途上国は2006年までに、ミレニアム開発目標の達成を目指した国内計画の採択を約束する。
  • マラリア対策、教育、保健医療を支援するための即効性のあるイニシアチブに対し、直ちに支援を提供することに合意する。
  • 「国際開発資金調達制度(International Finance Facility)」、および、特に保健部門の開発プロジェクトの資金調達を目的とする他のイニシアチブ実施に向けた各国グループの取り組みを含め、開発金融の革新的資金源を探ることを約束する。
  • 無償資金協力の増額、重債務貧困国(HIPC)の公的多国間・二国間債務の全額帳消しなどにより、長期債務の持続可能性を確保する追加的措置を検討することに合意する。低・中所得開発途上国で、HIPCイニシアチブの対象とならない持続不可能な債務負担を抱える国々についても適宜、大幅な債務の軽減あるいは再編を検討する。
  • 貿易の自由化と、ドーハ作業計画の開発面の実施に向けた迅速な作業を約束する。

テロリズム

  • すべての政府は初めて、「誰がどこで、どのような目的で実行しようとも、あらゆる形態の」テロを、はっきりと無条件で非難する。
  • 包括的テロ対策条約を1年以内に成立させるよう、政治的取り組みを強化する。「核テロ条約」の早期発効を支持する。すべての国々に対し、その他12のテロ対策条約とともに、同条約に加入し、これを実施するよう促す。
  • 国際社会を強くし、テロリストを弱くするようなテロ対策戦略の策定に合意する。

平和構築、平和維持、平和創造

  • 各国の戦後の和平を支援するため、支援室と常設基金を備えた「平和構築委員会」の創設を決定する。
  • 新たに警察要員を常備し、国連平和維持活動に用いる。
  • 事務総長の調停・仲介機能の強化に合意する。

保護の責任 

  • 集団的な国際責任をもつ全政府はジェノサイド、戦争犯罪、民族浄化、人道に対する罪から国民を守る義務をはっきりと無条件で受け入れる。平和的手段では不十分なことが判明し、かつ、国内当局がこれを明らかに怠っている場合、安全保障理事会を通じ、この責任を全うするために、時宜に応じて断固とした集団行動を取る用意があることを表明する。

人権、民主主義、法の支配 

  • 行動計画の支援と人権高等弁務官事務所予算の倍増により、国連の人権機構強化に向け断固とした措置を講じる。
  • 来年中に「国連人権理事会」を創設することに合意する。
  • 民主主義の普遍的価値を再確認するとともに、すでに13カ国から3,200万ドルの拠出表明を受けた「民主化基金」の新設を歓迎する。
  • 教育と財産所有における不平等や、女性と女児に対する暴力など、幅広く見られる男女差別をなくすとともに、このような暴力は必ず罰することを約束する。
  • サミット期間中の批准行為により「腐敗防止条約」が発効した。

管理改革

  • 内部監査部をはじめとする国連の監査能力を幅広く強化し、監査活動の対象機関を広げ、独立の監査諮問委員会の設置を呼びかけるとともに、新設の倫理部をさらに発展させる。
  • 時代遅れの活動を取りやめて新たな優先課題に取り組めるようにするため、5年以上を経過した活動をすべて見直し、国連をアップデートする。
  • 予算、財務および人事に関する規則を徹底的に見直すとともに、国連が今日の課題への取り組みにふさわしい人材を備えられるよう、一時的な早期退職勧奨制度を導入することを約束する。

環境

  • 気候変動が投げかける深刻な課題を認識するとともに、「国連気候変動枠組み条約」を通じた行動を起こすことを約束する。小島嶼開発途上国など、最も影響を受けやすい人々に支援の手を差し伸べる。
  • あらゆる自然災害に関し、全世界的な早期警報システムの創設に合意する。

国際的保健

  • 予防、看護、治療および支援を通じ、HIV/エイズ、結核、マラリア対策を拡充するとともに、国内、二国間、多国間および民間の資金源から追加的資源を動員する。
  • 新たな「国際保健規約」の全面実施の確保と、世界保健機関の「世界的な集団発生事例に対する警戒と対応のためのネットワーク(Global Outbreak Alert and Response Network)」に対する支援を含め、感染症と闘うことを約束する。

人道援助

  • 中央緊急回転基金(Central Emergency Revolving Fund)を改善し、災害発生時に緊急援助が直ちに信頼できる形で届けられるようにする。
  • 「国内避難民に関する指針(Guiding Principles on Internal Displacement)」を国内避難民保護のための重要な国際枠組みとして認識する。

国連憲章の改定

  • 下記により、国連憲章の見直しと改定を図ることを決定する。
    • 国連が歴史的な非植民地化の役割を終えたことを示すため、信託統治理事会を解散する。
    • 時代遅れとなった「敵国条項」を憲章から削除する。

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最終文書の全文はサミットのウェブサイト(www.un.org/summit2005)でご覧になれます。