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大西洋横断奴隷貿易廃止200周年を記念する国際デー(2007年3月25日)

プレスリリース 07/015-J 2007年03月25日

ファクトシート:現代的形態の奴隷制

 

国連は総会決議61/19により、2007年3月25日を「大西洋横断奴隷貿易廃止200周年を記念する国際デー」に定めています。以下は、同国際デーに関連したファクトシートです。

 「今日でも、私たちの同胞数百万人が奴隷同然の状態に置かれていることを忘れてはなりません…。私たちの人権擁護運動は確かに成果を上げてはいますが、前途はなお多難なのです」

潘基文(パン・ギムン)国連事務総長

 

大西洋横断奴隷貿易廃止200周年を記念することは、現代的形態の奴隷制が今でも隆盛を極めているという現実に目を向けることでもあります。これらは主として差別や社会的疎外、貧困による弱者層のさらなる脆弱化を原因とするもので、具体的には人身売買、強制売春、子ども兵士、強制および債務労働、子どもを使った薬物密輸などがあげられます。

  • 世界の30カ所もの紛争地域で、現在も子ども兵士として搾取されている子どもたちは30万人に上ると見られています。誘拐されて子ども兵士にされた女児の多くは、性的奴隷になることも強制されています。

 

  • 国際移住機関(IOM)の推計によると、年間70万人の女性や女児、男性、男児が人身売買の対象とされ、故郷や家族から引き離され、外国で奴隷労働を強いられています。
  • 国際労働機関(ILO)の報告によると、5歳から14歳までの子ども1億9,100万人が経済的活動を行っています。そのうちほぼ4割にあたる7,400万人は「危険な仕事」をさせられています。

 

  • 強制および債務労働の犠牲になっている子どもは570万人に上ると見られています。これは債務奴隷とも呼ばれています。また、120万人の子どもが人身売買の犠牲になっていると見られます。
  • 人身売買に関連して、営利目的で子どもを性的に搾取するケースも見られます。このようにして売春を強制される子どもは女児を中心に年間100万人に上ります。犠牲となった女児は先進国、途上国の双方で、性行為を目的に売られたり、児童ポルノに使われたりしています。

 

「大西洋横断奴隷貿易では、400年間で1,200万人のアフリカ人がアメリカ大陸へと強制連行されました。そして今、これに匹敵する絶望的な事態が生じています。現在の統計が正しく、越境人身売買で奴隷にされる人々が年間70万人に上るとすれば、ほんの20年で同じ数の奴隷が生まれるという、まったく恥ずべき現実が存在するからです」

ンジョロ・ンジャイ国際移住機関(IOM)事務局次長

 

奴隷制の根本的原因に取り組み、その犠牲者を援助、保護するとともに、奴隷制を永続させている者を必ず裁きにかけるよう努めることは、私たち全員の責任です。

私たちは奴隷制と奴隷貿易の歴史、そして、その廃止をもたらした集団的な勝利と闘いについて学ぶことにより、今も広く残る多様な形態の奴隷制に打ち勝つ道を探ることができるのです。

 

出典:

* 子どもと武力紛争に関する事務総長特別代表オフィス
 www.un.org/special-rep/children-armed-conflict/English/index.html

* 国際労働機関(ILO) 
『児童労働のない世界:手の届く目標(The end of child labour: Within reach)』(2006年) 
http://www.ilo.org/public/english/standards/relm/ilc/ilc95/pdf/rep-i-b.pdf

* 国際移住機関(IOM)事務局次長による演説(2007年3月5日)

www.iom.int/jahia/Jahia/cache/offonce/pid/1336?entryId=13281