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シリア危機と国連の対応 【ウィークリー・アップデート第1号】

2013年08月01日

国連広報局(DPI)は、シリア危機への国連の様々な対応をまとめた資料を週に一度発表しています。以下はその日本語版です。

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ウィークリー・アップデート
国連広報局(DPI)第1号/2013年7月24日

7月22日レイラ・ゼルーギ 子どもと武力紛争担当事務総長特別代表は国連本部で記者会見を行い、6月28日から7月18日にかけ、シリアと近隣諸国(ヨルダン、イラク、トルコ、レバノン)を歴訪した際に目撃した現状に「打ちのめされた」と語りました。特別代表は、シリアの子どもたちが家族や家だけでなく、希望も失い、「怒りにあふれている」と述べ、危機がさらに長引けば、シリアの一世代全体が読み書きのできない状況に陥る危険性が現実味を帯びてきたと指摘しました。

特別代表はさらに、政府関係者や反体制派グループ、近隣諸国の関係者との会談で、人道支援や基礎的サービスの提供とは別に、被災者へのアクセス確保が極めて重要だという同一内容のメッセージを繰り返し伝えたと付け加えました。

-ゼルーキ特別代表による記者会見の詳細は以下をご覧ください。
http://www.un.org/News/briefings/docs/2013/130722_Guest.doc.htm

同じく22日ラフダール・ブラヒミ 国連・アラブ連盟シリア担当合同特別代表は、シリアに関する和平会議開催に向けた努力を続行中だと述べました。「2年越しの殺し合いを続けてきた人々が、魔法の杖でこのような会議に参加するとはとても考えられません。これには時間がかかるでしょうが、実現することを願っています」ブラヒミ特使は、ワシントンで開催された協議の場で、このように語りました。

ロバート・セリー国連中東和平プロセス担当特別調整官7月23日のブリーフィングで、シリアと中東地域全体で激化している宗派間の対立と暴力を「深く憂慮」すると述べました。

「シリアは世界的とは言わないまでも、地域的な戦闘の場へと変貌しつつあります」。セリー特別調整官はこのように語り、聖なるラマダン月の停戦への呼び掛けに応じていない紛争当事者に対し、国際人道法違反の責任者はその責任を問われることを改めて認識すべきだと述べました。

-セリー特別調整官の記者会見の詳細は以下をご覧ください。
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=45483

7月23日、国連児童基金(UNICEF)、シリア赤新月社その他の国連機関が派遣した人道援助車両15台が、北部の都市アレッポに救命物資を届けました。ダマスカスを出発したこれら支援車両には、医療用品、衛生用キット、調理用コンロ、高カロリー・ビスケット、学用品などが積み込まれました。UNICEFによると、アレッポは紛争による被災者が最も多く、少なくとも240万人に上っていますが、子どもはその半数を占めています。UNICEFはまた、発電機5基に加え、タンク8個分の水を配給しましたが、これによって100万人を超えるアレッポ市民に安全な飲み水が確保されることになります。
http://www.unicef.org/media/media_69902.html

7月24日、「シリア紛争における化学兵器使用の疑いに関する国連調査ミッション」を率いるオーケ・セルストレム教授と、アンゲラ・ケイン軍縮担当上級代表がダマスカスに到着しました。今回のシリア訪問は、ミッションの適切、安全かつ実効的な活動に必要な協力のあり方について、最終的な調整を行うことが目的です。

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、紛争の影響はUNRWAの難民キャンプにも次第に広がり、爆撃や衝突がキャンプの付近や内部で多く発生するようになっています。シリアではここ1週間で、8人のパレスチナ難民の死亡が伝えられており、難民キャンプがしばしば戦場となる中で、これら難民が特に弱い立場に立たされている現状が浮き彫りになりました。シリアでは、およそ23万5,000人の国内避難民が発生していますが、その内訳はダマスカスが20万人以上、アレッポが約6,600人、ラタキアが約4,500人、ハマが約3,050人、ホムスが約6,400人、ダラアーが約1万3,100人となっています。

-リリーフウェブ:シリア危機の状況に関するアップデート
http://reliefweb.int/report/syrian-arab-republic/syria-crisis-situation-update-issue-55-22-july-2013

主な国連ニュース記事

暴力とアクセス制限が続く中、シリアで支援提供を続ける国連機関
2013年7月19日 – 国連の報道官は、シリア各地で暴力が収まらず、治安の悪化と多くの地域への立ち入り制限が続く中、国連諸機関が人道援助を送り届けていると語りました。
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=45458&Cr=Syria&Cr1=

レバノン:医療機関の対応能力は限界に
2013年7月23日 – レバノン北部のトリポリにあるナハダ診療所は、多くの患者であふれ返っています。そのほとんどがシリアから逃れてきた人々です。NGO「International Medical Corps(国際医療隊)」は5月、地域の難民増加に対応するため、診療所への支援を開始しました。しかしその後、診療所の取扱件数は4倍に増え、5月に診療所の医師の診察を受けたシリア人患者の数はおよそ700人に上っています。
http://www.unocha.org/top-stories/all-stories/lebanon-medical-facilities-stretched-limit

シリア関連の国連の事務局、機関、基金および計画へのリンク
http://www.un.org/apps/news/infocusRel.asp?infocusID=146&Body=Syria&Body1=

国連児童基金(UNICEF)
http://www.unicef.org/media/index.html

世界食糧計画(WFP)
http://www.wfp.org/countries/syria

国連人道問題調整事務所(OCHA)
http://www.unocha.org/crisis/syria

世界保健機関(WHO)
http://www.who.int/countries/syr/en/

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)
http://www.unhcr.org/pages/4f86c2426.html

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)
http://www.ohchr.org/en/NewsEvents/Pages/NewsSearch.aspx?CID=SY

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)
http://www.unrwa.org/

ソーシャルメディア:
Twitter: https://twitter.com/UN
Flickr: http://www.flickr.com/photos/un_photo/
YouTube: http://www.youtube.com/unitednations
Tumblr: http://united-nations.tumblr.com/

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レイラ・ゼルーギ 子どもと武力紛争担当事務総長特別代表©UN Photo/Rick Bajornas
ラフダール・ブラヒミ 国連・アラブ連盟シリア担当合同特別代表©UN Photo/Jean-Marc Ferré
ロバート・セリー 国連中東和平プロセス担当特別調整官©UN Photo/Rick Bajornas
シリア紛争における化学兵器使用の疑いに関する国連調査ミッションを率いるオーケ・セルストレム氏(右)©UN Photo/Rick Bajornas
アンゲラ・ケイン軍縮担当上級代表©UN Photo/ Jean-Marc Ferré
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