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国連チームが全世界でCOVID-19と闘う9つの方法(COVID-19関連記事・日本語訳)

2020年04月30日

©UN Women/Pathumporn Thongk

国連チームが全世界でCOVID-19と闘う9つの方法

20204月13日-全世界が今まさに、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)パンデミックの影響下にあります。162の国と地域をカバーする国連チームは、各国政府やパートナーと24時間体制で連携を図り、COVID-19の予防と対応に向け取り組みを強化しています。

国連チームは、アントニオ・グテーレス国連事務総長が“第2次世界大戦以来最大”と表現するグローバルな危機に取り組んでいます。その9つの方法をご紹介します。

 

1.COVID-19と闘うために結束する

この複雑な地球規模のパンデミックに対応するため、各国政府は国連と連携しながら、人命を救い、暮らしを守り、社会と経済の後退のおそれを最低限に抑えようとしています。国際労働機関(ILO)は最大で2,500万人の雇用が失われかねないと予測しています。

国連は小島嶼開発途上国で、政府やすべての社会と連携し、協調的な対応を図っています。

アルゼンチンの国連チームは保健、子どもの保護、ジェンダーに基づく暴力の予防、食料の提供に重点を置いています。「この対応は、私たちが差し迫った健康上、人道上のニーズと、早期の復興に最初から弾みをつけ、各国を持続可能な開発に至る軌道に戻す必要性との両立に努めていることを明らかにしています」こう語るのは、ロベルト・バレント国連常駐調整官です。

汎米保健機構(PAHO)と世界保健機関(WHO)の主導の下、国連チームは監視措置、検査室診断、感染対策、医療制度の準備体制、ソーシャル・ディスタンシング(社会距離拡大)措置や、リスク・コミュニケーションに関する指針と支援を提供しています。

©UNIC BA

 

2.早期復興に向けた社会的・経済的影響に取り組む

今回のパンデミックは、様々な社会の中核を直撃しています。2020年と2021年の成長見込みの見直しを行った国際通貨基金(IMF)は、私たちが景気後退期を迎えたことを宣言しましたが、その規模は2009年を上回る可能性さえあります。

景気回復への取り組みを支援するため、国連は新たにマルチパートナー型のCOVID-19対応・復興基金を設立し、低・中所得国での緊急対策と復興への取り組みに対応しています。

社会経済復興に関する事務総長報告書によると、全世界で国連チームを率いる国連常駐調整官は、各地での国連の対応を推進する役割を担っています。

ナイジェリアの国連チームは、政府によるCOVID-19への対応を支援し、必須の医療物資調達のため200万ドルを動員しています。この資金はナイジェリアCOVID-19対応基金への支援として、パートナーシップの調整や資源の動員に貢献することとなります。

ペルーでは、汎米保健機構/WHO、ILO、国連開発計画(UNDP)、国連難民高等弁務官事務(UNHCR)、国際移住機関(IOM)および国連人口基金(UNFPA)が政府と連携し、影響を受けた医療システムの支援、労働者の権利擁護、情報発信への取り組みの支援、移民や難民との協力、性と生殖に関する医療へのアクセス確保を図っています。

 

3.常に先手を打つ

いくつかの国の国連チームは、COVID-19の感染が確認される前から、保健省やその他のパートナーと積極的に協力し、パンデミックに備えていました。

マラウイでは、症例確認に先駆け、WHOと国連常駐調整官がすでに、準備・対応計画の策定に共同で取り組んでいました。また、検査能力の構築や公衆衛生専門家の確保、現地企業への必要物資生産の働きかけについても、共同で支援を行っています。さらに、国連世界食糧計画(WFP)、国連児童基金(UNICEF)およびWHOは、サプライチェーンと物流、物資調達、水道・衛生施設の改修を支援しています。国連と政府は、一時的な現金支給や国民識別プログラムを通じても、経済的取り組みを後押ししています。

©WFP/Badre Bahaji

ザンビアの国連チームは、政府の要請に応じ、医療従事者がCOVID-19感染者と自分自身のケアに関する訓練を受けられるようにするための支援を行っています。また、常駐調整官とWHOは、資源の動員を図りつつ、調達済み資金の用途を変更し、国の対応に不可欠な物資の調達に充当しています。

 

4.各国政府のコミュニケーション戦略を推進する

「COVID-19との闘いは、人々が習慣を変え、手を洗い、外出を控え、ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)を保ち、優しく冷静に、そしてつながるためのコミュニケーション戦といえます」ケニア のシッダルタ・チャタジー国連常駐調整官は、こう語っています。国連チームは政府の要請に応じ、さまざまな政府機関による危機下の情報発信を支援するため、コミュニケーション専門家を派遣しました。

中国の国連チームは、オフラインとオンラインのメディアを通じ、COVID-19に関する情報の共有を目指す国と地方の取り組みを支援していますが、その一環として制作されたソーシャルビデオの再生回数は、10億回を超えています。国連チームはまた、人工知能(AI)や携帯電話、ドローンを通じ、対応を支援するための革新的な方法も考案しています。

©UNDP China

国連チーム、WHO、UNFPAおよびUNICEFはウズベキスタンで、政府やその他部門のコミュニケーション専門家30人以上を対象に、リスク・コミュニケーションに関する訓練を実施ました。この訓練は、国内全土とオンラインで、ウズベク語とロシア語の資料をさらに広く閲覧できるようにするため、国連の支援で政府が進めているキャンペーンの一環として実施されています。

 

5.民間セクターを巻き込む

国連は全世界で、民間セクターと連携して救援の取り組みを援助することにより、新たな支援経路を確立しています。

ブラジルでは、国連グローバル・コンパクトが企業をCOVID-19への対応に巻き込む形で、各企業による対策に関する情報を収集しています。そのねらいは、労働者の権利と安全をマッピングし、これに取り組むための援助を提供することにあります。一例として、ある大手飲料会社は、アルコール系の瓶入り殺菌剤50万本を製造するため、生産ラインをシフトさせました。

ナイジェリアでは、コンテナ会社のAPM Terminals Nigeriaが、政府の対策を推進する資源の動員を支援するため、国連の基金に20万ドルを寄付しました。 国連は政府とともに、医療検査、隔離設備、医療サービスに必要不可欠な医療機器へのアクセスを確保するための資金の動員を行っています。

 

6.自宅学習ニーズを支援する

現時点で15.2億人を超える子どもと若者が学校に通えていませんが、これは就学者全体の87%に当たります。国連教育科学文化機関(UNESCO)によると、6,020万人近くの教員が教室からいなくなりました。何百万人もの子供たちが家庭学習を強いられる中で、各国政府は遠隔学習プログラムの整備を早急に求められています。

ボスニア・ヘルツェゴビナでは、UNICEFとパートナーが、一時収容施設で暮らす移民と難民を対象に、オンライン授業を実施しています。

©UNICEF and IOM Bosnia and Herzegovina

ガンビアでは、UNICEFが水道・衛生施設の整備と、学校・地域社会教育を支援しています。

ジンバブエでは、政府が国連の支援を受けながら、ポスターやチラシなどの啓発資料を作成するとともに、学校制度が家庭学習に備えるためのニーズに対応しています。

 

7.当面の医療ニーズ充足のため迅速な物資調達を行う

国連は、全世界の現場で必要とされる救命用物資とサービスを最も効率的に調達できる手段を確保するため、迅速化措置を導入しています。

アルゼンチンでは、国連プロジェクト・サービス機関(UNOPS)が、入院治療用ベッド560床を提供できる完全装備の緊急モジュラー病院8カ所の早急な調達を支援しています。床面積の3分の1は、集中治療室に充てられる予定です。

WHOの統計によると、南スーダンではCOVID-19の症例が確認されていないものの、国連チームはCOVID-19の検査ができる試験所の設置を支援するとともに、感染の疑いのある患者を隔離、治療するための多目的感染症治療室を建設しました。国連チームは、医療従事者の養成も支援しています。

グアテマラでは、患者を診断、治療、監視する緊急医療機材の調達を国連が手伝っています。また、不可欠な医薬品と機材の購入を含め、既存の医療サービスの提供を計画どおりに進められるよう、緩和措置に関する助言も行っています。

©UN Guatemala

 

8.暴力行為が最も多発する自宅で、女性と女児の安全を確保する

UNウィメンによると、全世界で15歳から49歳の女性と女児2億4,300万人が昨年、親密なパートナーから暴力を受けています。多くの女性が虐待者とともに自宅での「ロックダウン」を強いられる一方、虐待被害者を支援するサービスが中断されたり、利用できなくなったりする中で、女性にとって、自宅が最も危険な場所となりかねないケースも生じています。

©Ricardo Franco/UN

事務総長の女性に対するCOVID-19の影響に関する報告書によると、女性に対する暴力の報告はこれまで、25%の増加を示しています。報告される事例が倍増している国もあります。

女性と女児の安全と安心を守るため、全世界の国連機関は、政府や実施パートナーとの協力を図っています。その中には特に、女性の殺害とジェンダーに基づく暴力の発生率が世界で最も高いレベルにあるラテンアメリカ・カリブ地域が含まれます。アルゼンチンとグアテマラでは、EUと国連の支援によるスポットライト・イニシアティブを通じ、UNウィメンが国と地方当局へ支援を提供し、家庭内暴力の被害者に対するサービス継続の確保に努めています。

国連は全世界で、女性がバーチャル空間で資源やサービスを利用できるようにする革新的解決策による支援も行っています。

 

9.誰一人取り残さない

少数民族言語への翻訳キャンペーンから、先住民や移民、難民、障害を持つ人々、受刑者、HIV感染者を保護するための取り組みに至るまで、国連チームは、個々の対応において誰一人取り残さないことを確実に行うよう取り組んでいます。

ボスニア・ヘルツェゴビナの国連チームは、アフガニスタン、パキスタン、シリアその他の国からの移民と難民に対し、特に女性を中心に、教育や資源、雇用機会へのアクセスを提供しています。

国連はブラジルで、ベネズエラに隣接する各州で暮らす移民と難民のニーズに対応するため、専門家を派遣しました。国連合同エイズ計画(UNAIDS)は、HIV感染者に対するアウトリーチと投薬の支援を行っています。UNDPは裁判官と協力しながら、母親や障害を持つ人々、先住民、受刑者に対する非収監措置を採るよう図っています。

シリアでは、WHOが医療対応者による感染の発見、診断および予防、侵入地点の監視、防護具の提供、医療従事者の訓練を支援することにより、予防と備え、リスク・コミュニケーションを優先課題として取り組んでいます。保健医療施設や重要な集中治療室が整備される一方で、最もリスクの高いコミュニティ-も特定されています。

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原文(English)はこちらをご覧ください。

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