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スポーツ界、COP24で気候行動枠組みを立ち上げ(*枠組みの日本語訳ができました)

2019年02月14日

©Tom Grimbert/Unsplash

UNFCCCニュース・20181211 – スポーツ界と国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局はきょう、パリ協定の目標達成に向けた意識と行動の強化を図る協調的な取り組みにスポーツ団体やチーム、選手、ファンを結集するため、「スポーツを通じた気候行動枠組み(Sports for Climate Action Framework」(日本語訳はこちら を立ち上げました。

多様なグローバル・スポーツ業界の代表は過去1年間、UNFCCC事務局と連携し、スポーツ運営で排出量の削減を推進するとともに、スポーツが持つ人気と情熱を活用し、百万人単位のファンをこの取り組みに参加してもらうことを目的に、この枠組みを作り上げました。

ポーランドのカトヴィツェで開催中の国連気候変動会議(COP24)と並行して開かれた発表イベントには、原署名団体となっている国際オリンピック委員会(IOC)、国際セーリング連盟、世界プロサーフィン連盟、フォレストグリーン・ローヴァースFC、フランステニス連盟(ローラン・ギャロス)、2024年パリオリンピック組織委員会も参加しました。

「IOCは、スポーツを通じた気候行動イニシアティブでリーダーシップを発揮できたことを誇りに思います。グローバルなリーチ、普遍的な訴求力、そして全世界で百万単位の人々を鼓舞し、影響力を及ぼす力を備えたスポーツは、グローバルな気候変動対策を牽引し、民衆の参加を促せる独自の立場にあります。ここカトヴィツェで、各国がその気候関連の約束を実現しようと努める中で、私たちにはスポーツの力を借りて、その取り組みを支援する用意があります」IOC持続可能性とレガシー委員会で議長を務めるアルベール2世モナコ公国大公はイベントの場で、このように述べました。

同枠組みには、2つの包括的な目標があります。グローバル・スポーツ界が気候変動と闘うための明確な道のりを定めることと、スポーツを統合のツールとして活用し、グローバル市民の気候変動に対する意識と行動を牽引することです。

スポーツ団体はこの枠組みの中で、パリ協定の目標である気候中立性を今世紀半ばまでに達成するために積極的な役割を果たす必要性を認識しているほか、自らの気候変動への取り組みが、より幅広い持続可能な開発目標(SDGs)にも資することを理解しています。

「皆様が全世界でプラスの変化を牽引できるのは、皆様が世界中で大きな信頼と道徳的なリーダーシップを確立しているからであり、また、スポーツが社会のあらゆる断面に浸透しているからでもあります。私がこの場にいるのも、皆様がグローバル・リーダーとして大きな力を発揮し、気候変動という私たちの時代における最大の課題に取り組むための支援を提供するようお願いするためなのです」パトリシア・エスピノーサUNFCCC事務局長は、このように語っています。

スポーツは、活動に伴う移動やエネルギーの使用、競技場の建設、食事の手配など、多くの形で気候変動を助長する排出を行っています。そして実際、これに取り組むための作業も始まっています。IOCはUNFCCC事務局の協力により、スポーツ連盟など関係者向けの気候変動対策の手引きとして「Sustainability Essentials: Sports for Climate Action(持続可能性の必須要素:スポーツを通じた気候行動)」を作成し、このイベントで発表しました。

IOCは、この取り組みへの貢献の一環として、COP24で「Carbon Footprint Methodology for the Olympic Games and Paralympic Games(オリンピック・パラリンピック大会のためのカーボン・フットプリント・メソドロジー)」も発表しました。この資料は、オリンピック・パラリンピック大会のカーボン・フットプリント測定方法に関し、組織委員会に詳細な指針を提供するものとなっています。

こうした刊行物はいずれも、スポーツをより持続可能で気候変動対策に資するものとするために欠かせない指針であるとともに、新たなイニシアティブに着手するうえで不可欠な資料にもなります。

スポーツ部門は、世界の平均気温上昇を摂氏2度に抑えるとともに、さらに安全な1.5度というターゲットの達成に努めるという、パリ協定の目標に沿い、温室効果ガス排出量を削減する責任を受け入れています。「スポーツを通じた気候行動」は現在、スポーツ団体や政府機関、連盟、リーグやクラブに対し、2050年の正味ゼロ・エミッション経済実現に目処をつけるための一連の原則を結束して守ることにより、この取り組みに参加するよう促しています。

「気候を守るという私たちの約束が揺らぐことはありません。私たちは、誰もがパリ協定の履行を助け、21世紀後半に温室効果ガス排出の中立性を達成するために必要な変革を加速させることが急務であるという事実を認識しています。FIFA(国際サッカー連盟)は、国連による「スポーツを通じた気候行動」の開発を歓迎します。新たな枠組みで示されたビジョンに対するFIFAの支持を確認でき、嬉しく思います」ファトマ・サムラFIFA事務局長はこのように述べました。

スポーツにはまた、競技への愛着やスポーツ・ヒーローに対する憧れを原動力に、百万単位の人々に情報を与え、これを鼓舞できる唯一無二の能力があります。

アレクサンデル・チェフェリンUEFA(欧州サッカー連盟)会長は次のように述べています。「気候変動は、地球が直面する最大の課題です。UEFAは、特に持続可能なイベント管理などの分野で環境をますます強く意識するようになったサッカーが、この問題への取り組みでも役割を果たす義務があると確信しています。ですから、私たちは国連の「スポーツを通じた気候行動枠組み」に署名する機会を得られたことを喜ばしく思っています」と語りました。

枠組みに署名した17の組織は以下のとおり。

  • 国際オリンピック委員会(IOC)
  • 株式会社AC福島ユナイテッド
  • FIFA(国際サッカー連盟)
  • フォレストグリーン・ローヴァースFC
  • フォーミュラE
  • フランステニス連盟 – ローラン・ギャロス
  • 国際セーリング連盟
  • 鎌倉インターナショナルFC
  • 京都大学アメリカンフットボール部
  • 京都大学サッカー部
  • 2024年パリオリンピック組織委員会
  • 2021年ラグビーリーグ・ワールドカップ
  • 佐野高校ラグビー部
  • 東北アイスホッケークラブ株式会社(フリーブレイズ)
  • 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(東京2020組織委員会)
  • UEFA(欧州サッカー連盟)
  • 世界プロサーフィン連盟

スポーツ界は「スポーツを通じた気候行動枠組み」に定められた原則と目的に応じ、ともに力を合わせることにより、さらに大きな貢献ができると確信しています。

同枠組みに署名した組織は2019年の早い時期に、この枠組みで定められた16の原則それぞれに関する作業の計画を定め、追求し、強化するよう促される見込みです。

さらに詳しい情報については、下記にお問い合わせください。

Lindita Xhaferi-Salihu
UN Climate Change
LXhaferi-Salihu@unfccc.int

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原文(English)はこちらをご覧ください。