• プリント

シリア危機と国連の対応【ウィークリー・アップデート第96号】5/27付資料

2015年06月02日

国連広報局(DPI)は、シリア危機への国連の様々な対応をまとめた資料を週に一度発表しています。以下はその日本語訳です。

*  * * * * * * * * *

ウィークリー・アップデート

国連広報局(DPI)第96号/2015527

 

デ・ミストゥーラ特使 イラン、UAE、ヨルダン、レバノン、EUの各国代表団、シリアの政治グループ・市民社会代表と会談

ステファン・デ・ミストゥーラ 国連シリア担当特使527、ジュネーブ協議の枠組の中で、モーセン・ナジリ・アスル国連ジュネーブ常駐代表率いるイラン・イスラム共和国代表団と会談し、アスル大使よりシリア危機に関するイラン政府の見解を聞きました。アラブ首長国連邦のファレス・アル・マズルーイ安全保障・軍事問題担当外務副大臣を長とする同国代表団とも会談し、シリア紛争についての同国政府の意見を聞きました。特使は27の協議終了後、シリア紛争の政治的解決への域内諸国の貢献の重要性を力説し、シリアでの流血の惨事を終わらせる方策を早急に見つける必要があると強く訴えました。この点に関し特使は、今後数週間、シリア国内の農業従事者が作物の収穫・輸送を安全に行い、困窮するすべての国民に援助を届けることができるよう、世界食糧計画(WFP)が求めている人道的停戦を支持する考えを重ねて示しました。

これに先立つ5月24日、特使はアッシリア民主組織の代表およびシリア・トルクメン人評議会と会談し、シリアにおける政治的解決と進行中の紛争について意見を交換しました。「今日の話し合いでも、シリアの社会構造を維持し、国内隅々からの多様な意見を考慮に入れることが重要との話が出ました」。特使はこのように述べ、「国連は引き続き、シリア人主導の包摂的な政治プロセスを目指す努力を支援していきます」と強調しました。

522には、イスラム学者のムハンマド・アル・ハバシュ氏、および市民社会組織「Tastaqil(タスタキル)」のヒンド・カバワト、アスマ・クフタルー両氏と会談しました。クルド国民評議会の代表との会合では、シリアの主権と領土保全を維持しながら、国内の多様性をしかるべく尊重した紛争終結の方策について意見を交わしました。さらに、レバノンのナイラ・リアチ・アッサケル国連ジュネーブ常駐代表とも会談し、シリアの政治プロセス開始を支援する手段のほか、人道上の苦難を早急に緩和する必要性とその近隣諸国への影響について話し合いました。また、5月21日にホムスでジャック・ムラド司祭が誘拐されたとの報に特使は深い悲しみを表し、これは「由々しき行為」であり、残念なことにこの種の事件は初めてではなく、激しい紛争が生んだ「悲しむべき結果の一つ」であると述べました。

521、特使はヨルダン・ハシェミット王国のナワフ・アル・タル外務大臣顧問を長とする同国代表団と会談し、ヨルダン政府のシリア情勢に関する評価と、人道上の苦難の程度とその近隣諸国への影響、外交努力による紛争終結の方策について意見を聞きました。また、欧州対外行動庁のミンガレッリ総局長が率いる欧州連合(EU)代表団との会合では、シリア危機の政治的解決を強く求めるEUの立場を聞きました。ミンガレッリ総局長は、EUは意味ある政治的プロセスの再開に向けた環境づくりのため、特使が主導している努力を全面的に支援すると重ねて表明しました。特使はさらに、アラブ改革イニシアチブのバスマ・コドマニ事務局長、シリア民主フォーラムのサミール・アイタ氏、「Al-Waed(アル=ワエド)」グループのナビル・カシス氏とも会談しました。デ・ミストゥーラ特使はこの日の会談終了後、「シリアでは、政治的解決についての話し合いが追いつかないペースで、人道と安全保障上の懸念が深まり、国民の優先事項が変わっています。ISILによるパルミラ攻撃は、そのことを改めて痛感させる出来事でした」と述べました。また、シリアと域内関係国にシリアの将来の平和に関する合意を促すための努力を倍加するよう国連に求める声にも留意を示しました。

―UN News Centre 記事は以下をご覧ください。

http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=50943

 

UNESCO事務局長 パルミラでの戦闘の即時停止を呼びかけ

世界遺産のパルミラ遺跡(シリア)に過激派武装集団が侵入し、戦闘が続いていると複数のソースから報じられたことを受け、国連教育科学文化機関(UNESCO)のイリーナ・ボコヴァ事務局長は戦闘の即時停止を呼びかけました。事務局長は520の声明の中で、「パルミラ遺跡の状況を深く憂慮しています。戦闘により、中東有数の重要な遺跡と周辺の一般市民が危険にさらされています」と述べました。

―ボコヴァUNESCO事務局長の声明は以下をご覧ください。

http://www.unesco.org/new/en/media-services/single-view/news/unesco_director_general_calls_for_immediate_cessation_of_hostilities_in_palmyra/#.VWTXsE_BwXA

 

 

国連の事務局、機関、基金および計画へのリンク:

国連広報局(DPI)シリア特集ページ:

http://www.un.org/apps/news/infocusRel.asp?infocusID=146

 

国連の人道関係機関:

国連児童基金(UNICEF)

http://www.unicef.org/media/index.html

世界食糧計画(WFP)

http://www.wfp.org/countries/syria

人道問題調整事務所(OCHA)

http://www.unocha.org/crisis/syria

世界保健機関(WHO)

http://www.who.int/countries/syr/en/

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)

http://www.unhcr.org/pages/4f86c2426.html

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)

http://www.ohchr.org/en/NewsEvents/Pages/NewsSearch.aspx?CID=SY

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)

http://www.unrwa.org/

 

ソーシャルメディア:

Twitter: https://twitter.com/UN

Flickr: http://www.flickr.com/photos/un_photo/

YouTube: http://www.youtube.com/unitednations

Tumblr: http://united-nations.tumblr.com/

 

フォトギャラリー:

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)

http://www.unhcr.org/pages/49c3646c25d.html

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)

http://www.unrwa.org/photogallery.php

人道問題調整事務所(OCHA)

http://www.unocha.org/media-resources/photo-gallery

国連児童基金(UNICEF)

http://www.unicef.org/photography/photo_2013.php#UNI82253

統合地域情報ネットワーク(IRIN)

http://www.irinnews.org/photo/

* *** *

世界遺産のパルミラ遺跡(シリア)に過激派武装集団が侵入し、戦闘が続いていると報じられたことを受け、国連教育科学文化機関(UNESCO)のイリーナ・ボコヴァ事務局長は戦闘の即時停止を呼びかけた©UNESCO/F. Bandarin
ステファン・デ・ミストゥーラ 国連シリア担当特使。シリア紛争の政治的解決を求め、イラン、UAE、ヨルダン、レバノン、EUの各国代表団、シリアの政治グループ・市民社会代表と会談を行った©UN Photo/Jean-Marc Ferré