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シリア危機と国連の対応【ウィークリー・アップデート第95号】5/20付資料

2015年05月25日

国連広報局(DPI)は、シリア危機への国連の様々な対応をまとめた資料を週に一度発表しています。以下はその日本語訳です。

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ウィークリー・アップデート

国連広報局(DPI)第95号/2015520

デ・ミストゥーラ特使 ジュネーブでシリア問題協議を継続

ステファン・デ・ミストゥーラ シリア担当事務総長特使は進行中のジュネーブ協議の一環として、520に反体制派の代表や市民社会の代表と会談しました。これらの会談で特使は、平和を願い、希望の実現に向けて努力するシリア国民の支援にかかわる様々な意見や取り組みに耳を傾けました。また、悪化を続けるシリアの現状と人道的懸念の増大について話し合いました。特使はブージェマー・デルミ国連ジュネーブ常駐代表を長とするアルジェリア民主人民共和国代表団の訪問を受け、4年に及ぶ紛争の終結へ向けた平和的解決策を早急に見出す必要性に言及しました。ジャマル・アル=グナイム国連ジュネーブ常駐代表を長とするクウェート国代表団との会談では、アル=グナイム代表よりシリアでの事態の展開に対する評価と紛争解決についての意見を聞きました。20日の一連の会合を終えたデ・ミストゥーラ特使は、「今日もまた、シリア紛争終結の方策について様々な意見を聞くことができました。いま早急に必要なのは、日々紛争の矢面に立っているシリア国民の要望に沿う解決策を見つけるためのシリア、地域、国際社会の政治的意志です」と強調しました。

―デ・ミストゥーラ特使の協議に関するこれまでの報告は、以下をご覧ください。

http://www.un.org/press/en/2015/db150518.doc.htm

http://www.un.org/press/en/2015/db150519.doc.htm

 

事務総長 シリア主導の政治的移行を支えるため、国際社会の結束を求める

事務総長519にソウルで行われた「第6回アジア・リーダーシップ・フォーラム」での講演の中で、包摂的なシリア主導の政治変革を進めるために結束し、国連を全面的に支援するよう国際社会に呼びかけました。「シリアは、地域の安全保障と安定性を維持するための集団的国際行動が喫緊に必要であることを示すきわめて明白な一例です」と事務総長は指摘しました。講演後、事務総長は記者団に対し、国連はシリアを取り巻く悲劇を終わらせるためにできる限りのことをしているとし、「シリア担当特使がシリアや国際社会の関係者との協議を続けています。シリアの人々が紛争終結への政治的解決に至ることができるよう、早急な支援が必要です」と述べました。

―事務総長による講演の全文は以下をご覧ください。

http://www.un.org/apps/news/infocus/sgspeeches/statments_full.asp?statID=2607

―記者会見での発言は以下をご覧ください。

http://www.un.org/apps/news/infocus/sgspeeches/statments_full.asp?statID=2609#.VWKyXWcw-fA

 

人口一人あたり難民受入数はレバノンが最多 国連特使が安保理に報告

519の安全保障理事会での中東に関するブリーフィングの中で、ニコライ・ムラデノフ中東和平プロセス特別調整官は、登録済みのシリア難民が120万人に達しており、人口一人当たりの難民受入数はレバノンが世界で最も多いと報告しました。特使は国際社会のドナー国に対し、既存の誓約を守り、レバノンへの支援を拡大・促進するよう強く求めました。

―安全保障理事会でのブリーフィングの詳細は以下をご覧ください。

http://www.un.org/press/en/2015/sc11900.doc.htm

 

 UNRWA ヤルムーク・キャンプ内の難民が最も深刻な脆弱性に直面していると警告

ヤルムーク難民キャンプ内での戦闘が続くなか、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)はキャンプ内に閉じ込められた民間人の安全について強い憂慮を表明しました。UNRWAのクリス・グネス報道官は5月18日、「ヤルムーク内の民間人の脆弱性は依然として最も深刻なレベルにあります」と述べました。さらに、「アクセスがなく、3,500人の子どもを含む最大18,000人のパレスチナ人とシリア人市民の最も基本的な人道的ニーズすら満たせない状態が続いています」とし、UNRWAの優先課題は引き続きヤルムーク内の民間人への人道的援助の実施にあると指摘しました。UNRWAは、民間人保護の義務の尊重・遵守と、救命のための人道支援を実施するため、安全な条件の確立を重ねて強く求めました。

―UN News Centre 記事は以下をご覧ください。

http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=50883#.VVpS40bgW3Y

 

UNDP報告書: シリア危機は地域の開発利益の脅威

519に発表された国連開発計画(UNDP)の報告書によれば、シリア危機とその結果生じた人口移動は、域内諸国の開発利益に悪影響を及ぼしています。「Building Resilience, a Compendium for Partners(強靭性の構築: パートナー向け概説)」と題したこの報告書は、エジプト、トルコ、ヨルダン、レバノン、イラクの経済が引き続き共通の課題に直面するなかで、シリア危機によって急を要する国や地方のインフラ開発ニーズから関心がそらされ、リソースが振り向けられなくなっていると指摘しています。また、投資不足が生計の機会の創出に影響しており、地域の人口動態に機会創出が追いついていないため、労働市場の競争激化と失業の増加、社会一体性の弱化を招いているとしています。さらに、危機の影響を受けた住民、地域社会、制度的体系の強靭性への堅実な投資を行うべきと主張しています。

―UNDP報告書は以下のURLからダウンロードできます。

http://www.arabstates.undp.org/content/rbas/en/home/library/CPR/building-resilience–in-response-to-the-syria-crisis-/

 

国連の事務局、機関、基金および計画へのリンク:

国連広報局(DPI)シリア特集ページ:

http://www.un.org/apps/news/infocusRel.asp?infocusID=146

 

国連の人道関係機関:

国連児童基金(UNICEF)

http://www.unicef.org/media/index.html

世界食糧計画(WFP)

http://www.wfp.org/countries/syria

人道問題調整事務所(OCHA)

http://www.unocha.org/crisis/syria

世界保健機関(WHO)

http://www.who.int/countries/syr/en/

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)

http://www.unhcr.org/pages/4f86c2426.html

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)

http://www.ohchr.org/en/NewsEvents/Pages/NewsSearch.aspx?CID=SY

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)

http://www.unrwa.org/

 

ソーシャルメディア:

Twitter: https://twitter.com/UN

Flickr: http://www.flickr.com/photos/un_photo/

YouTube: http://www.youtube.com/unitednations

Tumblr: http://united-nations.tumblr.com/

 

フォトギャラリー:

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)

http://www.unhcr.org/pages/49c3646c25d.html

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)

http://www.unrwa.org/photogallery.php

人道問題調整事務所(OCHA)

http://www.unocha.org/media-resources/photo-gallery

国連児童基金(UNICEF)

http://www.unicef.org/photography/photo_2013.php#UNI82253

統合地域情報ネットワーク(IRIN)

http://www.irinnews.org/photo/

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国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のクリス・グネス報道官は5月18日、「ヤルムーク内の民間人の脆弱性は、依然として最も深刻なレベルにある」と述べた。ヤルダのUNRWA診療施設では、順番待ちをする子どもたちの姿も©UNRWA Photo
国連開発計画(UNDP)は5月19日に報告書を発表し、シリア危機とその結果生じた人口移動が、域内諸国の開発利益に悪影響を及ぼしていると指摘