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国際連合
HIV/エイズ特別総会

プレスリリース 01/39-J-A 2001年05月08日

グローバルな危機 - グローバルな行動

HIV/エイズとの決戦のとき

HIV/エイズは、グローバルな行動を要するグローバルな危機となっている。多くの国を非常事態に陥れ、人間の命を奪い、何十年にもわたる苦労によって導かれた社会的・経済的な成果を消し去っている。

この病気を食い止めるために決然たる努力が行われているにも関わらず、鎮静化の兆しは見られない。その規模と影響は、10年前の最悪の予測をもはるかに上回っている。

過去20年間に、5,600万人以上がHIVに感染した。これはイギリスの人口にほぼ匹敵する。これまでエイズに関連した疾病で死亡した人はおよそ2,200万人、そのうちの430万人が子どもである。

この病気がこれ以上拡大するのを防ぐには、全世界でかつてなく大規模な対策を取るしかない。

そして、それは可能である。これまで20年間の経験によって、数々の貴重な教訓が蓄えられてきた。私たちは今、HIV/エイズと闘うためにどうすればいいのか認識している。

必要とされているのは、資源、そしてこの知識をグローバルな規模で応用するという政治的な強い意志である。

この闘いを前進させるため、20009月の国連総会は、HIV/エイズ特別総会を開催することを決定した。

この特別総会は、エイズの最初の臨床例が報告されてからおよそ20年目に当たる200162527日にニューヨークで開かれる。

HIV/エイズ特別総会は、闘いの行く末を決する重要な会議である。その役割は、最高レベルでのリーダーシップの発揮を促し、国際的な行動を強化・加速し、必要な資源を集めることである。

この会議では、各国のトップレベルの代表たちが、最も効果的であると証明された行動計画を検討する予定になっている。新しい手段や新しい協力体制についても検討される。また、相互に意見を述べ合う円卓会議は、政府の指導者、エイズ対策の活動家、非政府組織(NGO)、民間の協力者たちが参加する。

この特別総会の目標は、野心的なものとならざるを得ない。この会議により、対策の成功に欠かせない基本的な要素について、グローバルな合意による強固な基礎が築かれなければならないからである。

「コミットメント宣言」

国連加盟各国は、主要な達成目標の概要を示した「コミットメント宣言」に署名することになっている。

この宣言は、今後、HIV/エイズに関して各国政府や政府間組織が行う意思決定にとっての道標になると期待されている。また、市民社会の関与者にとっても、活動の強力な手段となるであろう。

「コミットメント宣言」に関する一連の非公式協議は、ハッリ・ホルケリ総会議長(フィンランド)のもと、2名の促進者、オーストラリアのペニー・ウェンズレイ大使とセネガルのイブラ・デゲネ・カ大使の補佐により行われている。この協議は必要に応じて開かれているが、集中的な協議は52125日にニューヨークで開催が予定されている。

HIV/エイズに関する事務総長報告書

コフィー・アナン国連事務総長は、特別総会の準備会談の基礎として20012月末に発表されたHIV/エイズに関する報告書の中で、「技術的にも、政治的にも、経済的にも、HIV/エイズを抑制し、その拡大と影響を劇的に削減することは可能である」と宣言した。

事務総長は、グローバルなHIV/エイズの危機に対していっそう強力な政治的、経済的なコミットメントを行うよう、すべての国に求めた。特に、各国政府に対し、エイズを食い止める次の7つの重要課題に取り組むよう強く促した。

・実効あるリーダーシップと協調
・この病気の社会的・経済的な影響の緩和
・最も
HIV感染危険性が高い人々の危険の削減
HIV感染予防に関して合意された目標の達成
HIV/エイズに感染した人々に対する確実な治療と支援
・妥当性のある効果的な国際的物資の開発
・必要な財源の確保

事務総長は、開発途上国の何百万もの人々に治療とケアを提供することが必要だと強調した。より多くの人々が医療と安価な薬剤を利用できるようにすることが優先課題である。また、多くの貧しい諸国で、医療制度の手直しと改善が必要とされている。

この報告書は、HIV/エイズの社会経済的な影響を緩和すること、ならびにHIVの感染危険性を高める要素--特に、男女間の不平等、社会的な排除、紛争や戦争、経済的激変などを抑制することが必要だと強く論じている。

これまでにもまして、予防に力を入れなければならない。特に、母子感染を防ぐ手段が重要である。また、抗HIV薬とワクチンの開発のために国際的な研究活動に重点的に取り組むことが緊急の課題である。

加えて、事務総長は、成功するのはコミュニティに根ざした対策だと述べている。HIV感染者を積極的に取り込み、若者と女性のエンパワーメントによって推進される対策が必要なのである。さらに、人権の保護と新しい協力体制の創出も、成功する対策の特徴として報告書に記されている。

事務総長の報告書の全文は、www.un.org/ga/aidsに掲載されている。

協力の重要性

HIV/エイズに対する闘いでは、政府の断固たる行動が不可欠である。しかし、政府だけで継続的な成功を実現することはできない。政府が他の関与者、すなわち市民社会、企業、若者、報道機関などと力を合わせたとき、その効果が増幅する。国連システムは、この困難な闘いにおいて、各国の政府、そしてすべての関与者と協力しながら活動を行っている。

政府は、HIV/エイズ戦略の核である。国の対策は、人権を尊重する公衆衛生政策を中心として対策が進められるとともに、すべての人が予防の手段、ケア、支援を利用できるときに、最も成功する。政府は、HIV/エイズ政策があらゆる部門に確実に届くよう手助けすることができる。何より、政府は、この病気に対する闘いの旗手として活動を主導することができる。

企業は、効果的な対策において非常に大きな役割を担っている。それは、HIV/エイズ対策に資金を提供するだけにとどまらない。少なくとも、企業は、それぞれの職場で、HIV予防対策や関連の諸対策を実行することができる。また、事業の拠点としている地方コミュニティの中でその活動を支援するなど、いろいろな形で多くの貢献をすることが可能である。たとえばエイズに関する全国的な企業会議を通して他社と協力したり、あるいは政府やNGOと協力したりすることによっても、それぞれの活動の効果を拡大することができる。さらに、マーケティングや資金調達のための人材をHIV/エイズ・コミュニティの業務に当てることができる。

マスメディアは、HIV/エイズの認識を高める上で極めて重要な役割をもっている。今もって、世界の何千万もの人々がHIV/エイズから身を守る方法を知らないという悲しむべき現実がある。しかも、HIVに感染している人々の90%は、自分がHIV陽性であることを知らないのである。意識向上のためには粘り強く正確な情報キャンペーンが不可欠であり、それはマスメディアが先鋒に立って推進すべきである。

国連システム

国連エイズ合同計画(UNAIDS)

UNAIDSは、HIV/エイズに対するグローバルな行動の主導者として、この病気に対する大規模な対策を導き、強化し、支援するというグローバルな使命を担っている。7つの共同責任機関、すなわち国連児童基金(ユニセフ・UNICEF)、国連開発計画(UNDP)、国連人口基金(UNFPA)、国連薬物統制計画(UNDCP)、国連教育科学文化機関(ユネスコ・UNESCO)、世界保健機関(WHO)、世界銀行とともに、UNAIDSは、各国がHIVの拡大を防ぐ計画を策定し、感染者に治療と支援を提供し、家庭から国の経済に至るすべてのレベルでこの病気の社会的影響に対処するのを手助けしている。

国連システムは、その範囲、支援、影響力を着実に広げながら、各国政府、民間部門、各種の財団、コミュニティ、宗教団体、地域や国のネットワークとの戦略的な提供を促進している。

さらなる若者の関与を

HIV/エイズは人口比より大きな割合で若者に襲いかかるという事実は、多くの社会で若者がいかに危険な状態におかれているかを示している。しかし、若者は、家族、コミュニティ、そして国の未来である。いかなる対策も、若者とその権利を守ることに基礎を置かなければならない。それは、エイズの拡大から自分の身を守るのに必要な情報、サービス、手段を若者に与えることを意味する。若い人々が自分たちに影響のある決定に関与し、おとなが若者の意見に耳を貸して若者を尊重し、若者の膨大な創造性とエネルギーが活用されるとき、成功の確率が著しく高まるのである。この病気の対策を成功させる鍵は、若者の関与を拡大することである。そのため、HIV/エイズと闘う上での若者の役割を明らかにし、若者を継続的な対話に取り込むことを目指して、特別総会の準備活動の中で、若者に関わるいくつかの重要な活動が組織されている。HIV/エイズに対する認識を高め、予防キャンペーンを行う若者の努力は、マスメディアで公表されている。また、HIV/エイズ対策を支える手段に関して若者の意見を引き出し、それを詳細に記録する活動も行われている。

詳しい情報の問い合わせ先:
Laura Borden
UNGASS青少年コーディネーター
bordenl@unaids.org

市民社会組織

市民社会組織、特に、HIV/エイズとともに生きる人々を代表する組織は、HIV/エイズとの闘いの強力な推進者である。これらの組織は、コミュニティの行動主義の勢いをより大きな対策へ結集させ、新たな活動を導く手助けをし、これまで顧みられなかった面に注意を喚起することができる。こうした組織は、その活動が国レベルの活動や国際的な活動と組み合わされるようになってきたことから、これまで以上に大きな役割を担うようになっている。

市民社会組織の情報、意見、優先課題を特別総会のプロセスに取り入れるために、電子メールを用いたe‐フォーラムが設けられている。e‐フォーラムを通して提起された問題点は、特別総会の準備作業において政府の代表に対して提示される予定である。

eフォーラムに参加するには、break-the-silence@hdnet.orgに電子メールを送ってください。詳しい情報をお求めの方は、www.hdnet.orgへ。

HIV/エイズに対する行動の必要性は明らか:

・これまでにHIVに感染した人は、累計5,600万人以上である。
2,200万人がエイズで死亡しており、そのうちの少なくとも430万人が子どもである。
2000年に、世界で新たに530万人が感染した。
・昨年、およそ
300万人がエイズで死亡した。
・毎月、
44万人が新たに感染している。
・現在、およそ
150万人にのぼる15才以下の子どもたちが感染している。
・サハラ以南のアフリカでは、
2,530万人以上が感染している。
・南アジアおよび東南アジアではおよそ
600万人がHIVウィルスに感染しており、東アジアと太平洋地域でも64万人がHIV陽性である。
・ラテンアメリカとカリブ海諸国では、およそ
180万人が感染している。
・中欧と中央アジアでは、この病気が発生してから日が浅いが、すでに
70万人が感染している。
・西欧、北米、オーストラリア、ニュージーランドでは、およそ
150万人がHIVとともに生きており、北アフリカと中東では40万人が感染している。

「エイズに対する闘いに積極的に参加するようすべての人々を促すことが、私の個人的な優先課題です。この病気は、私たちの時代で最も大きな公衆衛生上の脅威です。私たちは、社会におけるすべての部門の専門知識を十分に活用しなければなりません。私は、予防、教育、ケア、治療を劇的に前進させることができるよう、政治的な意志と多額の追加資金を大規模に結集させることを要求します。」

コフィー・アナン国連事務総長

「6月にエイズ特別総会では、すべての国連加盟国は、グローバルなエイズとの闘いに積極的に取り組むと約束する機会を得ることになります。美辞麗句もきっと並べられることでしょうが、私は、この特別総会によって目に見える結果が生まれることを期待しています。新しい世紀が始まった今、地球上のすべての人々がこの病気の規模の恐ろしさに気づいています。今こそ、それに見合った規模で実効ある対策が世界中で行われなければならないのです。」

ピーター・ピオット国連合同エイズ計画(UNAIDS)事務局長

詳しくは以下のインターネットサイトをご覧ください。
www.un.org/ga/aids
www.unaids.org

詳しい情報をお求めの方は、以下にお問い合わせください。
総会議長事務局
Ms. Aira Paivoke
大臣顧問
電話:
(+1-212) 963-0755 ファクス:(+1-212) 963-3301
電子メール:
paivoke@un.org

UNAIDS-実質的な問題に関する事務局
Mr. Elhadj Sy
UNAIDS代表(ニューヨーク)
電話:
(+1-212) 824-6609 ファクス:(+1-212) 824-6493
電子メール:
esy@unicef.org

Mr. Bertil Lindblad
上級連絡官
UNAIDS(ニューヨーク)
電話:
(+1-212) 824-6644; ファクス:(+1-212) 824-6493
電子メール:
blindblad@unicef.org

Ms. Renu Chahil-Graf
ガバナンス・国連システム責任者
UNAIDS(ジュネーブ)
電話:
(+41-22) 791-4714; ファクス:(+41-22) 791-4188
電子メール:
chahilgrafr@unaids.org

報道機関および一般の方々への情報
Ms. Anne Winter
コミュニケーション・広報責任者
UNAIDS(ジュネーブ)
電話:
(+41-22) 791-4577; ファクス:(+41-22) 791-4898
電子メール:
wintera@unaids.org

Ms. Pragati Pascale
特別総会担当官
国連広報局(ニューヨーク)
電話:
(+1-212) 963-6870; ファクス:(+1-212) 963-0536
電子メール:
pascale@un.org

報道機関の特別総会への出席をお求めの方は、www.un.org/ga/aids/mediaに掲載されている手引きをご覧になるか、もしくは以下にご連絡ください。

報道機関許可・連絡係
国連広報局(ニューヨーク)
電話:
(+1-212) 963-7164
ファクス:
(+1-212) 963-4642

DPI/2194, April 2001