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シリア危機と国連の対応【ウィークリー・アップデート第67号】11/5付資料

2014年11月07日

国連広報局(DPI)は、シリア危機への国連の様々な対応をまとめた資料を週に一度発表しています。以下はその日本語訳です。

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ウィークリー・アップデート

国連広報局(DPI)第67号/2014115

 

国連特使、シリア紛争「凍結」地帯の構想を披露

ステファン・デ・ミストゥーラ シリア担当事務総長特使113、国連ラジオのインタビューで、局地的に紛争を「凍結」すれば、人道援助を住民に届けられる環境が整備されるだろうとの見方を安全保障理事会に示したことを明らかにしました。特使は、包囲状態にあるアレッポ市が、局地的な紛争の凍結を図るうえで絶好の例だと述べました。ここでは、「イスラム国」過激派の台頭によって、反体制派と政府軍との戦闘が膠着状態に陥っているからです。特使は「私たちが少なくともアレッポで紛争を凍結させ、市民によりよい生活を提供できれば、本来の焦点であるべき[イスラム国]に対応を集中させることが可能になる」と語っています。シリア北部では、「イスラム国」が勢力を強める中で、反体制派と政府軍との戦闘が続いていることに関し、特使は、この凍結提案が政治的プロセスへの道を開くことになるとの期待を表明しました。デ・ミストゥラ氏は次のように述べています。「紛争凍結を他の場所でも実現できれば、少なくともシリア情勢を冷却化するとともに、あらゆる方面が求めていながら、口先だけで行動が伴っていない状況を打破し、政治的プロセスの実現をもたらす定式ができ上がるかもしれません」。特使はまた、間もなくダマスカスに戻り、この計画についてアサド大統領とさらに協議する予定であることも明らかにしました。

-デ・ミストゥーラ特使へのインタビューは以下をご覧ください。

http://webtv.un.org/search/staffan-de-mistura-secretary-general%E2%80%99s-special-envoy-for-syria-interview-with-un-radio/3873378639001?term=de%20MISTura

-プレスリリースは以下をご覧ください。

http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=49241#.VFkjWMntjkc

 

シリアの化学兵器の97%以上を廃棄

シグリッド・カーグ化学兵器禁止機関(OPCW)・国連合同査察団特別調整官115、シリアの化学兵器の検証と廃棄に関する決議2118(2013)の実施状況につき、安全保障理事会に報告を行いました。潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は安保理に対する最新の報告書において、10月22日の時点で第1種化学物質の100%と、第2種化学物質の88.8%が廃棄されたことを明らかにしました。これにより、以前にシリア国内で廃棄されていたイソプロパノールを含め、化学兵器全体の97.8%が廃棄されたことになります。事務総長報告書は今後、残る12カ所の化学兵器製造施設の破壊に関する活動を行うとしていますが、これは2014年11月に開始される予定です。

-事務総長から安保理議長への書簡は以下をご覧ください。

http://www.un.org/ga/search/view_doc.asp?symbol=S/2014/767

 

UNHCR、シリア難民の子どもが無国籍になるおそれがあると報告

アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官アンジェリーナ・ジョリー国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)特使ほか30人を超える著名人と世界のオピニオン・リーダーは114、公開書簡を発表し、国連が初めて無国籍者の保護に同意してから60年を経た「今こそ、無国籍という状態そのものに終止符を打たねばならない」と訴えました。この公開書簡は、全世界で数百万人が陥っている無国籍という法的空白状態の終焉をねらいとしたグローバル・キャンペーン「I Belong」をUNHCRが立ち上げたのを機に、発出されたものです。

同日、UNHCRはこのキャンペーンに伴い、全世界の無国籍状態に関する報告書も発表しました。フォルカー・テュルクUNHCR国際保護局長はアンマンで発言し、身分証明書を持たないシリア難民の多くの子どもたちが、無国籍状態に陥りかねないと警告しました。これによると、シリア難民の子どもの多くは、自分たちがシリア人であることを証明する書類を入手できていません。テュルク局長は「今後この問題を解決できなければ、こうした子どもたちが無国籍になりかねない」と指摘しました。UNHCRとそのパートナーは、この問題に取り組むため、出生届の手続きに関するリーフレット25万枚以上を配布したほか、毎日、中東地域全体の登録所やコミュニティ・センターを訪れる難民数千人を対象に、この問題に関するアニメ映画を上映しています。

-UNHCRのプレスリリースは以下をご覧ください。

http://www.unhcr.org/54589fb16.html

-グローバル・キャンペーンI Belong については、以下をご覧ください。

http://www.unhcr.org/545797f06.html

-「全世界の無国籍状態に関する報告書」は以下をご覧ください。

http://unhcr.org/statelesscampaign2014/Stateless-Report_eng_final3.pdf

 

UNICEF、ヨルダンとシリアの若者向けに新たなパートナーシップを立ち上げ

国連児童基金(UNICEF)とヨルダンのNGO「平和のための世代(Generations for Peace)」は114、ヨルダンとシリア難民の子どもや若者約5,000人を対象に、社会的な絆を強めるプログラムを実施する2年間のパートナーシップに合意しました。現在、48万人を超えるシリア難民がヨルダンの受け入れ先コミュニティで暮らしており、すべてのサービスに大きな負担がかかっています。「平和のための世代」はプロジェクトの一環として、子どもと若者に働きかけ、理解と寛容、尊重の気持ちを深めることで、行動の変化と関係の強化を支援する各種の活動を実施します。

-関連のプレスリリースは以下をご覧ください。

http://reliefweb.int/report/jordan/two-year-social-cohesion-programme-unicef-and-generations-peace-benefit-five-thousand

 

国連の事務局、機関、基金および計画へのリンク:

国連広報局(DPI)シリア特集ページ:

http://www.un.org/apps/news/infocusRel.asp?infocusID=146

化学兵器禁止機関・国連合同査察団(OPCW-UN):

http://opcw.unmissions.org

 

国連の人道関係機関:

国連児童基金(UNICEF)

http://www.unicef.org/media/index.html

世界食糧計画(WFP)

http://www.wfp.org/countries/syria

人道問題調整事務所(OCHA)

http://www.unocha.org/crisis/syria

世界保健機関(WHO)

http://www.who.int/countries/syr/en/

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)

http://www.unhcr.org/pages/4f86c2426.html

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)

http://www.ohchr.org/en/NewsEvents/Pages/NewsSearch.aspx?CID=SY

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)

http://www.unrwa.org/

 

ソーシャルメディア:

Twitter: https://twitter.com/UN

Flickr: http://www.flickr.com/photos/un_photo/

YouTube: http://www.youtube.com/unitednations

Tumblr: http://united-nations.tumblr.com/

 

フォトギャラリー:

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)

http://www.unhcr.org/pages/49c3646c25d.html

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)

http://www.unrwa.org/photogallery.php

人道問題調整事務所(OCHA)

http://www.unocha.org/media-resources/photo-gallery

国連児童基金(UNICEF)

http://www.unicef.org/photography/photo_2013.php#UNI82253

統合地域情報ネットワーク(IRIN)

http://www.irinnews.org/photo/

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国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、身分証明書を持たないシリア難民の多くの子どもたちが、無国籍状態に陥りかねないと警告した©UNHCR/S.Rich
ステファン・デ・ミストゥーラ シリア担当事務総長特使はUN ラジオのインタビューの中で、「局地的に紛争を『凍結』すれば、人道援助を住民に届けられる環境が整備されるだろう」との見方を示した© UN Photo/Jean-Marc Ferré
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