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平和市長会議、核軍縮について記者会見

プレスリリース 04/037-J 2004年05月24日

「市長の力は限られているが、それでも核軍縮に貢献することができる」。平和市長会議の会長を務める秋葉忠利 広島市長は4月28日、国連本部で開かれた記者会見でこのように語りました。

記者会見には、副会長を務める伊藤一長 長崎市長のほか、ワイタケレ(ニュージーランド)のボブ・ハービー市長とロンドンのジェニー・ジョーンズ助役も出席しました。秋葉市長は記者団に対し、広島が1945年に核攻撃を受けたことを改めて指摘。広島市民はそれ以来、世界がこのような惨劇を二度と経験することがないよう、警鐘を鳴らしつづけてきたと述べました。

「国際社会は核兵器の規制をさらに強化しなければなりません」と秋葉市長は述べ、さらに、平和市長会議が核兵器禁止を求める緊急キャンペーンを実施している理由も、ここにあることを強調しました。このキャンペーンの一環として、2005年核不拡散条約(NPT)再検討会議の第3回準備委員会への参加を通じた広報活動が行われました。また、世論を動員し、各国政府が2020年までに、すべての核兵器廃絶に向けたロードマップ(行程表)を採択するよう働きかけています。キャンペーンはさらに、2010年までに普遍的な核兵器条約案の策定を図ることもねらいとしています。

秋葉市長は、核兵器に反対する世論の盛り上がりに勇気づけられたと述べるとともに、カナダ、ロシア連邦および中国の各政府から受けた支援と助言を歓迎。NPT未締約国の市長を平和市長会議に参加させることが重要だとしつつ、インドとパキスタンを訪問した際には、テルアビブ市助役からの支援を得ていたと付け加えました。また、市長は有権者にとって身近な存在であるため、政府よりもより実践的な活動を行える立場にあるとも述べました。

市長としてテロ組織にどのように対応できるのかという質問に対し、秋葉市長は、市長の能力は限られており、世界全体の問題は解決できないことを認めつつ、核兵器廃絶という目標が市長にとって高尚すぎるとする声はあっても、これに全力を集中することは可能だと回答しました。平和市長会議はこれまで、カブール、バグダッド、ダブリンなど各地の市長が経験を共有し、お互いから学ぶ機会を実現してきたと述べました。

ハービー市長は加えて、政治家には警護が必要だが、市長は人々と直接対話し、問題を解決することができると発言。市長は恐いもの知らずでなければならないとも述べました。

ジョーンズ助役は、ロンドン市が現在、テロリストによる核の脅威について調査するため、多額の支出を行っていると述べました。

平和市長会議のメンバー数について質問を受けた秋葉市長は、108の国・地域から158の都市が参加していると回答し、1982年に設立された同会議は非政府組織として国連とも連携していることを指摘しました。

1982年以降の核兵器に対する態度の変化に関する質問に対し、秋葉市長は、日本が軍事侵略国だという理由から、1980年代の米国では、日本への核爆弾投下が正しかったとする世論が支配的であったため、米国のメディアで広島の被爆者の声を伝えることは難しかったと述べました。現在では、人的な被害に対し、米国の見方が同情的になっている、と語りました。

また、生物・化学兵器への対応については、秋葉市長は「平和市長会議の活動範囲を広げすぎるべきではない。結局のところ、市長は全知全能の神ではないので、とりあえずは核兵器のみに焦点を絞りつづけざるを得ない」としました。

ジョーンズ助役はこれに付け加え、核兵器の問題は単なる道徳上の課題ではなく、実務上の課題でもあると回答し、市立病院に核の被害に対処するための設備を整える必要性が生じることを、その一例として挙げました。また、地域の事情に疎くなりがちな政府閣僚などと比べ、市長は日常の差し迫ったニーズに取り組む絶好の立場にある、と述べました。

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