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上海宣言、貧困対策・健康増進戦略を推進
閣僚、国連の地域的活動を全面的に支持

プレスリリース 04/038-J 2004年05月24日

アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)第60回総会は4月28日、上海において、満場一致で「上海宣言」を採択し閉幕、本会は歴史的なものとなりました。宣言には、この広大な地域の進歩を強化、持続するための幅広い未来志向の戦略が盛り込まれています。

上海宣言は、アジア太平洋地域のもっとも代表的な機関としてのESCAPの独特な役割を強調しています。また、国連システムにおける主要な全般的経済・社会開発の拠点として、ESCAPが貧困削減、グローバル化、新たに生じつつある社会問題への取り組みという3つのテーマ領域で、アジア太平洋のために担う任務も重視されています。

宣言は、貧困削減を最優先課題とするよう呼びかけるとともに、「国連ミレニアム開発目標(MDGs)」に定める多角的貿易システムを実現し、ドーハ・ラウンド交渉を成功させることの重要性を強調しています。

アジア太平洋の閣僚はさらに、同地域の急速な経済成長の見通しを曇らせかねない経済的・社会的害悪に対処するため、広範な戦略を定めた6つの決議も採択しました。

具体的内容としては、公衆衛生関連の能力育成を強化するための地域的呼びかけ、ESCAP技術プロジェクトの実施、アジア・ハイウェー・ネットワークに関する政府間協定、二期作開発による貧困軽減センター、国連ESCAP太平洋オペレーション・センターの活性化、および、太平洋都市の課題があげられます。

「上海宣言は、グローバル化と相互依存という環境から見ても、開発に向けた国際協力を促進し、グローバルな開発問題に関する政策的一貫性を高める上で、国連が果たすべき中心的な役割を再確認するものだ」と語るのは、ESCAPのキム・ハク・ス事務局長です。

また、総会では画期的な国連条約となる「アジア・ハイウェー協定」に25カ国が署名。26日の署名式の翌日にも、さらにインドとロシアの2カ国が署名しました。協定は新たな通信時代の幕開けを告げ、貿易と観光にあらゆるチャンスを開くもので、まさに「現代のシルクロード」と呼ぶべき存在です。しかも、ESCAP諸国の政府間関係と協力が新段階を迎えたことを記念する上で、上海はまさに相応しい場所だったといえます。ハイウェーは数本の支線からなる全長14万キロメートルの回廊で、32カ国を経由し、ヨーロッパとアジアを結ぶ役割を果たします。

その他、会期中の新たなイニシアチブとして、アジア・ビジネスフォーラムとESCAPビジネス諮問グループが初の会合を開催。アジア太平洋地域の新たな取引と投資の機会について話し合うとともに、同地域におけるESCAPの活動の影響力を強めるため、民間を制度的レベルで関与させるための持続可能なメカニズムを確立しました。2つの会合には250人を超える財界人が出席しています。

また、知識集約型の経済と災害に対する備えも重要な議題となりました。ESCAPは今後、能力育成を助け、デジタル・デバイド(情報技術格差)を「デビデンド(配当)」へと変えるよう努めることになります。

「アジア太平洋2020長期計画ハイレベル会合は、現状の課題についての指針を提供した。多くの問題が話し合われ、その中にはESCAPの課題に触れているものもあったが、一つの重要な点が浮かび上がった。それは、世界中のあらゆる不満と不平等の根源である貧困の根絶を、将来のためのビジョンに含めなければならないということだ」とキム事務局長は語ります。

ESCAP第60回総会の議長には、中国の李肇星外相が選出されました。ESCAPの前身であるアジア極東経済委員会(ECAFE)は1947年、上海で発足しています。

第60回総会には55のESCAP加盟国と準加盟国が出席。事務レベルと閣僚レベルで2つの会合が開かれました。

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