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世界人口デー(7月11日)に寄せる
コフィー・アナン国連事務総長メッセージ

プレスリリース 06/043-J 2006年07月11日

今年の世界人口デーのテーマ「若者」は、私たちの社会で増え続ける若年層が直面する独特の課題に関心を向けるものです。今日、25歳未満の若者は30億人を超え、世界人口の約半数を占めています。人類の歴史上、若年人口がこれほど増えたことはありません。こうした中で、将来に希望を持てない若者の数は、あまりにも多くなっています。

どこで生まれたとしても、若者の生活は貧困の蔓延度、犯罪の多発度、教育や訓練を受けられる可能性、まともな仕事に就けるチャンス、保健サービスを利用できる可能性など、自力ではどうにもならない諸条件に翻弄されています。それでも、今日の若者は、世界各地で同世代の若者がどう暮らしているかをよく知るようになっています。貧富の格差を埋めるための行動や、あらゆる人々にとっての機会を増やすような措置を求める若者が多いのも、当然の成り行きと言えます。

この要求に応える必要があることは明らかです。結局のところ、若者の課題に取り組むことは道徳的な義務だけでなく、避けて通れない経済的必要性でもあるのです。若者の教育、リプロダクティブ・ヘルス、職業技能、雇用機会に投資すれば、若者自身だけでなく、そのコミュニティにも利益が生まれることを示す研究結果は、枚挙にいとまがありません。特に少女たちにとって、この投資収益は絶大なものがあります。健康、教養、そして情報を備えた若い女性は、社会に全面的に参加し、コミュニティの生活に貢献できる能力も兼ね備えているのです。

見落とされがちですが、性と生殖に関する健康について情報とサービスを提供することは、若者のエンパワーメントを図る上で特に重要な柱と言えます。このような情報やサービスがあれば、若い男女は責任ある賢明な選択により、身を守れるようになります。また、グローバルなエイズ対策にも貢献できるだけでなく、若者が家庭を築く際、よりよい決定を下す助けにもなります。

若者が下す決定は、私たちの世界の姿や、将来の世代の見通しを大きく左右することでしょう。にもかかわらず、若者たちは投資不足により、行動を起こすための資源も、訓練も、情報も得られないことが多くなっています。政府はもちろん、先頭に立ってこの誤りを正してゆかなければなりません。しかし、何らかの形で貢献する義務は、政策立案者、市民社会団体、そして一般市民としての私たち全員にあるのです。

今年の世界人口デーに当たり、若者たちの人権と福祉を促進しつつ、ともに手を携えながら、すべての人々にとってよりよい世界を築いてゆくという決意を新たにしようではありませんか。