世界トイレデー(11月19日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ
プレスリリース 25-073-J 2025年11月18日

気候変動の圧力の高まり、都市化の進展、そして不平等の拡大により変貌を遂げた世界において、安全な衛生施設は公衆衛生と人間の尊厳の礎であり続けています。
トイレは前進のシンボルです。それは疾病を予防し、環境を保護し、尊厳と機会を守ります。
安全な衛生施設がなければ、持続可能な開発は停滞してしまいます。
汚染された水は下痢性疾患の蔓延につながり、1日に1,000人を超える子どもたちの命を奪います。
未処理の人間のし尿が生態系を汚染し、温室効果ガスの排出に拍車をかけています。
そして、何百万もの女性や女児たちにとって、安全なトイレがないことは、仕事や学校に行けないことを意味します。
過去10年で、12億人が安全な衛生施設を利用できるようになりました。しかし、いまだ34億人がリスクにさらされており、地理的条件、収入、障害によって取り残されているのです。一方で、気候変動やインフラの老朽化により、し尿処理システムが逼迫しています。
今年の「世界トイレデー」にあたり、利用しやすく、気候変動に対してレジリエント(強靱)であり、排出量の少ない、十分な資金に支えられた、未来志向のトイレへのアクセスを、今こそ加速させるときです。
トイレは、当たり前にあるように見えて実は貴重な存在です。トイレへのアクセスは権利の問題であり、生存に関わる問題でもあります。
すべての人々にとって安全な衛生施設を実現しようではありませんか。
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原文(English)はこちらをご覧ください。


