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国際防災の日(10月13日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ

プレスリリース 25-065-J 2025年10月10日

© UNICEF / A. Sami Malik

気候危機が加速するにつれて、災害は増え続け、影響や被害が拡大しています。その結果、人々の生活や生計が破壊され、数十年にわたる開発の成果が瞬く間に失われています。世界経済に与えるコストは甚大であり、その額は、間接コストを含めると年間約2兆ドルに上ると推計されます。

しかしながら、災害の影響を軽減するための資金は、依然として危機的なほど低い水準のままです。災害リスクの削減に充てられている予算は、開発援助資金のわずか2%、そして多くの場合、政府予算の1%を下回っています。これは単に不足しているというだけではなく、災害リスク軽減に充てる資金の効果を見誤っているのです。開発途上国においてレジリエント(強靭)なインフラのために1ドル投資する毎に、災害発生時に4ドル分の損失を回避することができるのです。

今年の「国際防災の日」のテーマは、レジリエンス(強靭性)への資金の投入が不可欠であることを私たちに再認識させてくれます。各国政府とドナーは、防災・減災への投資を拡大しなければなりません。公共部門と民間部門の双方が、あらゆる意思決定においてリスクへの考慮を組み込み、ハザードに対する曝露(リスクにさらされている程度)と脆弱性を軽減する必要があります。そして、開発の基盤にレジリエンスを組み込まなければならないのです。

国際防災の日にあたり、急増するリスクに対処するための資金を増大させ、すべての人々にとって、より安全で、より公正な未来を築く決意を新たにしようではありませんか。

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