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国際生物多様性の日(5月22日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ

プレスリリース 25-029-J 2025年05月21日

Photo: Eutah Mizushima, Unsplash

生物多様性は生命の基盤であり、持続可能な開発の礎です。

にもかかわらず、人類は生物多様性をすさまじい速さで破壊しています。これは、汚染や気候危機、生態系の破壊の結果によるものであり、根本的には、自然界を持続不可能な形で利用することを助長する短期的な利益追求がもたらした結果です。

生物多様性の喪失は世界的な課題です。どれほど富裕で強力な国も、一国だけでこの課題に対処することはできません。また、いかなる国も、私たちの地球を特徴づける豊かな生物多様性なくしては存続できません。

持続可能な開発を追求していく上で、私たちは生産と消費の仕方、そして自然の価値の評価の仕方を変革し、生物多様性の喪失を食い止めて逆転させる世界的な青写真である「昆明・モントリオール生物多様性枠組」を履行しなければなりません。私たちは、持続可能な生活を支援し、強靭なグリーン経済を構築するために、政策や規制、その他インセンティブを必要としています。

それは、国内および国際的な資金を提供し、自然を損なう活動に向けられている公的補助金や他の資金の流れを転換するなど、各国政府が生物多様性条約第16回締約国会議(CBD COP16)で成し遂げた前進を足掛かりとして進むことを意味します。また、各国が同枠組を実行に移す生物多様性国家戦略および行動計画(NBSAPs)を実現し、不平等に対処し、持続可能な開発を前進させ、伝統知を尊重し、女性、女児、先住民たちなどに力を与えることを意味します。

この国際デーの今年のテーマが再認識させてくれるように、「自然と持続可能な開発との調和」の内に生きることは、私たち全員にとって、人類がより良い世界へと向かう道です。共に、その道を歩もうではありませんか。

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原文(English)はこちらをご覧ください。