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核兵器の全面的廃絶のための国際デー(9月26日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ

プレスリリース 23-052-J 2023年09月26日

国連本部で2009年8月に開催された写真展 “Against Nuclear Arms” から©UN Photo/Paulo Filgueiras

「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」にあたり、平和な未来は核の脅威を終わらせられるか否かにかかっていることを、私たちは思い起こします。

地政学的な不信と競い合いによって、核のリスクは冷戦期の水準にまで急激に高まっています。その一方で、核兵器の使用、拡散、実験を阻止するために数十年をかけて獲得してきた前進が、帳消しにされようとしています。

この重要な日にあたり、私たちは、核兵器のない世界、そして核兵器の使用が引き起こす人道上の破滅的状況のない世界を実現するという誓いを新たにします。

これは、核兵器保有国が軍縮の義務を果たし、いかなる状況下でも決して核兵器を使用しないと誓うことで、この道のりを主導することを意味します。

また、核兵器不拡散条約(NPT)と核兵器禁止条約(TPNW)をはじめとした、核軍縮・核不拡散体制を強化することを意味します。

また、包括的核実験禁止条約(CTBT)をいまだ批准していないすべての国が一刻も早くこれを批准し、核兵器保有国がすべての核実験モラトリアムを確実にすることを意味します。

さらに、核秩序の進化を考慮することを意味しており、戦略兵器と通常兵器の境界が曖昧性を増すことや、最先端の新興技術と結びつくことへの対処を意味します。

そして何よりも、対話、外交、交渉という、時代を超越したツールを展開して緊張を緩和し、核の脅威を終わらせることを意味します。最近発表した「新たな平和への課題」の政策概要は、加盟国に対し、早急にこの重要な大義の実現を改めてコミットするよう求めています。

核のリスクをなくす唯一の方法は、核兵器を廃絶することです。

こうした破壊装置を、今こそ歴史書の中に追いやるために、ともに取り組もうではありませんか。

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原文(English)はこちらをご覧ください。