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国際防災の日(10月13日)事務総長メッセージ

プレスリリース 16-092-J 2016年10月13日

©UN Photo/Evan Schneider

昨年、各国政府は仙台防災枠組を採択し、そこで定められた目標を持続可能な開発のための2030アジェンダに組み込みました。私たち一人ひとりが災害による損失の削減に、どのように貢献できるかに焦点を当てた国連のキャンペーン「Sendai Seven Campaign: Seven Targets, Seven Years(仙台セブン・キャンペーン:7年間の7つのグローバルターゲット)」が今日からスタートします。今年のターゲットは災害による死者数の削減です。

物であれば取り換えることができますが、失われた人の命に代わりはありません。私は災害によってどれだけ多くの人々の命が失われているのかということに何度も衝撃を受けてきました。犠牲者の大多数は常に貧困層や脆弱な立場に置かれた人々です。

今、何億もの人々が、海面上昇、地震、干ばつ、熱波、洪水や嵐のリスクと共に生活しています。それらの人々は限界耕作地、不安定な傾斜地や嵐の脅威にさらされた海岸部の土地に住んでいます。だからこそ、17の持続可能な開発目標(SDGs)の1番目である貧困撲滅は、災害リスクを軽減するためにとても重要なのです。

国連国際防災戦略事務局(UNISDR)が、本日発表した報告書「貧困と死:災害による死者数1996-2015」は不平等を厳しく非難しています。高所得層の国々は災害により甚大な経済的損失を受けますが、低所得層の国の人々にとっては、災害による損失が自らの命そのものなのです。

今年の国際防災の日を迎えるに当たり、私は、全ての政府に対し、市民社会及び民間セクターと協力し、災害管理から災害リスク管理へ移行するよう呼びかけます。災害対応の文化から防災の文化へ移行し、災害による死者数を減らすことでレジリエンス(災害に対する強さ)構築を目指そうではありませんか。

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