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持続可能な開発目標、国連総会のオープン・ワーキング・グループが提案

プレスリリース 14-051-J 2014年07月22日

持続可能な開発目標、国連総会のオープン・ワーキング・グループが提案

~ミレニアム開発目標(MDGs)のほとんどの具体的目標が2015年末に達成期限を迎える中、

新たな目標案は将来の意欲的な開発アジェンダに向けた布石に~

ニューヨーク、2014722国連総会の持続可能な開発目標に関するオープン・ワーキング・グループは7月19日(土)、国連本部で開かれた第13会期(最終会期)の閉幕にあたり、人々の生活を改善し、将来の世代のために地球を守ることを目的に、経済的、社会的、環境的側面に取り組む一連の目標案を総会に提出しました。

この提案は17の目標と169のターゲットからなり、貧困と飢餓の終焉、健康と教育の改善、都市の持続可能性向上、気候変動対策、海洋と森林の保護など、幅広い持続可能な開発課題をカバーしています。

これに関し、呉紅波(ウ・ホンボ)国連事務次長は次のように述べています。「オープン・ワーキング・グループの提案は、経済、社会、環境の幅広い課題が、これまでにない形で一連の目標としてまとめられています。これら17の目標の策定に関与したすべての人々にとって、これは誇りにできる成果です。加盟国が人々と地球のために協力する決意と意志を示したことも、国連総会でのポスト2015年開発アジェンダに関する交渉にとって、幸先のよいスタートと言えます」

国連経済社会局(DESA)のトーマス・ガス事務次長補も、この成果を画期的なものとして称賛するとともに、共同議長を務めたハンガリーのチャバ・クールシ、ケニアのマチャリア・カマウ両大使が果たした重要な役割、加盟国のハイレベルでの取り組み、市民社会の積極的な関与を高く評価しました。

提案された持続可能な開発目標は、下記のとおりです。

目標1:あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つこと

目標2:飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進すること

目標3:すべての年齢の人々の健康な生活を確保し、福祉を推進すること

目標4:すべての人々の包摂的で公平な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を推進すること

目標5:ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図ること

目標6:すべての人々に水と衛生施設へのアクセスと持続可能な管理を確保すること

目標7:すべての人々に安価で信頼でき、持続可能で近代的なエネルギーへのアクセスを確保すること

目標8:すべての人々のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワークを推進すること

目標9:強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な工業化を推進するとともに、イノベーションを促進すること

目標10:国内と国家間の不平等を削減すること

目標11:都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にすること

目標12:持続可能な消費と生産のパターンを確保すること

目標13:気候変動とその影響に取り組むため、緊急の措置を講じること

目標14:海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用すること

目標15:陸上生態系を保護、回復し、その持続可能な利用を推進すること、また、森林を持続可能な形で管理し、砂漠化に取り組み、土地の劣化を食い止め、逆転させるとともに、生物多様性の損失に歯止めをかけること

目標16:持続可能な開発に向けて安全で包摂的な社会を推進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築すること

目標17:持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化させること

 

ミレニアム開発目標(MDGs)から持続可能な開発目標へ

MDGsは貧困への取り組みとして、史上最大の成果を収めています。貧困や飢餓、健康、ジェンダー平等、教育、環境の指標を幅広くカバーする具体的目標を伴うMDGsは、すべての国連加盟国によって受け入れられました。世界、地域、国内、地方の各レベルでの大きな進展は、多くの国々や集団、個人による協調的かつ重点的な取り組みによって、数百万人の生活が改善されていることによく表れています。具体的目標の中には、極度の貧困の中で暮らす人々の半減など、すでに達成されたものもあります。ほとんどのMDGsが達成期限を迎える2015年末までに、さらに多くの具体的目標が達成される見込みです。

世界の指導者たちは、MDGsを引き継ぐものとして、意欲的かつ長期的に持続可能なアジェンダの策定を求めました。この新たなアジェンダでは、極度の貧困の根絶をはじめ、MDGsが積み残した課題に取り組まなければなりません。また、MDGsの成果を土台として、環境破壊など、世界的に急を要する持続可能な開発課題に取り組むとともに、貧困の根絶が逆戻りしないようにするため、貧困国の持続的で包摂的な経済成長を推進する必要もあります。

オープン・ワーキング・グループによる目標案は、2015年9月のサミットで世界の指導者が採択予定のポスト2015年開発アジェンダの一環として、国連総会が検討することになっています。

さらに詳しい情報については、http://sustainabledevelopment.un.org/focussdgs.htmlをご覧ください。

 

報道関係者のお問い合わせ先

ニューヨーク:UN Department of Public Information

Mr. Wynne Boelt, boelt@un.org, +1 212-963-8264

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