「ビューティフル・ゲーム」がよりよい世界を目指す闘いに加わる理由(UN News 記事・日本語訳)
2026年04月24日

2026年4月14日 – サッカー界と外交の世界の出会いを象徴する出来事として、ワールドカップ・ブラジル代表チームのレジェンド、ジーコ氏が今週、ニューヨークの国連本部に降り立ちました。
*****************
スポーツ界を象徴する重鎮の訪問目的は、戦術について語ることではなく、彼が長年所属したクラブ「フラメンゴ」を、地球最大の課題のいくつかに取り組むグローバルな協定に参加させることにありました。
国連は「フットボール・フォー・ザ・ゴールズ(Football for the Goals)」イニシアチブを通じ、スポーツが持つ強力な文化的影響力を人権や環境の持続可能性、社会的平等の推進に活用しています。
伝説に残るパートナーシップを
ワールドカップに3度出場し、全世界で何百万人ものファンにとってヒーロー的存在となっているジーコ氏は、このプログラムでブラジル初の「チャンピオン(唱道者)」にも任命されました。
これに伴い、ジーコ氏はその知名度を生かし、ピッチの外の世界にも目を向けるようファンに呼びかけるという、シンプルかつ野心的な役割を果たすことになります。
4月13日、UN News ポルトガル語チームのインタビューに応じたジーコ氏は、イニシアチブ参加のための国連訪問について「私の想い、私のキャリア、そして私が選んだ仕事のやり方を反映するものとして、大きな名誉と大きな満足を得る機会」になったと語りました。
そして、サッカーというスポーツと、ピッチに立つ選手たちを代表することが重要な任務になるとして、次のように付け加えました。「それは私個人に対する賛辞ではなく、サッカーそれ自体と、サッカーが体現するものに対する賛辞だと受け止めています」
国連は複雑な政策や戦略に取り組むことが多くありますが、このパートナーシップの趣旨は、持続可能な開発目標(SDGs)を身近なものにすることにあります。
フラメンゴという巨大な影響力を持つクラブが参加することで、国連は試合の感動を実世界の行動へと変えられることを期待しています。

サッカー界を越える影響力
サッカーに詳しくない人々にとっても、この協業には重要な意味があります。フラメンゴは単なるスポーツ・チームではなく、何千万人ものサポーターを擁する文化団体だからです。
グローバル・コミュニケーション担当のメリッサ・フレミング国連事務次長は「フラメンゴが『フットボール・フォー・ザ・ゴールズ』に参加すると決定したことは、ブラジルをはじめとする南米で、サッカーが社会の進歩を牽引し、コレクティブ・アクション(集団行動)を呼び起こす力を持つことを浮き彫りにしています」と語っています。
「世界最大の影響力を誇るクラブの一つをこのグローバルなイニシアチブに加えることで、私たちはサッカーが巻き起こす熱狂を、SDGs達成に向けた前進を図り、すべての人にとってより公正で包摂的かつ持続可能な世界を構築するという緊急の必要性に結びつけるムーブメントを強化しているのです」

2030年に向けたゴール
ここで言うゴールとは、サッカーのゴールネットの奥にあるものとは違います。それは持続可能な開発目標(SDGs)という、2030年までに貧困を終わらせ、環境を守るために世界のリーダーが合意した野心的な17項目の計画を指します。
このムーブメントに加わることによって、フラメンゴは下記を約束しています。
- 環境に配慮する:クラブの運営方法により、持続可能な実践を取り入れること
- 声を上げる:SNSでの大きな影響力を活用し、平等と人権を擁護すること
- 模範を示して指導する:ファンとアスリートの両方に対し、日常生活の小さな変化で地球の健全化に貢献できるという事実を示すこと
なぜサッカーなのか
国連はサッカー(国際的にはフットボールを呼ばれているもの)が、世界で最も広く親しまれているスポーツであることを認識しています。埃にまみれた地域のグランドから、光り輝く国際スタジアムに至るまで、サッカーは誰もが理解できる言葉を話します。
ジーコ氏のようなアイコン的人物が変革をリードすることで、ファンがひいきのチームを応援するために使うのと同じ熱量が、自分たちの暮らす世界を守るために注ぎ込まれることを期待しています。
* *** *
原文(English)はこちらをご覧ください。
【関連記事】
サッカーの力、SDGs達成に向けたチームの取り組みを後押し(UN News 記事・日本語訳)
変化を引き起こす「声の力」(UN Chronicle 記事・日本語訳)


