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2025年大阪・関西万博から、より良い世界をつくる(UN News 記事・日本語訳)

2025年07月14日

日本の大阪で開催中の2025年大阪・関西万博で、イベントスペースを囲む大屋根リングを散策する来場者たち©UN News/Daniel Dickinson

執筆者:ダニエル・ディッキンソン(日本、大阪)

2025613地球を守りながら、より公平で、より平和な世界を築くには、どうすればよいか?」これこそが、日本の大阪で開催されている2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の国連パビリオンの中核にある重要な問いかけです。

国連は、未来志向のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を掲げるこの国際的なイベントに、150カ国を超える国や組織とともに参加しています。 

国連パビリオンは4つのエリアに分かれています。最初のエリア「タイムライン・ウォール」では、国連とその諸機関の歴史を紹介し、2つ目の「オーブ(球体)の部屋」では、壁面に展示された日常の身近なオブジェクトを通して、国連の多様な活動の概略を説明しています。 

3つ目のエリア「イマーシブ・シアター」では、持続可能な未来を垣間見ることができます。そして4つ目のエリアでは、個々の機関に焦点を当てた週替わりの特別展が開かれています。

国連パビリオンを訪れた来場者の方々に感想を聞いてみました。

SDGsを推進するオブジェクトを持つカネコ サヤカさん(左)姉妹 ©UN News/Daniel Dickinson

カネコ サヤカさん:動画は、木々や動物たちに囲まれて森の中にいるようで、とても気に入りました。環境を守ることがとても大切だと教えてくれました。

タケウチ ミカコさん:動画の没入体験に完全に惹き込まれました。とても興味深い内容で、世界が直面している問題を説明しつつ解決策も示していて、希望を感じさせてくれました。

国連パビリオンを訪れたフィル・マローンさん(左)と同伴者 © UN News/Daniel Dickinson

フィル・マローンさん:持続可能性と、環境に対する人々の権利と責任をテーマにした没入型映像のメッセージは、若者にも高齢者にも明快で、わかりやすかったです。

短い動画で持続可能な開発目標SDGs)を説明するのは難しいことですが、日本人の来場者たちは全般に各目標について十分な知識を持っているように思います。SDGsは日本のさまざまな組織が取り上げていて、私が農業に特化した開発組織で働いたことのある一部のアフリカ諸国以外で、これほど広く発信されているところは見たことがありません。

首都・東京での事例。日本では民間セクターによってSDGsが盛んに推進されている ©UN News/Daniel Dickinson

カドクラ トモユキさん:パビリオンへの入場待ちで並んでいる間に、参加型クイズでSDGsについて多くのことを学びました。日本では、環境や持続可能な消費に焦点を当てた目標に重点を置いていることが多いため、貧困や人権など、日本ではあまり注目されていない他の目標についても理解を深めたいと思いました。

また、SDGsに取り組んでいる国連機関の数が多いことにも驚きました。

国連パビリオンの「オーブ(球体)の部屋」を体験するサトウ アヤカさん(左)とイシダ タカトさん ©UN News/Daniel Dickinson

イシダ タカトさん:学校でSDGsについて学ぶこともあり、多くの日本人がそれらの目標に関心を持っています。でも、世界中の多くの地域でSDGsに対する前進がこれほど遅いとは思ってもいませんでした。

持続可能な開発を支援する上で、国連ボランティア が世界中で果たしている役割に焦点を当てた特別展示の部分がとても興味深かったです。

サトウ アヤカさん:国連にこれほどいろいろな機関があるのは知りませんでしたが、オーブの部屋の展示を通じて、各機関について多くのことを学びました。

各機関の役割を説明するタッチスクリーンは、その部屋の壁に並んだオブジェと関連付けられています。電話、銃、医療キットといったオブジェと国連の活動を結びつけられるのは、幼い子どもたちにとっても楽しいと思います。

ユキタ マサコさん:国連パビリオンは、SDGsや世界平和に貢献するために、人々がどのような変化をもたらすべきかを考えさせるものでした。家に帰ったら、個人としてもっと何ができるかを考えてみようと思います。

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原文(English)はこちらからご覧ください。