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世界野生生物の日(3月3日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ

2026年03月02日

Photo:Khamkula/Adobe Stock

人間の活動が何百万種もの動物を絶滅の危機に追いやっていることは、周知の事実です。しかし、その陰で人知れず地球の形成に貢献している植物に、私たちはほとんど注意を払っていません。

植物は地球全体で経済の基盤をなし、人の健康を支えるとともに、それ以外のほぼあらゆる生命体の命をつないでいます。今年の「世界野生生物の日」のテーマである薬用植物や芳香植物には、このことが特に当てはまります。

治療に用いられる植物種は、数百万人の暮らしと、さらにその何倍もの人々のウェルビーングを支えることで、伝統医学と現代医学の両方にとって欠かせない存在となっています。植物は生物多様性を高め、土壌を安定させると共に、先住民や地域社会が何世紀にもわたって培ってきた知識や丁寧な管理を体現しています。

しかし現在、この生きた遺産は脅威に直面しています。気候危機や生息地の破壊、過剰な採取や不正取引によって何千種もの植物の衰退が加速し、人々の所得と生態系を危険にさらしているのです。

私たちは「昆明・モントリオール生物多様性枠組」や「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)」、「国連公海等生物多様性(BBNJ)協定」などの協定を通じ、グローバルな環境ガバナンスを強化することにより、すべての生物にとって地球をより安全な場所にすることができます。

私はすべての国に対し、グローバル・コモンズの庭師となるよう呼びかけます。私たちがともに取り組めば、数千年にわたって人類を癒してきた生態系が、これからも幾世代にわたって私たちの命を確実につないでくれるのですから。

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