国際マザーアース・デー(4月22日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ
プレスリリース 25-025-J 2025年04月21日

母なる地球が、熱を出しています。
昨年は、観測史上最も暑い年でした。
記録的な暑さが続いた10年の、最後の一撃でした。
私たちは、この病気の原因を知っています。人類が大気中に排出している温室効果ガスであり、その大半は化石燃料の燃焼によるものです。
その症状も知っています。壊滅的な山火事、洪水、熱波であり、命が失われ、生活が破壊されています。
さらにその治療法も知っています。温室効果ガスの排出量を急速に削減し、気候変動への適応を加速させることであり、そうすることで気候関連災害から、私たち自身と自然を守るのです。
回復への道を歩むとことは、私たちと自然の双方にとって有益です。
再生可能エネルギーは、化石燃料という選択肢に比べ、より安価で、健康的で、確実です。
そして適応に向けた行動は、現在および将来にわたって、力強い経済とより安全なコミュニティーを構築する上で不可欠です。
今年は極めて重要な年です。
すべての国が、世界全体の気温上昇を1.5°Cに抑えるという目標に沿った、新たな国別気候行動計画を策定しなければなりません。これは、気候変動による最悪の惨禍を回避する上で欠かせません。
これはクリーンな電力の恩恵を得られるようにする重要な機会です。私は、G20諸国が先頭に立ち、すべての国がこの機会を捉えるよう呼びかけます。
また、汚染に対処し、生物多様性の喪失に急ブレーキをかけ、私たちの地球を守るために各国が必要としている資金を拠出する行動も必要です。
共に行動を起こし、2025年を母なる地球の健康を取り戻す年にしようではありませんか。
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