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国際移住者デー(12月18日)に寄せる アントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ

プレスリリース 22-079-J 2022年12月16日

 

今年の「国際移住者デー」にあたり、私たちは、機会、尊厳、自由、そしてよりよい生活を求める普遍的な願いを携えて母国を離れた、28,000万を超える人々の一生を振り返ります。

今日、世界の移民の80%以上が、安全かつ秩序ある形で国境を越えています。

こうした移住は、経済成長、ダイナミズム、理解を強力に推進します。

しかし、ますます危険を伴う経路での非正規な移住は、人身取引業者がうごめく非道な領域となっており、甚大な犠牲を払い続けています。

過去8年間で少なくとも51,000人の移民が死亡し、さらに何千もの人々が行方不明になっています。

それぞれの数字の背後には「人」が存在し、一人ひとりが誰かの姉妹、兄弟、娘、息子、母親、父親なのです。

移民の権利は人権です。移住が非自発的か、自発的か、正式に認可されたものかにかかわらず、移民の権利は差別なく尊重されなければなりません。

私たちは、人道的責務、道徳的・法的義務として、あらゆる手段を尽くして人命の犠牲を防がなければなりません。

捜索や救助活動、医療を提供しなければなりません。

持続可能な開発目標(SDGs)を推進し、労働市場での人手不足に対処するためには、権利に基づいた移住方法を拡大し、多角化しなければなりません。

そして、移住が必要に迫られてではなく、選択肢となることを確実にするために、出身国への投資に向けた一層の国際支援が必要です。

存在しているのは移住の危機ではなく、連帯の危機です。

今日も、そしていつの日も、私たち共通の人間性を擁護し、すべての人の権利と尊厳を守ろうではありませんか。

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原文(English)はこちらをご覧ください。