国連総会、国連システムの機能を強化する画期的な決議を採択(UN News 記事・日本語訳)
2026年04月20日

UN Photo/Manuel Elías
2026年3月31日 – 国連総会は本日、国連のマンデート(国連の活動指針として加盟国が下した決定)をシステム全体で策定、履行、見直しする方法を強化する画期的な決議を採択しました。
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この動きは、激動の世界の中で国連が成果を挙げられるよう、その実効性と一貫性、備えを向上すべく、システム全体を改革するための取り組みであるUN80イニシアチブの重要な節目となるものです。
総会議場で発言したアントニオ・グテーレス国連事務総長は、これを「歴史的な決議」であり「大きな一歩」と呼び、決議の採択を歓迎しました。
事務総長は加盟国に対し、「本日採択された決議は、マンデートのライフサイクル全体に対する理解と、その各段階の強化に対するコミットメントがともに共有されていることを反映しています。本日の決議は、UN80イニシアチブの野心を具体的、実践的な行動へと移すための一助となります」と語りかけました。
マンデートはなぜ重要か
加盟国はマンデートを策定することにより、平和と安全への支援や人道援助の提供から、開発の促進や人権の保護に至るまで、グローバルな課題にどう取り組むべきかについて、国連システム全体に指示と指針を提供します。
しかし、時が経つにつれ、マンデートの数が多くなったことにより、現実的な課題が生じるようになりました。
1946年以来、主要な国連機関全体で4万件を超える決議や決定、議長声明が採択されていますが、この状況への対処はますます困難を極めています。
このことが業務の重複を助長し、報告書や会合の数を急増させるとともに、システム全体の視認性と見直しメカニズムの機能を低下させています。
こうした状況は、加盟国と国連システムの双方にとって重い負担となる一方で、効果的かつ効率的なマンデート履行の確保が難しくなるおそれもあります。

UN Photo/MB
「より体系的なアプローチ」を
今回の決議は初めて、策定から履行、さらには見直しに至るまで、マンデートのライフサイクル全体により体系的なアプローチを導入しています。
実際には、次のような意味があります。
- 当初から、よりよい情報に基づく政策決定によって、マンデートを明確化、重点化すること。
- データ活用の改善、よりユーザー志向の報告、リソースのより効果的な活用で、さらに強力で調整の取れたマンデート履行を図ること。
- 成果をより組織的に見直すことで、マンデートが妥当性を保ち、効果を実現できるよう支援するとともに、エビデンスや説明責任、成果に根差した継続的な改善の文化をさらに強化すること。
- 「国連マンデート・レジストリ」の拡充など、デジタルツールの改善を通じて、透明性を高め、マンデートや資源、成果についてさらに統合的で比較可能な情報を加盟国に提供すること。
なぜ重要か
今回の決議は、ますます複雑化するマンデート環境を加盟国が把握しやすくする一方で、国連による業務の重複や細分化、非効率の削減を支援することを目的としています。
マンデートの策定、履行、見直しのやり方を強化することにより、国連システムが決定を成果へと変える方法の改善を目指します。
今後の課題
この決議は、ジャマイカとニュージーランドを共同議長国とするマンデート履行の見直しに関する国連総会非公式作業部会による作業に基づいています。
同作業部会は、UN80イニシアチブのワークストリーム2に基づく2025年7月のマンデート履行の見直しに関する事務総長報告書に盛り込まれた提言について検討するため、総会が設置したものです。
報告書は、国連システム全体でのマンデートの策定、履行、見直しのあり方を検討し、マンデートのライフサイクルの各段階を強化するための提言を示しました。
今回の決議では、すべての加盟国とオブザーバーに開かれた「マンデート履行の見直しに関する公式作業部会」を通じたタスクの遂行を決定しています。遂行すべきタスクには、よりよい実践的なテンプレートの策定、見直し条項の強化、既存のマンデートのさらなる見直しなどが含まれています。
「これは大きな一歩ですが、最初の一歩にすぎません。私たちは作業部会の指導を受けながら、マンデートの支援と履行のあり方を改善すべく、一つの組織として一致団結して取り組んでいきます」グテーレス事務総長はこのように述べたうえで、このプロセスが加盟国主導で進められることを改めて確認しました。
アナレーナ・ベアボック国連総会議長もこれに賛同し、決議の採択は、はるかに幅広い改革の中で重要な一歩だと述べ、加盟国に対し、次の段階の作業にも引き続き積極的に参画するよう招請しました。
ベアボック議長は「私たちは本日、国連をさらに機動的、効率的、効果的で将来に適応できる組織にするための、重要な一歩を踏み出しました。これにより国連は私たちが奉仕する人々によりよい成果をもたらせることができるでしょう」と語っています。

UN Photo/Manuel Elías
UN80イニシアチブ
今回の決議は、UN80イニシアチブにとって最新の節目となるものです。1年前に事務総長によって立ち上げられたこのイニシアチブは、あらゆるマンデートや資金、決定が人々と地球にとって最大の価値をもたらせるよう、国連全体に働きかけることを目的としています。
国連総会は4月6日、ワークストリーム3に基づき、国連システムの整合性改善に向けて可能な構造とプログラムの再編成の概要を示す提言を含め、UN80イニシアチブ・アクションプランに関する最新報告を受けるための非公式会合を予定しています。その模様はUNWebTVで生中継されます。
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原文(English)はこちらをご覧ください。


