国の経済の持続可能な発展のためには、正確でタイムリー、かつ信頼できる統計の作成と利用がとても重要ですが、多くの発展途上国の政府統計は、人材が十分養成されていないこともあって、未だに十分整備されているとはいえません。彼らの統計能力を開発し、作成される統計の質を高めることこそSIAPの最大の目的です。すなわち、政府統計職員の能力開発を通じて各国の経済社会の発展に貢献することです。
主要な研修コースは所在地である千葉市に途上国の政府職員を招いて行われますが(東京首都圏の英語の頭文字をとってTMAコースと呼ぶ)、他の多くの研修は、SIAP 講師が研修の招請国に出向いて行われます。SIAPの研修を受けた多くの職員は現在、各国の統計組織の重要なポストに就いて活躍しています。
研修のテーマは理論的なものから実践的なものまで大変幅広く、例えば統計分析、統計調査手法、コンピュータ用統計ソフト、そして国勢調査や国民経済計算(SNA)をはじめ重要な政府統計を含みます。TMAコースでは、プロジェクト・ワークを通じて学ぶ手法が用いられており、研修生はその学んだ知識や技能を実際のプロジェクトの中で応用し身につけることができます。
TMAコースでは、日本から学ぶことも大きな目的です。日本の先端的な企業や統計組織への訪問のほか、地方自治体の統計部局を訪問し、調査客体からいかにデータを集めるかとか、国と地方の協力をいかに効果的に実現するかなどについて、現場に出向いて学びます。こうした地方研修は、しばしば地元のテレビや新聞で取り上げられ、人々が自分たちの自治体の国際協力の実際に触れる機会を与えています。
SIAPは今後も開発途上国に統計研修を実施していくと共に、途上国と日本の人々の間の相互理解を深めることに貢献していきます。