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UNHCRを知るために − その資料/文書の解説

講師:金児 真依 (UNHCR駐日事務所 法務官補佐)

UNHCR法務部の金児と申します。本日はお忙しい中お越しいただき有り難うございます。

本来ならば広報の者がお話しすべきところかもしれませんが、担当者が出張中のこともあり、私が代わりに務めさせて頂きます。私は法務官補佐ということで、難民の保護をする部署におります。主に、日本の法務省などと協力して、日本での難民受け入れに関してのお手伝いをすることが私の仕事です。

本日は、主にインターネットでの検索方法についてご紹介いたします。

UNHCR駐日事務所(www.unhcr.or.jp)、UNHCRジュネーブ本部(www.unhcr.org) という2つのウェブサイトのホームページからご覧下さい。また、UNHCRの公式支援窓口である日本UNHCR協会(www.japanforunhcr.org)のサイトもぜひご参照ください。残念ながらUNHCR本部から発行されるもののかなりの情報が英語またはフランス語での情報のみとなっております。しかし、駐日事務所や日本UNHCR協会でも翻訳作業を進めており、多くの重要資料が日本語になってきています。

駐日事務所の発行しております定期刊行物についてご説明します。「Refugee is...(レフュジー・イズ)」という雑誌には、最新の難民情報を載せております。最新号は「普段着の難民支援」という特集です。例えば、ユニクロによる難民の支援などについての情報がご覧いただけます。こういった難民支援活動へのご協力を呼びかけることや、難民受け入れの土壌作りを目的としています。発行は不定期になります。駐日事務所のウェブサイトからもダウンロードいただけます。一方、本部ジュネーブからも英語で"Refugees"(レフュジーズ)というタイトルでの難民最新情報紙を発行しています。最新号はステイトレスといって無国籍問題を採り上げています。ネパールのブータン出身難民などが、どういった問題を抱えているのかなどについて紹介されています(注:同紙はその後、2007年12月に発行されたものを最後に発行が終了)。

次に、"The State of the World's Refugees"(世界難民白書)についてです。こちらは英語で原則年1回発行で、どういった地域でなぜ難民が発生しているのかといった根本問題にまで掘り下げた記事も載っています。2000年版は50周年でしたが、日本語版がございます。

他には、"Global Appeal"(グローバル・アピール)という刊行物がございます。こちらは、世界各国のUNHCRが難民支援をどのように計画的・戦略的に行うか、そしてそのためにはどれだけの予算が必要かといったことをまとめたものです。"Global Report"(グローバル・レポート)というのは、同じく原則年1回の発行ですが、こちらは各国のUNHCRがその年度にどういった活動をし、それによってどのような結果が得られ、どんな課題が残されているかが書かれています。いずれの報告書も世界各国に関して取り扱っておりますが、例えば特定の国、つまりミャンマーの難民支援について知りたい、あるいはNGO等の組織とどのように協力しているのかが知りたいなどの場合には、各UNHCR事務所の年次計画書である"Country Operation Plan" (カントリー・オペレーション・プラン)をご覧いただくのもよいでしょう。本部のウェブ上で国を指定して検索していただくと見ることができます。そこではその国における最新の難民情報や支援事業なども紹介されています。

統計資料に関してですが、よくあるご質問に世界にはどのくらいの数の難民がいるのですかといったものがございます。まずご紹介いたしますのは"Statistical Yearbook(Global Trends)"という毎年6月くらいに公開されるものです。複数のチャプターから編成されていますが、始めに統計で使われる用語の定義から説明されており、アネックスの方で具体的な数字が載っています。ある国である年に、難民認定の申請をしている人が何人で、認定された数が何人で、不認定だった人が何人いたという統計上の数字です。その中でも細かく分かれていまして、例えばあるTableでは難民申請とその結果について各段階ごとに知ることができます。例えばフランスでは難民申請先機関も第1次機関、第1次で認定されなかったが不服がある人のための第2次機関、さらに裁判所もありますので、それぞれの機関での統計数字が出ていますので一見分かりにくいとは思いますが、詳細なデータが載っております。各国におけるデータの比較もおもしろいかと思います。

同じように統計ですが、"Asylum Trends"(アサイラム・トレンズ)では先進諸国における難民申請数の動向を見ることができます。原則3ヶ月ごとに出ていますので月ごとの数字を見ることができます。その他、主に開発途上国における難民と難民動向に関する統計資料に、"Quarterly Trends"(クオータリー・トレンズ)というものもございます。

特定の国の人権状況などに興味があるといった場合に、UNHCRのrefworld(レフワールド)というウェブサイトをお勧めします(www.refworld.org)。難民図鑑ともいえるものです。約8万件ほどのUNHCRの他NGOや各国政府の文書を見ることができます。例えばスリランカを例に検索しますとスリランカに関するあらゆる資料が出てきまして、その中にはUNHCRがスリランカ出身の難民の保護に関してどのような方針を採っているかといった資料の他、スリランカの人権状況などの出身国情報などを知ることができます。UNHCR発行しているこれらの資料の種類としては、出身国別難民該当性ガイドライン、出身国別背景書、ポジション・ペーパーといったものがあります。1部には駐日事務所で翻訳したものがございます。

また、出身国の情報の一環として、ある国での国内法、例えばその国の国籍法や刑法などもこのRefworldのウェブサイトで検索して頂けます。

その他には難民条約の解釈基準や、研修資料というものもございます。「難民認定基準ハンドブック」「難民認定研修テキスト」というもので、難民がどのような基準でどのような手続きによって認定されるべきか等が説明されています。こちらもrefworldのデータベースから検索が可能です。 

また、NGOや各国で難民支援活動をしている方のために、身の安全を確保しながらいかに活動して頂くかについて書かれたものとして、「緊急援助ハンドブック」というものもございます。

また、「refworld」のCD-ROM版にもこれまでご紹介いたしました全資料・情報・地図情報が入っております。インターネットがつながりづらい場合などにお勧めです。

また今まで申し上げた紙媒体の資料の中には、国連大学の図書館でも閲覧可能なものがありますのでご利用ください。

まずは日本語の資料が必要という方は、駐日事務所のホームページをご覧ください。今まで申し上げた資料の中でも、日本語でダウンロードして頂けるものも多くあります。例えば「難民保護」のページからは、「難民認定研修テキスト」などの日本語版がダウンロードできます。なお、これについて印刷されたものがご入用でしたら駐日事務所にご連絡いただければ幸いです。

駐日事務所としては、今後も様々なデータの翻訳を進めて参りたいと思います。

本日は有り難うございました。

 






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