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UNVを知るために − その資料/文書の解説

講師:大田 晃嗣 (UNV プログラム・アソシエイト)

関連資料:「UNVを知るために- その資料・文書の解説(PDF)」

本日は、お足元の悪い中お越し頂いて、感謝しております。ありがとうございます。
長Pの話がコンセプト的だったので私のセクションでは具体的にどのような情報があって、私自身国連ボランティアの派遣の業務を主にさせていただいておりますので、派遣に関してどのような情報があるのかということを皆様にご覧頂きご説明させて頂きます。

まず最初に本日のプレゼンテーションの目的等書いておきました。United Nation Volunteers Programme、国連ボランティア計画に関する資料(情報)を媒体別、及び内容別に分類し、紹介する。ということで、私のセッションは進めさせて頂きます。

内容は5つのセクションに分かれています。私が時間をかけてご説明させて頂きたいのが、3番目の実際のボランティア派遣に関連する資料・文書です。実際に私がやっている作業が3番、4番に該当しますのでそこに時間をかけてお話させて頂きます。

それではまずセクション1、インターネット(ウェブ)上の資料・文書からご説明します。
UNVのウェブサイトはご覧の4つが基本となっております。一番上にありますのが、UNVボン本部ウェブサイト、次にそれに対する日本語ウェブサイト、そしてUNVオンラインボランティアウェブサイト、最後にワールドボランティアウェブサイトです。 ということでこれらのウェブサイトを紹介させて頂きます。

これがUNVの本部のウェブサイトです。これはドイツのボンで、毎日アップデートされています。
実際にそのサイトに入ってみますと画面上部から、誰がどこで何をどのように何のためにといった5W1Hの情報を5つの項目の中から選べるようになってます。例えば、[WHAT WE DO]のタブをクリックすると先程長Pが説明していた、私たちの団体は何をやるのか、というコンセプトの部分、V4Dの説明が、出てきます。また[NEWS&RESOURCES]というところをクリックし、[RESOUECE]から、[UN Resolution]へ行きますと、これも長Pからの説明にあった、1976年UNVの発足時の決議、2001年の決議などがここからダウンロードできます。
 
  次に、これが日本語のUNVウェブサイトです。このサイトは長Pと私で基本的に管理しているサイトです。毎日のようにアップデートしたいのですが、する余裕がなく、1ヶ月に4回、5回更新できるように頑張っています。

こちらはUNV本部でマネージしているonline volunteering serviceというウェブサイトです。これは、ボランティアのクリアリングハウスとして実際にボランティアを実行したい人と、ボランティアを必要としている人たちを仲介するサイトと考えていただければいいと思います。

これも先程長Pが申し上げた2001年、ボランティア国際年のすぐ翌年、12月5日から立ち上げられたWorld Volunteer Webというサイトで、世界各国から寄せられたボランティアに関する様々な情報が載せられています。

以上の4つが、私たちがマネージするサイトです。皆様にお配りした資料をご参考に、ご活用して頂ければければと思います。

セクション2は、書籍/パンフレット上の資料・文書ということでUNVの刊行物についてご説明致します。
国連関係の主要刊行物の中では、みなさんよくご存知のUNDP、私たちの上部組織にあたる国連開発計画が、毎年HDRと呼ばれる「人間開発報告書」を刊行しています。かなりのデータが集められた専門的な本で、読みやすく、開発の勉強をされている方にはぜひご参考にして頂きたいです。
ユニセフ(国連児童基金)では、「世界子供白書」を1980年から刊行しています。この子供白書は、世界の貧困国や途上国の子供、幼児の栄養や教育の状態がどうなっているのかということを毎年まとめております。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)では、1993年から「世界難民白書」を1年に1度、刊行しております。UNFPA(国連人口基金)は、「世界人口白書」を1978年から、これも1年に1度刊行し、世界や各国における人口状況に関する詳しいデータ及び政策提言をまとめています。

UNVにおける、主な発行物といいますと、今のところ年次報告書のみでございます。最新の年次報告書は最近発表されましたが現在はまだウェブ上にのみ掲載されています。約30ページに渡り、「私たちはどういうコンセプトで活動を行っているか」というV4Dの説明と、各国にどこの国から派遣されているかという派遣状況、予算等について説明されています。あとは特にボランティアリズムに関する小冊子やパンフレットを不定期ですが、刊行しています。、これらのものはUNVボン本部のウェブサイトからご覧いただけます。

これが、唯一私たちが定期的に刊行しております年次報告書です。2000〜2007年もので、ハードコピーは全てみなさまに配布してしまい、残っているのは数部という状態になってしまいました。2008年のものは現在ボンの本部でハードコピーを作成中ですので、今年の秋には興味のある皆様にお配りできると思います。

これらがみなさまのお手元にお回ししている小冊子の写真です。4年前に私たちの先代が作ったものですが、ハードコピーは全て配ってしまいまして、現在インターネットのみでアクセスできる状態になっております。内容、状況、日本政府からの拠出金額も随分変わっておりますので、長Pと私が現在リサーチをしながら新しいものの作成に取り組んでいます。

これも長瀬の方から前のセッションで説明がありましたが、中田武仁UNV終身名誉大使が書かれた本です。

一番左にある、「Volunteers Against Conflict」は各国からの国連ボランティアの方々がPKOの活動に実際に参加されて、一体どのようなことを経験したのかということが書かれています。日本語版も出ております。発行はUNUさんですので、もしご興味のある方は国連大学出版の方にお問い合わせ頂ければと思います。

あとは、ボランティアに関する本です。「阪神・淡路大地震10年」、私自身は地震が起きた時には海外にいまして、この地震の被害が大きかったというのはニュースでよく聞いたのですが、どれだけ大きくて、被災者の皆様がどのような思いをしたのかということはちょっとよく分かりませんでした。しかし、日本においては1995年1月17日に起こった阪神・淡路大震災の後、救助、復興支援のために数多くのボランティアが神戸に集まったことが、話題になり、1995年は日本における「ボランティア元年」と言われ、色々なリサーチに取り上げられております。

「ボランティア学を学ぶ本」、この本も読みやすくてボランティアの歴史や福祉ボランティア、障害ボランティア、国際協力ボランティア、各セクターに分かれたボランティアの歴史や背景、課題などが説明されております。

皆様から向かって一番右側の本が「国際ボランティアガイド」で、日本にあるNGO団体、あと国連大学、UNVなどがどのような活動をして、どのように申し込めばボランティアとして国際協力に貢献できるのかということを簡単に説明しています。これは第2版で現在は第3版が出ているはずです。

次にその他の国連機関のウェブサイトからのUNV関連資料の情報へのアクセス方法につきまして、ご説明申し上げます。まずは、国連本部のホームページです。最初の画面の真ん中上部のDocuments & Mapをクリックして頂くとUN DOCUMENTATION CENTREという右側の画面に移ります。右側の画面にはSecurity CouncilやEconomic and Social Council、General Assemblyなど各委員会や機関、決議のデータなどがご覧いただけます。UNV関連資料は、さらにそのページの上部にあるUNBISnetというところをクリックして、キーワードを入力してください。

これは国連広報センターからの入り方です。UNICのフロントページから一番上のライブラリーをクリックしていくと、ドキュメンテーションセンターのサイトがありまして、真ん中の方にスクロールしていくと、国連のドキュメントをどのように探せばいいのかというセクションがありますので、そこをご覧いただければと思います。

次は国連大学ライブラリーです。画面上のURLをタイプしていただきますと、左側の画面が現れます。そして左側の画面中央列の上から2番目のところをクリックしていただくと、こちらの右側の画面が現れて、各国連機関が出しているサーチエンジンの種類がご覧いただけます。

次はセクション3に参ります。
実際の国連ボランティア派遣に関連する資料・文書の説明をさせていただきます。

まずは皆様に、UNVボランティアがどのようなプロセスを踏んで現地まで派遣されるかということを簡単にご説明させていただきます。
3つの大きなプロセスと致しましては、右側にありますようにまずロースター登録です。国連ボランティアとして活動を希望される方は、まずはご自分の経歴とボランティアとしてどのような専門分野での活動が可能かということを登録していただくことにしています。応募の仕方は、UNV本部のホームページの、How To Volunteer というセクションからインターネットを介して応募していただくか、もしくはハードコピーでPHSフォームというものを記入し、キプロスにあるUNVのデータ・プロセシング・センターへ送って頂きます。

実際に応募を行いましたら、まずはロースターに登録されるどうかということが、プロセシングセンターによって決定されます。ボランティアをしたいと応募書を出していただいたとしても、全員がロースターに載れるわけではないのです。ちなみにどのくらいの人が現在ロースターに登録されているのかということなのですが、全世界で約7万人の方が毎年応募されていますが、その中でロースター登録される方はその約1割程度となっています。ちなみにこのロースターに登録されている日本人の数は、常時約100名前後となっています。このロースターは色々なデータが数値化され、登録された方も、例えば665430のように6桁の番号があたえられて、基本的に番号で全てを処理しています。

ロースター登録が終了致しますと、アサイメント・マッチングがUNV本部で行われます。まず、現地の活動国から要請が本部に上げられ、その上げられたアサインメントに対して最も適切と思われる候補者をロースターの中から抽出します。そうすると、職務に関連した経歴・資格を持った方がどこの国に今何名いるのかというのが一覧で出て来るような形になります。その中から、電話インタビューをする候補者を3名くらいまで絞り込んでいきます。もちろん赴任地まで直接面接に行くことは不可能なので、面接は基本的に電話で行います。面接には、現地のUNVプログラムオフィサー、派遣先の担当官、若しくは現地の政府関係者も入ることもあります。本日お越しの方で将来UNVのアサイメントのオファーが来る方もいらっしゃるかもしれません。電話インタビューをされた方はよくご存知かと思いますが、電話回線の技術的な問題で特に開発途上国の現地だと接続が悪くて何を言っているのか聞こえないことなどがよくありますので、そのあたりは落ち着いて、リラックスして受けて頂ければと思います。

こうしてショートリストされて、電話面接をした候補者の中から最終的には1名の方が選ばれ、アサイメント決定ととなりますが、アサイメントが決定すると、今度は派遣準備の依頼が、決定者が日本人の場合は東京事務所、に来ます。その派遣準備を主に実行しているのが私ということになります。

派遣に関しては、次の3つの文書が基本となります。最初に書いたのが、Terms of Reference、ToRです。2番目がVolunteer Assignment Compact、私たちはVACと呼んでおります。最後にあるのが、Conditions of Service、内輪ではCoSと略しています。この3点の文書を基本として派遣準備を行います。それを1つずつご説明させて頂きます。まずは、ToRですが、これは、具体的な活動内容の詳細を示したものです。国連ボランティアの派遣は基本的に各国連機関、WFP、UNHCR、FAO、UNFPA、UNICEF、UNESCO、PKOミッションなどへの派遣になりますので、どこの国のどの機関の誰の指揮の下、どのようなタイトルを持って具体的に活動するのかというものが簡単に示され、どのような経歴/実務経験をお持ちの方を求めているのかということも明記してあります。しかしながら、特にPKO活動などがそうなのですが、現地での活動は状況により大変流動的です。私はダルフールの隣のチャドに行ったことがあるのですがカージャックに遭うなど、治安の状況もとても厳しい場所で、実際には状況に応じてToRに書かれていることと違うことをしなければいけないことは、常時あります。

これが実際のToRです。この文書は南スーダンのものです。UNMIS、United Nations Mission in Sudan、スーダンの南部の方で主に活動している国連のミッションのELECTORAL DIVISION(選挙局)というところから出ているToRです。職務のタイトルはOPERATIONS OFFICERとTEAM LADERとなっております。実際の実務内容が列挙されております。資格も明記されています。どういうバックグランド、経験、教育や言語等、色々な条件が書いてあります。

電話面接に合格された候補者には、今度はUNVの本部から、VAC(Volunteer Assignment Compact)が発給されます。これはいわば雇用同意書で、UNV側から候補者に対して、ボランティアとして活動していただくための条件等を提示し、候補者に合意を求める文書です。実際の契約書はVACに同意し、実際に赴任地に到着したときに取り交わされることになっています。VACには、私たち東京事務所がUNVボランティアを派遣するために、必要な準備の指示も一緒に明記されています。指示の内容と致しましては、必要書類を集めたり、パスポートのコピーやビザの取得、国連用の健康診断フォームや銀行口座用のフォームお送りしたりしています。

「UNV側(東京と現地事務所)の実行内容の明記」と3番目にありますが、まず東京側では派遣準備の入金をします。pre departure assignment entitlement と呼ばれまして、現在USドルで$350が派遣されるボランティアに支給され、その中で、予防接種やパスポートにかかる費用、ビザにかかる費用を賄います。あとは航空券もUNV側で発券することがほとんどです。ボランティアの方がご自身で手配することも可能なのですが、ほとんどの方がUNV東京事務所に委託されます。また赴任国への渡航はビザが必要になる国がほとんどですので、大使館に提出するための口上書、「この人はこういう理由であなたの国に行きますので、ビザの発給をお願いします。」というようなレターを発行します。あとは、派遣前のブリーフィングなども行います。受け入れ国側のUNV事務所への指示として、もちろん飛行場への出迎え、ホテルなどの手配、現地のブリーフィング、生活費の支給などについても書かれています。

最後のCoSというものが、UNVボランティアのルールブックです。「いわば社内規則/規程書」とありますが、UNVボランティアの活動における権利と義務を明記し、VACよりももっと詳しい活動全体の規定をカバーしています。約150ページほどありまして、後ろの付録には詳細な数値などの載っているセクションがあり、全体は「派遣前」、「活動中」、「活動後」の3セクションから構成されています。UNVボランティアの福利厚生について、例えば休みをどのように取ったら良いか、怪我をしたらどういう保険のフォームに記入してどんなことを書かなくてはいけないかとか、安全管理の面で守るべきことなどが、簡潔に誰でも読みやすい形にまとめられています。これは CoS の表紙です。約150ページありまして、2006年8月に改訂されたものが最新のもので、それまでは1999年の5月版をずっと使っていました。

UNVボランティアとしてこれから派遣国に行かれる方に、最初に提供させて頂く情報が、現地の活動国先におけるUNVの情報です。例えばこれはスーダンのウェブサイトですが、現地においてのコンタクトパーソンの情報や、受け入れ先、この場合は先ほどToRでもご紹介したUNMISになっております。また、受け入れ先の機関がどういう機関なのかという基本情報を提供しております。次のサイトはUN Department of Safety and Securityです。8月19日で、イラクの国連ミッションが爆破されてからちょうど5年が経ちました。国連は、中立を守っているから安全だろうと思っている方もいらっしゃると思いますが、カージャックに遭ったり、この間はチュニジアで爆破事件があったりと、最近は、「国連だからあなた達は助かります。」ということは少なくなっているようです。そのため、UNVボランティアとして派遣される方は国連全体の安全管理体制に従って他の国連スタッフと同等に行動していただくことになっております。国連では、安全基準の段階をフェイズ1からフェイズ5までに分けてありますがが、こちらはその内容を国連ボランティアを含む国連スタッフに対して周知し、トレーニングするサイトです。実際フィールドで活動するにあたり、安全フェーズが1の地域に赴任するスタッフは、この安全トレーニングの基礎編を学習し、最後のテストに合格しなければいけません。安全フェーズ2以上の赴任地になりますと、応用編を学習し、テストを受けていただいて、基礎編と応用編の両方のテストをパスする必要があります。あまり、難しいテストではありませんが、セキュリティ上の必要事項が含まれており、最後に30問程度のテストがあり、80%の正答率で合格となります。

スライド右側のUN Department of Field Supportというサイトには国連が集めた地図の情報が掲載されています。先程ご紹介したUN本部ホームページの、ドキュメンテーションのサイトから、リンクしておりますので、興味がございましたらご参照頂ければと思います。

ご参考までに、日本の外務省の海外安全ホームページもご紹介致します。ここでは世界各国の安全状況や「どういう病気がありますよ、ここは注意して下さい」というような情報が、常時アップデートされています。そのため派遣される方にはこちらの情報も参考としてご紹介しております。

それから、日本人は現地では、在外日本大使館/公館に届けを出す義務があります。また、大使館関係者やJICAの方々と交信関係を持っておくとことも、現地で困ったことがあった時などに本当に助けになりますので、私は「よく人々とコンタクトを取ってください。」と勧めております。

セクション4では、「情報を整理するための管理ツール」をご紹介します。
私たちは職員用として、ボランティアの情報をデータベース化し管理しています。
大きく分けて3種類あり、1つめが「SIAM Reports」というもの、2つめ「Volunteer Reporting System (VRS)」。3つめが「K-platform」というものです。これらには個人情報などが含まれておりますので、アクセス権についてはUNV本部によって、タイトルのランク付けに応じて与えられます。
「SIAM Report」は、かなり良く出来たデータベースだと申し上げていいと思います。出身国、活動地域、タイトル、期間、担当官、予算はどこから出ているか、どこから誰が派遣されているか、というようなあらゆる条件から、ボランティア当事者の名前や番号などの情報を抽出できる仕組みになっております。それと同時に常時どこの国でどのような活動をしている人が何名いるのかということを、数値化しています。

また、UNVボランティアを現地でされている方に、レポートを、提出していただいて、それをまとめたデータベースがVRSです。そこから問題点を検討し、今後の活動に役立てております。

最後に、K-platformですが、Kは英語で言うKnowledgeです。私たちの、ボランティア派遣組織としての活動について、過去における様々な経験や、ミッションレポート等が一つにまとまっているサイトなのですが、これも過去の記録にあたりたいときや、リサーチなどにとても役立つデータベースです。

最後に、私たちが主にお世話になっている団体の組織名とウェブサイトURLを提示させていただきました。ボランティアだけではなくメジャーな、国際協力関連、人材関係に関する団体をご紹介しています。

私のほうからは以上です。本日は、本当にお越しいただいてありがとうございました。

ご質問やご意見ございましたら、なんでも、電話若しくはメールにて、ご連絡頂ければ対応させていただきます。

ご静聴ありがとうございました。









 

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