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「世界薬物問題に対処する国際協力を拡充するための措置」は、ATSとその前駆物質の不正製造、取引きおよび乱用防止に関する行動計画(A部)、前駆物質取締り措置(B部)、司法協力促進措置(C部)、マネー・ローンダリング対策(D部)、および、不正薬物作物の根絶と代替開発に係る国際協力に関する行動計画(E部)で構成されている。
ATSに関する行動計画(A部)は、ATS問題に対する認識向上、需要削減、正確な情報提供、供給抑制、および、ATSとその前駆物質の取締りシステム強化の5節で構成される。
行動計画は、ATSを麻薬委員会の定期的議題とすることを含め、国際社会がこの問題の優先度を高めることを確保する、数多くの行動を求めている。ATS問題を認識させるためには、各国による努力に加え、民間セクターおよびNGOの動員を図るべきである。各国はまた、ATS乱用の社会、経済、保健および文化面に関連する数多くの措置を要請されている。
行動計画は、教育および訓練目的に、インターネット等の情報技術を積極的に活用することを主張している。行動計画によれば、各国は、科学技術を用いて、ATS乱用の健康、社会および経済への悪影響に関する情報を広めるべきである。主たる供給抑制戦略は、取引きに焦点を絞ること、不正製造を止めさせること、および、試験機器と前駆物質の転用を防止することにある。そして合法的国際取引きから不正経路へのATSの転用を防止するためには、業界の密接な協力が必要であるとされた。
前駆物質の取締り措置(B部)は、「麻薬および向精神薬の不正製造に用いられる前駆物質の不正製造、輸出入、取引きおよび流通を防止する措置」、「前駆物質取締りに関する国際協力の普遍化をめざして」、ならびに、「代替化学品」という3節から構成される。
決議によれば、各国は、前駆物質移動の監視を可能にする立法的基盤を確立すべきである。各国は、国内の担当当局とその特定的役割を明らかにし、この情報を他国と共有する必要がある。国際・地域機関および民間セクターと協力して、各国はまた、前駆物質取引き監視のためのメカニズムおよび手続を改善すべきである。また不正薬物製造に必要な前駆物質の密売人に対する入手可能性を制限し、転用の試みを明るみにできるようにするためには、すべての国家による行動の統一化が必要である。さらに化学業界と協力して、特別監視リストに掲載される物質の合法的経路から不正取引きへの転用を防止すべく、監視措置を適用すべきである。
司法協力促進措置(C部)は、各国に対し、犯罪者引渡し、相互司法援助、裁判移管、その他の協力形態および訓練、取引き追跡捜査、海路による密輸、ならびに、補完的措置の7つの分野について、行動をとることを勧告している。
各国は、国内立法による犯罪者引渡し手続の簡素化と、自国民の重大薬物犯引渡しの検討を要請されている。決議の勧告によれば、各国は、相互司法援助の要請を作成および実行する当局を指定すべきである。各国はまた、類似の法制度を備えた他国と協定を結ぶことにより、刑事裁判の移管あるいは受入れ、および、法律執行職員交流プログラムの開発あるいは拡充を行うよう要請されている。さらに決議は各国に対し、その立法、手続および慣行により、国内・国際レベルの双方で、取引き追跡捜査の実施を可能にするよう勧告している。
マネー・ローンダリング対策(D部)において、総会は全加盟国に対し、1988年条約およびその他の関連国際取極に含まれるマネー・ローンダリング対策規定の実施を促した。この文脈において各国は、マネー・ローンダリング罪の防止、捜査および起訴を規定するために、マネー・ローンダリング行為を犯罪化する立法枠組みの策定を促されている。各国に対しては、犯罪者に国内・国際金融システムへのアクセスを拒絶する金融・規制体制の確立も促されている。
不正薬物作物の根絶および代替的開発に係る国際協力に関する行動計画(E部)は、「大量の不正栽培に対処するバランスの取れたアプローチの必要性」、「代替開発のための国際協力強化」、「代替的開発へのアプローチの改善および革新」、「監視、評価および情報共有の拡充」、「不正作物取締りに関する法律執行の必要性」ならびに「フォローアップ」の6節から構成される。
行動計画は、薬物作物の不正栽培が行われている国に対し、測定可能な目標を含めた、不正作物の削減・根絶に関する国内戦略の開発を助言している。また各国が、代替開発のための国内計画を実施し、制度の整備と、これに適した法的、経済的、社会的枠組みの創設を行うべきである、とする。また各国が、ある地域あるいは国から別の場所への不正栽培の移動を回避するため、協力を行い、不正薬物作物栽培の問題を抱える国については、代替開発プログラムの法律執行措置による補完を確保するよう要請している。
そして国際社会と、UNDCPをはじめとする国連システムは、代替開発のための資金および技術援助を提供すべきであるとする。国連システムと金融機関は、不正作物栽培の影響を受ける地域および住民のための農村開発支援においても、協力を行うべきである、とした。
特別総会役員
特別総会議長は、第52回総会のヘンナディー・ウドベンコ議長(ウクライナ)が務めた。副議長は、中国、コンゴ民主共和国、エジプト、エチオピア、フランス、ギリシア、ギニア、アイルランド、ヨルダン、キルギスタン、メキシコ、モンゴル、パナマ、カタール、ロシア連邦、セントビンセント・グレナディーン、南アフリカ、トーゴ、英国、米国およびベトナムの代表が務めた。
アドホック全体委員会の議長には、アルバロ・デ・メンドンカ・エ・モウラ氏(ポルトガル)が選出された。副議長にはアルベルト・スカバレッリ(ウルグアイ)、N.J.ンサカト=ディセコ(南アフリカ)、ダニエラ・ロズゴノーバ(スロバキア)およびN.K.シン(インド)の4氏が選出された。シン氏は報告官を兼任した。
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