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南スーダンの国連加盟に寄せる事務総長の総会演説

プレスリリース 11-048-J 2011年07月19日

南スーダンの国連加盟に寄せる
潘基文(パン・ギムン)国連事務総長演説
(ニューヨーク国連本部、2011年7月14日)

~国際社会に仲間として受け入れ、支援します~

世界は今、ここに集い、声を合わせてこう言います。「南スーダン、国際社会へようこそ」

ほんの数日前、私は首都ジュバの独立記念式典に出席しました。私がそこで感じたのは、世界で最も新しい国の活力、潜在能力、そして心からの喜びでした。

私の目には、掲揚される国旗が南スーダン国民の希望の高まりを象徴するかのように見えました。それは長い内戦に耐え、多くのかけがえのない人を失い、家や故郷からの避難を余儀なくされながらも、決して希望を捨てなかった人々の姿でした。そして今、スーダンの人々は重要な節目を迎えました。しかし、希望への旅はまだ続きます。

今後、大きな課題が待ち受けていることは確かです。しかし、南スーダンには大きな潜在能力もあります。豊富な天然資源や耕作地、ナイル河の水、そして何よりも、誇り高く勤勉な国民に恵まれているからです。

私たちは、地域的な成果の定着を支援しつつ、南スーダンの未来の構築を援助していくことを誓います。私たちは共に、南北スーダンの指導者に敬意を表します。両国の指導者は、勇気と決意を持って住民投票を成功させ、人々の民主的な意思表示を可能にしたからです。

国境、資源の共有、移住の問題については、できるだけ早く取り組むべきです。そのためには、皆様がこれまで示してきた現実主義とリーダーシップを再び発揮し、残る争点を解決していくことが欠かせません。それぞれの安寧と将来の繁栄は、お互いにかかっているからです。南北スーダンは運命共同体といえます。競争相手ではなく、真のパートナーとして将来を考えなければならないのです。

国連、アフリカ連合(AU)、国際NGO、そして各加盟国は、強力かつ密接な支持者として、南北スーダンによる和平、開発、そして人権の実現に向けた取り組みを支援してきました。

さらに先へと進むためには、私たちの変わらぬ決意が欠かせません。平和、正義、すべての人にとっての機会という理念を、ともに忠実に守っていこうではありませんか。そして最も新しい加盟国の国民に、こう伝えようではありませんか。「国際社会に仲間として受け入れ、支援します」と。

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