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国際障害者デー(12月3日)事務総長メッセージ

プレスリリース 16-108-J 2016年12月02日

ニューヨークを拠点に活動するモダン・ダンス・カンパニー、Heidi Latsky Dance。国連本部のビジターズ・ロビーでパフォーマンスを披露した©UN Photo/Amanda Voisard

10年前の今月、国連総会は「障害者の権利に関する条約」を採択しました。締約国169カ国を擁し、最も幅広く批准されている国際人権条約の一つとして、同条約は、全世界での平等、包摂およびエンパワーメントに向けた約束と行動の大きな前進に拍車をかけ、これによって障害者の権利は、グローバルな人権と開発の課題に組み込まれるようになってきました。

国連加盟国は今年、健康な地球で、すべての人のための平和、豊かさ、尊厳、そして機会を実現するための青写真「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実施に着手しました。17の相互に依存する持続可能な開発目標(SDGs)を盛り込んだ2030アジェンダは、誰も置き去りにしないという約束に基づくものとなっています。これを達成するためには、社会と開発への障害者の全面的な包摂と実効的な参加が必要となります。

障害者が社会の平等で価値あるメンバーとして、その潜在能力をフルに発揮できるようにするためには、達成すべきことがまだ多く残っています。私たちは、障害者の排除を永続化させている既成概念や差別をなくすとともに、すべての人にとって利用可能性が高く、また権利の実現が容易で、かつ包摂的な環境を整備しなければなりません。2030アジェンダを成功に導くためには、障害者の権利に関する条約を指針としながら、その実施とモニタリングに障害者自身を関与させねばならないのです。

今年の「国際障害者デー」にあたり、私は各国政府と地方自治体、企業、そして社会のあらゆる主体に対し、差別に終止符を打つとともに、障害者がその市民的、政治的、経済的、社会的および文化的権利を享受することを阻んでいる環境面、意識面の障壁を取り除く努力を倍増するよう、訴えたいと思います。人間の多様性をすべて受け入れる包摂的で持続可能な社会に、障害者が全面的かつ平等に参加できるよう、力を合わせようではありませんか。

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