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国際薬物乱用・不法取引防止デー(6月26日)事務総長メッセージ

プレスリリース 16-055-J 2016年06月27日

首都モンロビア近郊にある自治体のごみ処分場で、作業を見守るリベリア国家警察の薬物取り締まりチーム・メンバー。2011-2012年に押収されたマリファナなどの薬物およそ400キロ相当を焼却処分している©UNMIL Photo/Staton Winter

きょうは「持続可能な開発目標(SDGs)」が昨年採択されてから、初の「国際薬物乱用・不法取引防止デー」にあたります。目標3は各国に対し、麻薬乱用の予防と治療を強化し、エイズに終止符を打ち、肝炎と闘うよう呼びかけています。目標16は、不法薬物、犯罪、腐敗、テロリズムに取り組むことのできる平和で公正、かつ包摂的な社会と制度の構築支援を目指しています。

SDGsは、4月の国連麻薬特別総会の審議でも参考とされました。これら目標は、人類の健康と福祉を確保するという国際的な薬物統制諸条約の基本原則を裏づけるものとなっています。これを実現するためには、薬物供給の遮断と、薬物の健康に対する悪影響の予防、治療をバランスよく進めることが必要です。

世界の薬物問題に取り組むためには、各国政府が慎重かつ統一的な対策を講じなければなりません。薬物の不法取引は越境犯罪組織のネットワーク、組織的な腐敗、そして暴力蔓延の温床となります。それはまた、公衆衛生にとっても大きな脅威となります。貧困層や弱い立場にある女性、子ども、脆弱なコミュニティーに暮らす人々を筆頭に、世界で百万単位の人々がその直接的影響を受けています。

世界の薬物問題が提起する課題については、単に実効的なだけでなく、思いやりと人間味のあるグローバルな対応が必要です。4月の国連麻薬特別総会では、投獄に代わる措置の促進、人権擁護の強化、不法収益への一層の注力、腐敗対策という点で具体的な前進が見られました。今年の「国際薬物乱用・不法取引防止デー」にあたり、私は各国、そして各コミュニティーに対し、安全保障と治安を健康、人権、持続可能な開発に関する集中的な取り組みに統合することにより、薬物乱用で荒廃した人々の生活改善への取り組みを続けるよう呼びかけます。

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