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「UNハウス」除幕式におけるアナン国連事務総長挨拶
(2001年1月24日、UNハウス)

プレスリリース 01/13-J 2001年02月07日

 ここ東京で「UNハウス」がオープンの運びとなった今日、この場にお招き頂いたことにお礼を申し上げます。国連は長い間、一般の方々からのご厚意と日本政府からの多大なご協力を頂いてここまで来ました。それに加えて日本は、アフリカを初めとして世界中の国々の発展に大いなる貢献をしています。その証拠に、最近も森首相がアフリカ大陸を訪問しておられます。

 今日私たちがここに集いましたのも、さらに緊密な協力関係を築き、国連創設者たちが定め、そして日本国民の皆さまが取り組み、培ってこられた尊い目標を達成するため、私たちの努力をより一層強めるのが目的です。

 掲示板を見てもわかるように、国連システム内の様々な国連機関やプログラムで構成されている「UNハウス」は、今後国連の看板的存在として、私たちが取り組んでいる多様な問題を一般の皆さんに知らしめる役割を担っています。皆さんご存知の通り、ニューヨークの国連本部は勤務場所を「ハウス」と呼ぶ場合が多いのです。これは単なる偶然ではありません。なぜならハウスを「共有する」とは共通の絆と構造を持つということで、それがあってはじめて私たちは国連創設の際の理念そのものを思い描くことができるのです。確かにこのビジョンは、ミレニアム・サミットに出席した国家元首ならびに政府代表方々によって裏付けられたものです。彼らの言葉を引用しますと、「国連は人類という家族全体にとって絶対不可欠な、共通の『家』なのです。それを通じて私たちは平和、協力、開発という共通した目標を達成しようと努力します。」ということです。今回のこの東京の「UNハウス」にはこのように多彩なスタッフと学識経験者が揃っており、私たちのビジョンを表現するにふさわしいものとなっています。

 「UNハウス」の完成により、私たち国連が今後一層の努力をし、日本の皆さまの信頼に応え、日本政府ならびに国民の皆さまに平和と開発という大きな目標を達成するための新たな、そして構想に富む方法を提供したいと思っております。私は皆さんが日本において国連の新たなページを開くことに成功を収め、日本と国連のより密接な関係を確立することを願ってやみません。