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国際識字デー(9月8日)に寄せる
コフィー・アナン国連事務総長メッセージ

プレスリリース 03/091-J 2003年09月09日

今日は「国連識字の10年」で最初の識字デーにあたります。この10年は、世界全体で識字率を高めるための活動を強化するために今年2月に発足した、国際的な行動枠組みです。その主眼は、2015年までに識字水準を50%向上させるという国際的な目標の達成にあります。

今日、読み書きのできない成人は全世界で8億6,000万人を超えていますが、そのうちの3分の2は女性です。女性に識字能力を身につけさせることは、それ自体、きわめて重要であるばかりか、ミレニアム宣言で世界が自らに課したその他の目標達成の前提条件でもあるのです。識字は、生涯学習への扉を開け、発展と健康に不可欠なだけでなく、民主的な参加と積極的な市民活動への道も開きます。

識字は特に、開発途上国にとって大きな課題ですが、世界中を見ても、識字が完全に達成されたと主張できる社会はありません。識字率が高い多くの先進国でも、読み書きのできない人々は問題となっています。どの国でも、読み書きができないことは貧困、社会的疎外および不平等の構図と結びついています。

それゆえに、識字率向上の課題に単独で取り組むことは不可能です。識字を他の問題との関連で捉え、あらゆる行為者の貢献を促す総合的なアプローチが必要です。こうした行為者としては、政府と各レベルの自治体、市民社会、民間セクター、地域社会団体、教職員のほか、識字能力の向上を望む人々の家族、友人および職場仲間もあげられます。

識字能力の習得はエンパワーメントの過程です。これを通じて何百万人もの人々が得られる知識と情報は、視野を広げ、チャンスを増やし、生活向上のための新たな手段を与えることになります。識字能力は少女の教育と女性のエンパワーメントに欠かせない要素であると同時に、あらゆる社会の発展にとって最も効果的なツールでもあります。「識字の10年」の初めの2年間で、女性の識字が識字能力の完全普及という究極的目標への道標として特に重視される理由は、ここにあります。国際識字デーを機会に、21世紀には非識字の存在などありえないよう、ともに努力することを誓おうではありませんか。