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バイオセーフティーに関するカルタヘナ議定書発効
コフィー・アナン国連事務総長による声明

プレスリリース 03/099-J 2003年09月26日

 以下は9月11日に発効した「バイオセーフティーに関するカルタヘナ議定書」について、国連事務総長が発表した声明です。

「バイオセーフティーに関するカルタヘナ議定書」の発効は、持続可能な開発に向けた一里塚であると同時に、環境保全と開発の調和を図るグローバルな取り組みがさらに進展していることを示す重要な出来事でもあります。

 この議定書は、生物の多様性に関する条約の締約国が採択したもので、近代的バイオ技術の産物を環境上適正な形で応用、管理することを促す枠組みを設定しています。これにより、バイオ技術を最大限に活用しながら、生物多様性と人間の健康を、遺伝子組換え生物体が及ぼしうる危険から守ることができるでしょう。議定書はまた、情報の共有と国際協力を促進することにより、開発途上国によるバイオセーフティー関連の人材と制度的能力の育成、あるいは強化を助けるものでもあります。

 バイオ技術は、ミレニアム開発目標の達成に大きく貢献することができます。しかし、そのためには、これを慎重に発展させ、十分かつ透明な安全対策をもって利用しなければなりません。カルタヘナ議定書の発効は、正しい方向への一歩として歓迎できるものです。私は、他の国々にもその批准を呼びかけるとともに、国際社会全体に対し、その規定の全面的な履行に向けて力を合わせるよう求めます。