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世界トイレデー(11月19日)に寄せるアミーナ・モハメッド国連副事務総長の挨拶 (ニューヨーク、2017年11月20日)

プレスリリース 17-067-J 2017年11月20日

来賓の方々、

皆様、

この世界的に重要な記念行事で皆様とご一緒できることを嬉しく思います。

私は長い間、トイレと衛生の重要性を強く訴えてきました。

副事務総長に任命される以前、私は水供給衛生協調会議の運営委員会で委員長を務めていました。

私はこうした立場から、貧困、健康、栄養、教育およびジェンダー平等に関する持続可能な開発目標(SDGs)の達成には、安全な衛生施設が欠かせないと主張してきました。

つい最近、ハイチを訪れた際も、このことを実感しました。衛生施設が不足していることで、コレラ危機に素早く終止符を打ち、ハイチの人々の生活を改善するための取り組みに支障が出ていますが、全国各地のコミュニティーは、国の衛生インフラの不備を自分たちで解決するためのスペースや機会を作り出し、自らのエンパワーメントも図っています。

ハイチ訪問中、私はアルティボニット県の外れにあるサン=ミッシェル=ド=ラテイユという所で1日を過ごしました。私が訪れたコミュニティーは、他の多くの地域と同様、コレラに見舞われながらも、自らの力で、衛生インフラの全般的な欠如への局地的かつ持続可能な解決策を作り出し、普及させていました。こうした人々の自助努力は、ハイチ政府と協力し、全国的な持続可能な衛生対策を発展させる大きな必要性を物語っています。

私は、サン=ミッシェル=ド=ラテイユの住民と膝を突き合わせ、すべての人がきちんとしたトイレと、安全な衛生施設を利用できるようにすることが、私たちに共有の価値であることを話しました。そして私たちは、すべての人が同じように洗面所を使えるという事実が、世の中を平等にする大きな要因の一つであることを確認し合いました。どこで暮らそうとも、安全できちんとしたトイレを使う権利は、私たち全員にあるのです。

私は、ハイチの政府や国民とのパートナーシップの精神を新たにしつつ、これをハイチのすべてのコミュニティーで実現できるよう、取り組みを続けていきます。

「持続可能な開発のための2030アジェンダ」は、屋外排せつをなくし、安全に管理された衛生サービスへの普遍的アクセスと、廃水の安全な処理の実現に向けて取り組むことを求めています。

これは、あらゆる人が基本的なトイレ設備と、安全な廃棄物処理システムを利用できるべきであることを意味します。

「世界トイレデー」は、衛生施設に本来あるべき関心を向ける日です。

今ではほとんどの人が携帯電話を持っていますが、安全に管理された衛生サービスを利用できる人々は、世界人口の40%にも達していません。

また、自分で望んだわけではなく、そうせざるを得ないという理由で、9億人近くが屋外排せつを行っています。

私たちは2030年までに、すべての人が十分な衛生施設と衛生状態を公平に手にできるようにしつつ、屋外排せつに終止符を打ち、未処理の廃水を半減させるという野心的なグローバル・ターゲットを設定しています。

今年の「世界トイレデー」は、廃水に焦点を絞り、「私たちのうんちはどこに行くのか」という問いを投げかけています。

私たちはまた、「排泄物は誰が処分しているのか」、「作業員の労働条件はどうなっているのか」、「使用後の生理用品はどこに行くのか」といった問題も考えるべきです。

数十億人にとって、衛生システムは存在しないか、役に立っていません。

糞便は環境を汚染し、危険な病気を蔓延させ、健康と子どもの生存に関する前進を台無しにします。

人々がトイレを利用でき、排泄物が管理されている比較的豊かな国でも、廃水の処理と最終処分は完璧には程遠く、河川や沿岸部の汚染につながっていることがあります。

使い捨ての生理用品が、本来その処理を目的としていない固形廃棄物または廃水システムに紛れ込むことも多くあります。

今年のトイレデーは、人々に衛生処理過程について考えてみるよう促すことを主眼としています。

トイレにはさまざまな種類があります。衛生処理システムの中には、その場で処理と安全な処分が可能なものもあれば、下水に接続されているものもあります。しかし、その場で衛生処理ができるシステムにも、汲み取りと運搬の必要性が伴うものが多くあります。

汲み取り式便所や浄化槽は定期的に汲み取り、廃棄物を処理施設に運ぶ必要があります。

こうしたサービスを提供する際には、作業員の健康と尊厳を守らなければなりません。こうした作業員は公衆衛生と環境を守っているからです。まさに公衆衛生を維持するヒーローと言えます。

また、廃水や糞便汚泥を処理し、安全に利用できる製品に変えたり、環境に戻したりする必要もあります。

処理済みの廃水には、エネルギー源、栄養源、水源としての大きな潜在的利用価値があります。

農業その他の部門では、廃棄物の安全な副産物の利用が広がっています。

もちろん、潜在的なリスクを管理、抑制することは欠かせません。

また、こうしたシステムはいずれも、使用済み生理用品を安全に処理しなければなりません。

私たちは持続可能な開発目標6の達成に向けて、野心を高めなければなりません。

誰ひとり取り残さないという約束を果たせて初めて、私たちは持続可能な開発を達成したと言えるのです。

きょう私を、世界トイレデーの記念行事にお招きいただいたことに、改めて感謝いたします。

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原文(English)はこちらをご覧ください。