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世界の変革には「資金の急増」が必要、とグテーレス事務総長

2018年10月10日

ニューヨークの国連本部で開かれた「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の資金確保に関するハイレベル会合で発言するアントニオ・グテーレス国連事務総長(2018年9月24日)©UN Photo/Evan Schneider

2018年9月24日-事務総長はきょう、加盟国が合意した世界を変革するための国連の行動計画「2030アジェンダ」を達成するには、「資金の急増」が必要だと述べました。

 

アントニオ・グテーレス国連事務総長は「2030アジェンダの資金確保に関するハイレベル会合」で発言し、自らの Strategy to support Financing the 2030 Agenda(2030アジェンダ資金確保支援戦略)を立ち上げることを明らかにしました。(日本語はこちら

この会合には、クリスティーヌ・ラガルド国際通貨基金(IMF)総裁と数カ国の首脳のほか、マイクロソフト(Microsoft)の設立者ビル・ゲイツ氏をはじめとするトップ企業の幹部や、慈善基金の代表も参加しました。

グテーレス事務総長によると、2030アジェンダの資金ニーズは年間5兆ドルから7兆ドル程度と、膨大な額に上ります。

資金の動員にはある程度の前進が見られているものの、事務総長は、前進をさらに牽引するには緊急の行動が必要だとしたうえで、「そのためには、政府から地域社会に至るまで、政治的な支援を活発化し、企業の取締役会で変革に向けた勢いをつけるとともに、眠っている資金をよりよく活用しなければならない」と述べました。

グテーレス事務総長は先進国に対し、3つの「必須行動項目」を提示しました。すなわち、アディスアベバ行動目標で行った約束を果たすこと、開発途上国がよいガバナンスを確立し、不正な資金の流れと闘うための支援を引き続き提供すること、革新的な財源の開発と民間投資の動員に向けた取り組みを強化することです。

事務総長の新たな2030アジェンダ資金確保支援戦略は、既存の取り組みを土台に、次の3つの目標を達成するため緊急の行動を提案しています。すなわち、グローバルな金融・経済政策を2030アジェンダと整合させること、地域と国内のレベルで、持続可能な金融戦略を強化すること、そして金融革新、最新テクノロジー、デジタル化の潜在的可能性を、金融への公平なアクセス提供に役立てることです。

この最後の点に関し、グテーレス事務総長は、アヒム・シュタイナー国連開発計画(UNDP)総裁に「持続可能な開発目標(SDGs)のデジタル資金に関するタスクフォース」の設置を求めたことを明らかにしました。

IMF を代表して発言したクリスティーヌ・ラガルド総裁は、IMFの目標がすべての人にとっての持続可能な開発を達成し、「男女や場所を問わず、あらゆる若者が人生を生き生きと謳歌し、才能を花開かせるチャンスを公平に得られるようにする」ことにある一方で、「SDGsの目指す本質は、貧困のない、今より公平で、また自然の限界を尊重する世界を思い描く」ことにあると述べました。

ニューヨークの国連本部で開かれた「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の資金確保に関するハイレベル会合で発言するビル・ゲイツ氏(2018年9月24日)©UN Photo/Evan Schneider

ビル・ゲイツ氏は、ビル&メリンダ・ゲイツ財団をはじめとする慈善団体が、最新のテクノロジーに投資し、イノベーションのリスクを抑え、市場の失敗に取り組むことを可能にする革新的なツールを用いて、システムの前進に重要な役割を演じていることを強調したうえで、開発資金システムがSDGsの目標を達成するうえで鍵を握ることを指摘しました。

グテーレス事務総長は閉会にあたり、出席者に対し「SDGsに投資することにより、私たちは未来に投資し、平和、安定、そして誰一人取り残さない豊かさが模索される世界を確保していかねばならない」ことを改めて訴えました。

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原文(English)はこちらをご覧ください。

「2030アジェンダ資金確保支援戦略」の日本語訳はこちらをご覧ください。